私が適当にまとめたリリース予想に手を加えて再掲します。確度はいい加減につけていますから、外れても怒らないで下さい。あくまでも「予想」です。

確度A
No Answer
Electric Light Orchestra II
  Sony USからのリリースで、内容はFirst Lightシリーズより少なくなっている見込みです
Look Thru The Eyes Of Roy Wood(Roy Woodコンピレーション)
  Castle/Sanctuaryからのリリースで、3月確定のようです
Wizzard(Roy Woodコンピレーション)
  こっちはEMIからのコンピレーション
Out Of The Blue Live At Wembley(音質向上盤)
  3月に発売がほぼ決まりです

確度B
Boulders(First Lightシリーズ)
  2006年前半と予告
Wizzard Brew
  Bouldersより前? 2枚組みになるかも知れない
On With The Show( Idle Raceボックスセット)
  5枚組みで出るらしい
Moveアンソロジー
  4枚組みとの噂
ELO's Greatest Hits Live
  中身はZoom Tour LiveのオーディオCD2枚組み DVDでカットされた曲の他、リハーサルテイクも入る予定
Into The Mysterious
  ELOファミリーメンバーのサイドプロジェクトをまとめた製品
On The Third Day
Face The Music
A New World Record
Out Of The Blue
Balance Of Power
  Sony/BMGからのリマスターが春から再開になる見込みです。初期2枚に続くリリースがどうなるか、7タイトルというのはどういう7枚なのかは今のところ不明です

確度C
(per-spek-tiv)n.再々発
  Louis Clarkのソロアルバムが未発表曲を追加して2005年発売?
Armchair Theatre再発
Zoom再発

確度D
ELOの新譜
  Jeff Lynneスタジオ入りの情報だけで書いてます 裏は全くとれていません(どうやらBrainwashedのことだったらしい)

確度E
No Rewind
  The Orchestraの2001年アルバムがジェネラルリリースされる??
Rosie Vela新譜(Jeffプロデュース)
  Rosieと破局になった以上は出ない可能性の方が高い?
Super Active Wizzo
  2003年春ごろがめど?(既に間に合いそうにない)
Phil Batesソロ(Agony & Ecstasy)
  ジェネラルリリースがあるはずですが
ELO BBCセッション
On The Road Again

確度F
Del Shannonのアンソロジー
  Alive But Deadが日の目を見るはずだったが
Mik Kaminskiソロ
  一体どこへ行ってしまったのだか
Royライブアルバム(Alive)
  「Roy先生に励ましのメールを送ろう」は届かなかったのか

ここから先は2001年から2002年に作ったコンテンツなので、もはや古くなっているのですが、ご興味がある方もおられるかも知れないので残しておきます。古い情報であることをご理解の上お読み下さい。

#1 ELOの新譜ZoomおよびシングルAlright
  #1a ELOビデオライブ
#2 First Lightシリーズ
#3 旧譜リマスター
#5 私のZoomに関する感想(未完成でよろしければどうぞごらんください)

ZoomおよびAlright

6/5、ELOの15年ぶりの新譜、Zoomが日本の店頭に並びました。海外での発売は6/9であるので、先行発売でありますし、ボーナストラックLong Black Roadが追加収録されています。私の感想などは追い追い書いていくとして、「どんななのか」というのを簡単に述べておきます。

Out Of The Blue、Discovery、Timeの延長とは思わないで下さい。まさに、JeffがELO解散後のプロデュースワークを通じて経験したことを、ELOサウンドに反映させたという、彼自身が語っていることを地で行くようなアルバムです。思い返せば、かつてのJeffはELOという呪縛にとらわれすぎていました。ストリングスを使わなければいけない、電子楽器を使わなければいけない、といった点であり、それを呪縛と言ってしまうのは言い過ぎなのかも知れないでしょうし、逆にそれがELOサウンドとして人口に膾炙するものであったのも事実です。しかし、あまりにも縛りの多い音楽をすることが彼にとっての苦痛であったのも確かだろうと思います。Secret Messages以後、特にWilburysなどの仕事を通じて、Jeffはギターという楽器の可能性を再認識し、それはZoomでも活かされています。つまり、Zoomはギターオリエンテッドなアルバムと言えます。だったら、そこらのバンドと変わらないのか、ということになるのですが、それがひと味もふた味も違うところがJeffのJeffたる点であり、彼の作るメロディはIdle Race以降変わらないすぐれたポップソングであり、それをギターをメインに演奏しているとはいえ、各所にちりばめられた装飾は、昔ほど派手ではありませんが、確かにELOを想起させるものでありました。

