令和7年9月4日(木)トリルの入れ方
ピアノの先生方や、ピアノ学習者の皆さんから、
「バッハの装飾音符の入れ方やアーティキュレーションの仕方がわかりません」というご質問を多く受けます。
ご質問頂き、有難うございます。
大体の決まりはあっても、版によって違いがあったり、音源を色々と聴くと、トリルなども、上から入れていたり、下から入れていたり、その音から入れていたり、もしくは、全く入っていなかったり、でどれが一体正しいのかよくわからないですよね。
特に、バッハの作品をまだ数える程しか弾いていない場合、こういった疑問が湧いてきます。
バッハでも、ありとあらゆる膨大な数の作品があるので、自分が今弾いている曲とは違う曲の中で、フレーズの中に、似たような旋律が出てきたときに、点と点がつながる事が多いです。なので、バッハの作品をかなり弾いてみると、どこかで、ストンと腑に落ちる部分が出てくるようになると思います。
最近は、特にYouTubeなども色々あり、その中で、何か1つ選びたいと思っても、氾濫し過ぎていて、困る事が多いかと思います。
そういう方達には、色々な方法があるけれども、これだけは、音楽的な流れの中で、おかしい、不自然に聴こえると思えるような、やってはいけないことの例を弾いてみせて、おかしいと感じ取れるのがわかってくると何となく方向性が見えてくると思います。
←PTNAのコンクール第2回目の全国決勝大会で銀賞を頂いた時に弾いた課題曲のバッハのポロネーズ。
小学1年生A級、2番で演奏する私。
この曲も4分音符をちょっと区切って弾くなど、全くの初心者だと、どうして切らなくてはいけないのだろうと不思議に思うと思います。8分音符もつなげるところもあれば、切る時もある。今は、こういうものだと思って耳が慣れていますが、全く真っ白な状態であれば、わからなくて当然と思います。
←PTNAの決勝大会で銀賞を頂いた事がきっかけで、PTNA創立者の
福田靖子先生と作曲家の中田喜直先生がアメリカ西海岸の演奏旅行に連れていってくださいました。
小学2年生の私。ロスアンジェルスのディズ二ーランドで、ミッキーマウスと現地の子供達に囲まれて。
←グランドキャニオンの前で。遊覧飛行がジェットコースターみたいに揺れると前もって知っていたら、きっと乗れていなかったと思います。
日本では、絶対に見ることの出来ない壮大な景色と、美しい石が沢山売られていました。
何はともあれ、コンサートを終えて、「ピアノを弾かなくていいとなったら、めぐみちゃんの顔が急に明るくなった」と中田先生から言われました。
←バッハが長い事音楽監督を務めていたライプツィッヒにある聖トーマス教会のバッハの像の前で。
(2011年12月21日撮影)
令和7年9月2日(火)バッハとの出会い
9月になりました。今月も9月20日(土)名古屋音楽大学のオープンキャンパス(無料)があります。
希望の先生のワンポイントレッスンや、(今回の私の枠は、午後13:00~15:00です。)無料学食体験、キャンパスツアー等、大学の中をたっぷり見学できます。
ご予約は、名音大のホームページのグーグルフォームから簡単に入力出来ますので、ご興味のある方は、是非お越し下さい。
さて、話は変わり、生徒さん達からの質問コーナーにお答えしたいと思います。
「先生は、小さい頃どんな曲を練習していましたか?」
ご質問、有難うございます。
まず、バッハとの出会いは、幼稚園5歳の時です。初めて、PTNAの第1回目の参加者として、コンクールを受けに行き、「アンナ・マグダレーナのためのクラヴィーア曲集」から、11番のC-mollのメヌエットを弾きました。
その楽譜を買ってもらった時は、嬉しくて、5歳の私は、最初から、最後まで弾きました。トリルなどわからないところは飛ばしながら、それでも、楽譜を買ってもらった楽譜の最初から、最後まで、弾く、というのが当時の私の遊びになっていました。
インヴェンションは、小学2年生から始めました。ここがテーマ、とかトリルも上からとか、下からとか、アーティキュレーションを切ったり、つなげたり、今まで、楽譜を見て、片っ端からチャラチャラ弾くのが大好きだった私にとって、子供ながらに、「これは、色々な決まりごとがあり、今までのような遊び弾きは通用しないようだ」ということがよくわかったのも、インヴェンションを始めた頃からです。
←幼稚園5歳の頃弾いていたバッハ。左手がわからなくならないように、左手だけの暗譜を一生懸命毎日練習しました。
左の曲が本選(今の決勝大会)で弾いたバッハです。
←PTNA第1回目の東京文化会館での本選(今の全国決勝大会)表彰式です。
その当時は、ステージに机が置いてあり、審査員の先生お一人お一人のお名前が書道で書かれていて、先生方が座っていらっしゃいました。
来年は、50周年にもなるのですね。時代の大きな流れを感じます。
←東京文化会館で演奏する5歳の私。

←昭和感がありますねえ、急に目の前に「はとバス」が止まっていたので、PTNAの本番後に母と一緒に乗りました。このはとバスの写真は、5歳の私が撮影したので、何か、滅茶苦茶です・・・・。
左は、皇居の中で、鳩が一杯います。
大好きだった「キキとララ」のカバンを買ってもらい、PTNAでは、努力賞を頂いて、ご満悦の5歳の私です。