和歌山県湯浅の磯でグレを狙う

 バスのシーズンも終わり、手持ちぶさただ。釣り欲も溜まってきて、この時期、他に何か無いかいなと考えみると、そろそろ寒グレのシーズンの到来だ。まだサイズは小さいだろうが、親父と二人で釣行することにした。潮は小潮で悩んだが、スケジュールの都合で仕方がない。なんとかなるやろ。

 前の晩から岸和田の実家に泊まって、朝5時出発。行き先はいつもの和歌山県の湯浅だ。ここは、子供の頃から、年数回、春からはチヌ狙い、秋からはグレ狙いで釣行するホームグラウンドだ。
 いつも、なぎ丸という渡船屋さん(TEL0737−62−3891)にお世話になっている。
 渡船代は3,500円、頼むと弁当を700円で10時に配達してくれる。この時期は一番船が5時半から6時。
 磯に渡っていても、10時、12時、14時そして16時と船で様子を見まわってくれる。その時に
「やっぱり、他の磯に行きたーい。」と磯替わりも自由にできるシステムになっている。ちなみに受付をしている船頭さんの奥さんはむっちゃべっぴんである。
 事務所に行くと、所狭しと魚拓が貼っている。どれもでかい!それに日付の新しいものが多く、期待が膨らむ。

 今回は名南風(なばえ)の穴というところに渡ることにした。ここは足場があまり良くない。釣り座は3人が限界だろう。Kがいるときは、足場がよく、隠れてトイレができる切目や石切等を選ぶのだが、今回は、親父と二人なので、ハードな所でも問題ない。

 一番船は5時半に出ているので、二番船である。6時すぎに出航。ここ一番の冷え込みで水温より、気温が下がったので、水蒸気がもうもうと立ちこめ、幻想的な雰囲気である。
 船頭さんから水温がまだ18℃もあり、なかなか下がらないとのこと、グレにはやや早い時期であるということ、餌取りでフグがわいているということ等を聞いた。10分くらいで着くようだ。

釣り座「穴」の全景 立ち位置から西側

 
 到着後、早速仕掛けを準備し、その間に親父がコマセを作る。冷凍オキアミとグレの寄せ餌V6とを混ぜた。
 竿は先調子の5.4m、道糸は2.5号、ハリス1.5号、針は1号。浮きは2Bの移動浮きでフカセ釣りだ。撒き餌を投入すると、ワーッと餌取りが群がってくる。その中にグレの姿もちらほら見える。刺し餌はオキアミと石ゴカイの二種類。
 オキアミを付けてタナ3尋で投入。すぐに浮きに反応が、軽くあわせると、手のひらサイズのグレが上がってきた。木っ端(コッパ)グレである。

 餌取りの猛攻が激しく、じっくり釣っている間がない。刺し餌をオキアミにすると、1分持たない!こうなったら、木っ端(コッパ)グレ狙いだ!私は木っ端が大好きなので、木っ端狙いに仕掛けを変更した。

 竿を4.5mに、2Bの移動浮きを○○浮き(秘密)に、浮き下も(秘密)、シズも変える。水面への仕掛けの振込方も変えた。これが大当たり!木っ端を次々にゲット!
 一投一釣、まさに一投一匹である。餌を付けてる時間の方が釣っている時間より長い。快釣!快釣!木っ端だけど、やはり他の餌取りとは引きが違いますなあ。なかなか楽しませてくれます。
 親父は大物狙いの仕掛けで遠投気味にじっくりと攻めている。大物を狙うか、数を狙うかそれが問題だ。

 10時に弁当を配りに船がやってきた。磯替わりする客と情報交換。
「どないや。やっぱりフグが多いか?」「そうやな、どこも餌取りが多いな。」「アオリイカや青物がたまに顔だすらしいで。」「へーっ、そうかいな。」

 暖かいうちにと弁当を食べる。Kと釣りに行くと
「ひろさんは釣りに夢中になると、ご飯も食べへんから、お腹空いて死にそうになるわ。」とよく言われる。しかし、親父に比べると可愛いものだ。親父は夢中になりすぎてご飯を食べるのを忘れるのだ。飲み物も飲まない。子供の頃は釣りについていくと餓死しそうになったものだ。

 腹ごしらえをすませ、再び竿を握る。撒き餌につられてか、でっかいスズキが1匹、回遊してきた。7,80pはあるんじゃないか。しかし、匂いをかぐようなそぶりをするだけで針には乗らない。そのうちどっか行ってしまった。スズキがいてる時だけ、餌取りも出てこない、スズキがいなくなるとどこからか、わらわらと湧いてくる。現金なもんだ。

 そうそう、撒き餌は魚をおびき寄せ、集めるためにまくだけではない。おびき寄せるというのは当たっているけど。ひょいっと撒き餌をするとワーッと餌取りが群がる。その間に離れたところに仕掛けを投入するのだ。だから、直接ポイントには撒き餌をしない。離れたところにすることになる。

 12時まではほぼ入れ食いだったが、だんだんと食いが渋くなってきた。そうこうしているうちになんとサメの集団がやってきた。こんなことは長い釣り経験でも初めてである。
 サメといってもはっきり知らないが、ドチザメとかネズミザメ?ホシザメ?だったかな、かまぼこの原料になるおとなしい奴だ。大きさは6,70pぐらい。撒き餌のオキアミを食べているようだ。もちろん餌取りの姿はどこにも見えない。

見えにくいけどサメなんです。分かります?

 サメのせいか腕のせいか、食いもぱったりとまったので二時の船で帰ることにした。今日の釣果は、二人で木っ端グレを約40匹、オセンを10くらい、フグを10くらい、アジを5、ハゲを3、ガシラを1、ベラを5。特に大物は釣れなかったし、五目釣りになったけど、数を楽しめたので満足である。
 グレを3匹、アジ3匹、ハゲ1匹、ガシラ1匹を持って帰って食べました。ハゲは鍋にして、その他は唐揚げにして骨までいただきました。美味かった。

木っ端グレ、関東ではメジナかな ガシラ、カサゴとも言いいますな

 

ハゲっす、肝が美味い オセン(スズメダイ)

 

ベラはねえ、あんまり
美味くないけど好き
フグはなあ、食われへんし、
糸切るし、最悪