とにかく聴いてみて下さい。きらきらしたシンセはありません。ぎゅうぎゅう詰め込む感じのストリングスもありません。でも、やはりこれはELOといえるのです。できたら何回か繰り返して下さい。多分どんどんよくなってくると思います。

ちなみに私のfavouriteはMoment In Paradise、次いでLonesome LullabyとState Of Mindです。最近Ordinary Dreamが急上昇してきています。

以下、発売前に書いていた原稿ですが、消すのはもったいないので残しておきます。

ftmusic.comでプレスリリースを読むことができますが、2001年6月9日にELOの新譜が発売になる予定です。全世界同時発売らしいのですが、日本については6/6という噂です。日本盤にはボーナストラックLong Black Roadが収録されます。ファーストシングルAlrightはUKでは7月発売になっています。USではシングル発売の予定がないそうです。日本も同様。

プレスリリースの要点を以下に記します。

・Jeff Lynneが作曲・リードボーカル・バッキングボーカル・ギター・ベース・キーボード・ドラム・チェロなどほとんどの楽器を担当する。参加ミュージシャンはGeorge Harrison、Ringo Starr、Rosie Vela、Suzie Katayamaら。弦楽四重奏による小編成のストリングスがフィーチャーされている。

・Jeffは、Wilburysを主にした活動を通じて、この経験で得たものをELOに反映させればどうなるかというのをずっと考えており、それが現実になったと語っている。製作には2年半を要し、Los Angelesの自宅での音響効果を利用して録音された。作られた曲は全部で18曲。

・アルバムは13曲入りでアルバムタイトルはZoom。先行シングルは5月中旬発売で、オープニングトラックのAlright。この曲は楽観主義について歌われた曲だという。

・当初噂されていた、Richard Tandyの参加はなかった。かわりに(?)Laura Lynneというバッキングボーカルが入っているが、彼女はJeffの娘だろう。

・エンジニアはRyan UlyateとMarc Mannが協力している。

・夏に大規模な(?)ワールドツアーの予定がたてられている。

本来は、9/7を皮切りに、25公演からなるUSツアーが行われるはずでした。当初shed-sized tourと言われていたので、比較的小規模な会場でライブがなされると予想していたのですが、日程が発表されたところ、10,000-20,000人収容可能な大きな会場が並んでいました。これでチケットがよく売れたらよかったのですが、実際には売れ行きは芳しくなく、初日の会場がキャンセルされたりしていました。とはいえ、かなりのチケットが売れた会場もありましたし、後半の日程ではファンへの特別先行販売もされて盛り上がりを予感させていたのですが、日本時間の8/16早朝、突然マネージメントサイドからツアー全体のキャンセルが報じられました。非常に残念ですが、受け入れざるを得ません。なお、後日発表されるはずだったUK/ヨーロッパツアーがどうなるかについてはまだ発表されていませんが、一部の噂では少なくとも比較的良好だった日本のセールスを武器に来日公演が実現するかどうかは、これから期待されるところだと思います。

 

Storytellers Live Video、Zoom Tour Live Video

6月にVH1で放送予定の番組用に4/20にニューヨークでビデオ収録がなされました。特筆すべきは、アルバムに参加していないRichard Tandyがキーボードで参加していたことであり、今後のツアーにも参加することが期待できます。演奏された曲目はDo Ya、Evil Woman、Showdown、Telephone Line、Livin' Thing、Alright、State Of Mind、Mr. Blue Sky、Can't Get It Out Of My Head、Don't Bring Me Down、Moment In Paradise、Ma-Ma-Ma Belleであり、メンバーは以下の通りだったと言います。

Jeff Lynne: lead guitar and vocals
Richard Tandy: keyboards
Marc Mann: second guitar
Rosie Vela: backing vocals
Peggy Baldwin: cello
Vika Nancy: cello
Mark Bisonette: bass guitar
Gregg Bisonette: drums

また、5月にはLAでPBS(なんの略かは忘れてしまったのですが)での放送用に二夜連続のライブが行われました。メンバーは基本的にStorytellersのときと同じですが、Vika NancyのかわりにSarah O'Brienがチェロで参加しています。このライブにおいては、Zoomからの曲のほかに、10538 Overture、One Summer Dream、Shine A Little Loveなど「珍しい曲」を含め全26曲が演奏され、うち20曲がテレビ放送されました。さらにカットされたうち3曲を追加してVHSならびにDVDも11月に発売されています。もちろん従来のELOのライブコンセプトとは大きく異なるのですが、Jeffは現在のスタイルで違和感なく過去の曲を披露してくれています。このライブはELOのキャリアを大体ご存知の方なら大推薦したい素晴らしいできなのですが、注意していただきたいのはDVDはリージョンプロテクトされていることです。リージョンプロテクトって何?、という人は、VHSをお求めになることをお勧めします。

