解禁!日高川水系

 ついに近畿の河川でも渓流釣りの解禁を迎えた!例年、解禁日は渓流の師匠、先輩と釣行するのだが今年はスケジュールが合わずに解禁日のみならず3月の釣行は3人いっしょには無理だった。
 それでも行きたいのでスケジュール帳とにらめっこすると、なんとか週末1日だけなら行けそうだ。今週末は暇っすという若と一緒に行くことにした。

 山道を走っているとうららかな春の気配である。
 山に霞がかかっているようで「春霞かなぁ、黄砂かなぁ、あぁ春だなぁ」とほのぼのしていた。
 しか〜し山全体が異常に霞んでいて、局所的に濃いところもある。むむっ、よくよく見ると杉の花粉だった。。。
 この時期、花粉症の方には渓流釣りは辛いかも。私も花粉症だがアレルゲンはブタクサなので春は大丈夫なんだなあ。
 杉の木を試しに揺すってみたのがこの写真。モワッと木全体から花粉が飛び立っている。100人分くらいの花粉を飛ばしてしまったんじゃないか。花粉症の方申し訳ないっす。

 

 数年前の解禁日に数匹釣った場所へ行ってみた。その時は雪が積もっていて非常に寒く、氷を割りながら歩いたのを覚えている。
 「今日はウェーダ忘れていないっす。」と妙に誇らしげな若とウェーダに着替え、怪しくなった記憶をたよりにけもの道のような杣道を河原まで下りる。
 河原に着くと先行者の痕跡がありショックを受けた。やはり解禁初期は人が多いなぁ。
 気を取り直して、釣り始めた。解禁初期の餌はイクラというセオリーは無視してブドウ虫で釣る。だって餌持ちが悪いんだもん、イクラは。若にいたってはミミズである。


 少し探ってみたがアタリは無し、魚の気配すらない。やはり先行者の影響か、それとも腕か。それではと上流のとあるところに向かった。
 少し走って車を止めた。ここには秘密のポイントがあるのだ。皆が無視するような小さな流れ込みを堰堤まで50m程さかのぼれるところがある。小場所だらけだが、ポイントごとに7,8匹は釣ったことがある。
 いそいそと降り立ったが、ここでも渓相が一変していて愕然とした。全くアタリがない。余程ひどい水害があったんだなぁ。また漁協の話では「鵜(う)」の食害もひどかったらしい。

 

 ここもダメかとさらに上流に向かう。クマ注意の看板をすぎ、舗装道路をはずれてむき出しの林道に入った。
 車で行ける一番奥まで行って後は歩き。
 流れに降り立ち、竿を振る。アタリがないなぁとぼやきながら遡行し続けた。
「アタリが全然ないっす。」若もつぶやく。
 何十回目かのポイントへの餌の振込時にようやく待望のアタリが!四畳半程の落ち込みの白泡の切れ目で来た。今シーズン初のアマゴの引きを楽しんだ。上がってきたのは20センチのアマゴだ。この谷ではこの大きさが限界かなと思う。写真を撮った後リリースした。

 

 この後、もう1匹追加。この写真の白い泡の所から落ち込みの反転流に餌を乗せ、グルッと回ったところでアタリがあった。18センチのアマゴだった。
 上流側から釣るという少々渓流のセオリーに反するパターンである。
 写真では分かりにくいけど、右上に枝が張りだしていて釣りにくいポイントだった。やはりこういう”竿抜け”のポイントでもないと釣りきられてしまうのかも知れない。いつもは、二匹だけ持って帰って食べているのだが、今日は全部リリースした。
 解禁当初によく新聞紙に何十匹と並べている写真を見るが、それを見るたび「なんだかなぁ」と溜息を付いてしまう。全部とは言わないけれどリリースしたらまた次も楽しめるのに。

 その後釣り上がったが、これまで無かった巨大な堰堤ができていてそこで終わり。ここでも「なんだかなあ」
 今回の釣果は2匹だけ。でもサイズが大きいので満足。若の釣果は。。。とても言えないっす。

釣行記に戻る