炎天下での水冷式の釣り

 

 台風が二つもやってきて、蒸し暑いこと極まりない。しかし、水量も増え渇水気味だった渓流も生き返っているだろうと先輩との釣行となった。

 以前から気になっていた、某川に行ってみたが、あまりのしょぼさに失望しきり。時間もとられたが急遽いつもの安曇川の谷へ。ここは短いのが難点だけど、今日は出遅れたのでちょうどいいかも。

 本流は鮎釣り士が多数見られ、川遊びの家族連れも無数にいたが、支流の谷には誰もいず、貸し切りである。

 餌をつけ、仕掛けを振り込むとすぐアタリが!しかし、上がってきたのはウグイ君だった。気を取り直し、再度振り込むとまたまたアタリが!が、今度上がってきたのは婚姻色で超ド派手になったカワムツ君だった。水面に上がってきたときは「熱帯魚!?」と思ってしまった。
 「なんでやねん!」と再度気を取り直し、振り込むと今度はアブラハヤ君だった。「いい加減にしなさい」と3段落ちに怒って突っ込みました。

 この谷は雑魚ばっかりだけど、生命に満ち溢れているのだ。餌をブドウ虫からミミズに替え、辛抱強く、ポイントを攻めていく。それでも一投一釣で前述の3種の魚が上がってくる。

 日が高くなり、汗も大量にでて、不快指数もグングン上がる。たまに全身を水に浸かりながらの水冷式の釣りとなった。渓流の冷たい水が心地よい。この暑さじゃ、アマゴも釣れへんわ。

 いい加減雑魚も釣った時、ようやくアマゴの顔を拝見することが出来た。12,3センチの可愛いサイズだ。今年の新子かな。写真を撮ってリリース。

プリティーな新子

ここで釣り上げました

でかい落ち込みで、先輩も1匹あげたようだ。その後も遡行するが行き止まっったし、あまりの暑さに呆然として納竿した。

 車に戻り、着替えていると、
「うわっ!」と先輩の悲鳴&うめき声があがった。
取り外したスパッツに4,5匹のヒルが食らいついていたのだ。うにょうにょして気色悪い。
「くっついているのが、スパッツで良かったですやん。」と私もビビリながらスパッツをはずす、1匹も見つからずセーフ。
「うわっ、くそっ!」再度、先輩のうめき声&悲鳴が先程よりボリュームアップしてあがった。パンツ一丁となった先輩のすねに1匹食いついて吸血しているではないか。引き剥がして、流血しながら、こいつめ、と先輩は踏みつけていた。
 私もパンツ一丁になって先輩にチェックしてもらうがセーフ。

真夏の渓流は暑さにもヒルにも油断がならないのであった。

 

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