First Lightシリーズ

2001年9月にEMIが版権を持っているアルバムの中からElectric Light Orchestra(No Answer)、Message From The Country by The Move、Boulders by Roy Woodが発売予定です。リマスターおよびEMIのテープ庫から探し出された未発表音源のボーナストラックの追加がなされています。とりわけアルバムElectric Light Orchestraについては、10538 Overtureのファーストテイク(このテイクはチェロは入っておらず、Moveの曲とも言えそうです)を含めた未発表バージョンのほか、写真やビデオクリップを含むenhanced CD形式となっており、初回限定で2枚組みとなります。このdisc 2がFirst Lightと呼ばれるという話です。但し、2枚組みになるのはEMIからリリースされるElectric Light Orchestraだけで、ほぼ同時期にSonyから発売される予定のNo Answerはシングルアルバムになるとのことです。No AnswerにはElectric Light Orchestra with First Lightに含まれないボーナスマテリアルが収録される可能性もあります。

なお、E.L.O.2については今年の末(9月?)にリリースになる見込みで、Roll Over BeethovenのTake 1が収録されるという噂です。(これはリマスターシリーズに吸収されてしまうのかも知れません)

上のようなことを書いていましたが、結局11月になってやっとElectric Light Orchestra(正確には30th Anniversary Edition)が発売されました。完全限定というわりには日本でもかなり豊富に2枚組みボックスが見つかりますが、いずれ入手困難になりそうなので、欲しい人は早めに入手しておくことをお勧めします(日本盤が2002年2月に発売され、しばらく品切れの心配はいらないかも知れません)。USでSonyから出る製品はまだ予定が発表されていません。その他の3タイトルですが、かなり遅れながらとうとう2002年7月にELO2とMessage From The Countryの発売が予告されました。前者はやはり2枚組みであり、レアマテリアルの中には、Carl Wayneがボーカルをとった曲や、Marc Bolanが参加したセッショントラックも含まれているそうです。Bouldersについてはまだ予告されていません。

リマスターシリーズ

2001年6月(日本では7月)から、ELOの(恐らくSonyが版権を有している)旧タイトルが再発されます。Long Beachライブ、Armchair Theatreは含まれるようですが、Xanaduは除外される模様です。ポイントはふたつあり、ひとつはFlashbackをショーケースとするような包括的なリマスタリングがなされたこと、それからボーナストラックが収録されることです。以下にボーナス曲のタイトルだけ挙げておきます。

Eldorado:Eldorado Overture (instrumental) / Can't Get It Out Of My Head (instrumental) / Dark City (demo)
Discovery:On The Run (demo) / Second Time Around (demo) / Little Town Flirt (previously unreleased)
Time:The Bouncer / When Time Stood Still / Julie Don't Live Here
Secret Messages:No Way Out / Endless Lies ('83 version) / After All

それでもって、問題のSecret Messagesはボーナストラックを足しただけのシングルアルバムとして発売されることが「Jeffの判断により」決定されました。つまりBeatles Foreverは今回も、そして「これからずっと」リリースされないだろうということです。聴いたことのある人は少しずつ増えているようなので、非常に悔しいのですが、私はまだ正式リリースをあきらめてはいません。

これらのタイトルを全部持っていて、買おうかどうか迷っている人は、「全部持っているくらいのファンなら」買うことを強くお勧めします。リマスタリングに用いられた音源は可能なかぎり優秀なものが発掘されており、しかもJeffの監修の元に行われています。リマスタリングの効果ですが、音がより良く分離されるようになり、切れが向上しています。特にSecret Messagesでは曲の印象が変わるくらいの大胆なリマスターがなされており、一部の曲はバージョンが変わっているくらいの位置づけすら必要と思われます。EldoradoとDiscoveryは基本的にオリジナルに忠実で、ブラッシュアップがなされています。問題はTimeで、曲によって大胆だったりオリジナルに沿っていたりという印象があり、Jeffの意図でこのような違いが生じたのか、一部噂されているような「音源が行方不明」であることが曲によってのリマスタリングのレベルの相違につながっているのか、その辺が私には解釈不能です。

とはいえ、この先数年、これ以上の音が出てくる可能性は少なく、ファンだったらマストアイテムにしてよいでしょう。しかもお値段としてもかなり入手しやすい設定がなされました。ボーナストラックは、デモから既発表曲までまちまちながら、どれも価値あるものばかりだと思います。ただ、あくまで目玉はリマスタリングそのものであるということをお忘れなく。

注記:現在Sony USはリマスター盤のリリースを延期しています。理由は一部の音源が入手できないためということですが、真実かどうかは定かでありません。

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