四万十川で雑魚釣り爆釣

 渓流でもないんだけどなあ。強いて言えば清流釣りかなあ。四万十川にカヌーツーリングに行ったときに雑魚釣りをしたんで、その辺の所をちょこっと書いてみよう。

 釣りには一日の間に釣れる時間と釣れない時間とがあるんですわ。日中、真昼間はまずダメで、朝方、夕方の薄暮の時、たそがれ時が一番良く釣れますね。それを朝まずめ、夕まずめと言います。川での釣りは特にこれに左右されますな。とこれが前振り。

 一泊目のキャンプ地で夜に水面下をライトで照らすとピカッと光る点が二つ見える。目が慣れてくるとあちこちに見える。
 それがゆっくり動いている。四万十川特産の手長エビの目が光っているのだ。小さく光るオレンジの点。ゆらゆら動き、なかなか可愛い。

 こんなエビがたくさんいるところなら爆釣間違いなしと思い、朝まずめに賭けることにした。翌朝5時半に起床。周囲には靄がかかり、幻想的な雰囲気だ。まるで水墨画の世界である。

 

 この写真の右下の岩の所で釣ってみた。渓流竿に渓流の仕掛け、餌は何もなかったので、魚肉ソーセージをちぎったもので始める。

 結果は?これがまた、爆釣なのだ!釣れに釣れる!一投一匹、一振一匹。朝まずめが良かったのか、場所が良かったのか、もちろん腕が良かったのか?
 ウグイにオイカワ、モロコにムツ。まさに入れ食いだった。こんなに釣れるとは思っていなかったので、とりあえず、タモ網を水面に置き、そこに入れていた。後でKに見せて自慢して、写真も取ろうと思っていたのだ。
 ところが、釣っているうちにパシャっと跳ねる音が聞こえる。網からみんな跳ねて逃げ出しているではないか。慌てて網を陸に上げ、デジカメを構えると今まさに逃げた瞬間。左上のしぶきがわかりますか?

 30分の間に二十匹は釣ったろうか。大物狙いもいいが、こんな雑魚釣りも大好きだ。
 面白いことに6時のサイレンが鳴った途端に釣れなくなった。サイレンでKが起きてきて、「釣れたあ?」と尋ねる。
 爆釣やったって言うても証拠はないしなあ、信じてくれるよな。