エクセルで長文をセル内で折り返したとき、文末まで印刷
MS Excelのスタイルの標準フォントの変更で対処
エクセルで、長い文章(要約や請求項など)をセル内で折り返したとき、プレビューでは文末がセル外に出てしまうことがほとんどです。印刷したときに、文末が読めないので困ります。このズレの原因は、画面のフォント(True Type)と印刷用のフォントが異なるためです。「スタイル」の「標準」の「フォント」を変更することにより対応できます。
- デフォルトの「スタイル」の「標準」のフォントは、MSP ゴシックの11ポイントです。
- 「スタイル」の「標準」のフォントはセルのデフォルトのフォントとなるだけでなく、行の高さや列の幅の基準にもなります。「標準フォント」はブック毎に設定されます。
・・・印刷に必要な「標準フォント」の設定 (Microsoft) - スタイルの「標準」のフォントを大きくすると、セル内に入る文字数が増えます。
- スタイルの変更対象が「標準」でない場合は、効果がありません。
- 印刷は、ページ設定の縮小率, 表示のズーム倍率, プリンターの影響を受けます。
- メニューバーの[書式]>[スタイル]で、[標準]が表示されていることを確認します。表示されていなければ[標準]を選択してください。
- 変更をクリック
- [フォント]を選択し、フォントの種類とポイントを指定(下記のa〜e)
- [OK]をクリック
セル内の文字数を増やすフォントの例;
- MSPゴシック, 12pt (△;MSPゴシックの10ptは文字切れ発生)
- Bookman Old Style, 11pt (△;MSPゴシックの10ptはたまに文字切れ)
- Arial, 11pt (○;MSPゴシックの10ptはまれに文字切れ)
- Osaka, 11pt (△文字切れは少なくなるが、ページあたり文字数が減少)
- Bookman Bookman Old Style, 12pt (△同上)
- Arial, 12pt (△同上)
※この状態で、日本語200字〜500字程度は、印刷時に改行セル内に入り易くなります。しかし、入力フォントの大きさ、ページの縮小等の影響を受けます。Arialの11ポイントが適当かと思います。
条件ごとに結果が異なりますので、ご確認の上設定してください。
※新しくSheetを挿入した時は、スタイル「標準」のフォントのSheetが挿入されます。
※この状態をエクセルの起動時から維持したい場合は、起動用のテンプレートとして"Book.xlt"(Book..xlsではありません)を作成し、Xlstartフォルダーに入れます。
CHAR関数で行幅を増やす
CHAR(10)関数を使って、セルの行幅を増やせます。セル番地D2の折返しテキストがプレビューで1行ほどセルをはみ出る場合は、
A4&CHAR(10)
で行の幅を1文字行分増やして、プレビューで行末を表示させることができます。
Open Office 「CALC」の場合
calcには、一括で行の高さを最適化するときに、下記操作で行の高さを増やせます。
[書式]>[行]>[最適な高さ]>[行の高さX.Xcm]
0.5cm程度で、1行分程度増えます。
1行増やすか、2行増やすかはセル内の文字数で変わります。