令和6年11月27日(水)記帳点検
又、この時期がやってまいりました。青色申告会の記帳点検です。毎日、現金出納帳の帳簿も手書きで書いて、
パソコンにも毎日、打ち込んでいきます。
音楽家は、ピアノを弾いているだけでは、務まりません。
生きている間はずっと学生ですね!知らない事ばかり、学ぶ毎日です。
←青色申告会でパソコン作業しながら、記帳点検の順番を待つ私。
私の担当の先生に見て頂きます。
いつも丁寧に教えて下さり、有難うございます。
令和6年11月22日(金)音を切るだけではダメってどういうこと?小学2年生の頃の私
最近は、ピアノの先生方から、「子供の時に弾いてこなかったので、バッハのインヴェンションからシンフォニア、平均律と順番に
ご指導頂きたいです」。というご要望がとても多いです。
ピアノの先生として生徒さん達を指導し始めて改めて、バッハを弾いてこなかったと思われるようです。
バッハの想い出としたら、私の体験談ですが、小学2年生になった時に、バッハのインヴェンションを始めました。
その当時、ご指導して下さっていた先生から、色々な事を教えて頂きましたが、何せ小学2年生の真っ白な頭の中身です。
両手でスラスラと弾くのは弾いていましたが、「ここのテーマを出しなさい」と言われて、そのまま、出した私は、完全に怒られました。
当たり前です。テーマを出しなさい、と言われて、どこもかしこも同じ強さでただ、出しただけですから(笑)
何であの頃は、こんな簡単な事で悩んだのか、振り返ると全部笑い話です。それと同時に、小さい頃の私に、根気強くご指導下さった先生のご苦労が本当に身に沁みて感じます。
テーマといっても色々な場所から聴こえてくる遠い、近いがありますし、調性によっても色が変わったり、テーマだけでなく、他の声部も全て、風通しの良い音で、その声部が語っている高さで聴こえてこなければなりません。
又、アーティキュレーションの問題もあります。切るところは切る、つなげるところはつなげる、という事だけを聞いて
「切るだけじゃだめなんだよ」と何度言われても、やはり、小学2年生の頭の中身です。「はい、切りました」だけになっていたと思います。
毎回、怒られて、先生に見て頂けないので、母とレッスンに伺うたびに「ちゃんと弾いているのに、一体、何がどうおかしいのかねえ」と頭を抱えて悩んでいました。今になって振り返ると、小学2年生でバッハの何もかもがわかっていないといけない、と思い込んでいた私達の方が余程おかしいと思うのですが・・・。
インヴェンションの楽譜は、4冊持っています。
さすがに、ウィーン国立音大に行った頃には、自分でバッハを作れるようになってバッハを専門とされていらっしゃる先生からも私の
バッハをとても褒めて下さり、全く怒られることもなくなりました。悩みは、悩みを忘れたときに解決するとは、このことだなあとはよく思ったものです。出来るだけ、悩みは避けたいですが、どんなことも、悩んでみないと、解決への道には到達できないので、やはり、
回り道を沢山するといいと思います。

←Banowez版を見ながら、小学2年生の頃、
母と必死で研究したインヴェンションの楽譜です。
←小学2年生の私は、全部バッハに見えたのかも!?
堂々と「バッハ」と書いています(笑)
バッハではありません、この方は、フランソワ・クープランです。
←私が持っているインヴェンションの楽譜。4冊持っています。
千蔵八郎先生、井口基成先生、
ウィーン原典版、Banowetz版
バッハは、ヘンレ版がお勧めですが、小さい子供達には、何も書いていない楽譜は、わかりにくいと思うので、あらゆる校訂版を読んで研究するといいですね。
平均律は、ヘンレ版、バルトーク版、ムジェリーニ版、春秋社版を持っています。校訂版として、
バルトークがお弟子さんのために書いた、難易度の易しいものから順番に載っているバルトーク版
(ブダペスト版)などを参考にされると良いと思います。
←バッハは、今、トーマス教会の祭壇前で永眠しています。
(ライプツィッヒで、2011年12月21日撮影)
令和6年11月21日(木)日記帳に何でもスクラップしていた私の留学時代
関西弁CAのRyucrewさんのYouTubeの中に、ご自身の留学話をして下さっているYou Tubeがあり、場所や、目的は違えども、
私の留学生活と重ね合わせて、とても興味深く、そして共感しながら見ました。
Ryucrewさんが、現在、カナダのバンクーバーを拠点として外資系フライトアテンダントとして働くようになるまでのお話や、今現在のお仕事の話や、あちこちの国の話が沢山聞けて、どれも全部面白いのですが、Ryuさんがまだ、
お若い頃に、留学して初めて行ったマクドナルドで「ポテトフライ」を注文した時に、どう違って発音しても通じなくて、
コーク(コカ・コーラ)だけ通じて買った、という事を話されていました。
確かに、英語が日本語に変わっているような「和製英語」みたいなものが、日本語には、沢山ありますが、英語では、「フレンチフライ」と注文しなくてはならなかったそうです。その他、学生時代のホームステイ先での苦労話や、カナダでの留学話、どうやって英語を勉強されてきたかについても沢山話して下さっています。
私は、ウィーンに音楽家としての留学でしたが、異業種の方々の生き方にもとても興味があります。どんな生活を営んでいても、
詰まるところはやっぱり「人間性」が出るんだなと感じます。Ryucrewさんのような北米カナダでの異業種で働いていらっしゃるお若い方の留学話を聞くのもとても面白いし、勇気がわく動画ばかりあげて下さっているので、これからの道を勇気を持って、自分で切り拓いていこうとするお若い方々には、特にお勧めしたい動画です。
ちなみにドイツ語では、いわゆる、日本で「フライドポテト」の事は、「ポンフリッツ」(Pommes Frites)とか
「ポメス」というので英語とは全く違います。
「マクド」は、ウィーン国立音大のすぐ近くにあり、私も度々、お世話になりました。
生徒さん達から、「どうやってドイツ語勉強されてきましたか?」と度々、聞かれることがあります。
自分では、相当一生懸命勉強して、念には念を入れてしっかり勉強していきました。ドイツ語の勉強は、脳みそから血が出る程(そんな例えある?)というくらい頑張ったと思います。Ryucrewさんは、カナダのフライトアテンダントの試験を受けるまでの血が滲むような努力を聞かせて下さっていますが、やはり、何かを達成しようとするには、並大抵のエネルギーではすまされない、
更にそれ以上のエネルギーを燃やして、自分の道を拓いていかれたんだなと共感しました。
もう1つ、これも大変素晴らしい事だと思うのですが、Ryucrewさんの温かいお人柄だと思うのですが、誰の事も傷付けない、悪口や、愚痴や、嫌な話が1つもなく、動画編集の作業も大変だと思うのですが、視聴者さん達の事をよく考えてお話しされていることが、本当に素晴らしいなあと思って見ています。
カメラに向かってあれだけの内容を1人でずっと喋り続けるというのは、それ自体才能だと思いますし、フライトアテンダントとYouTuberさんだけでは、勿体ないような多芸多才な方だというのがよくわかります。
Ryucrewさんが、綺麗な英語をものにされたのも、まず、日本語が上手いし、何の話にも精通していらっしゃるところが、すごく頭の良い人なんだなと感じます。
ヨーロッパ親子旅のお母様との旅もとても楽しくて、ポーランドにもお母様をお連れしてのショパンの動画もあり、私も
若い頃を思い出して、温かく懐かしい気持ちで見ています。
←私が、23歳当時、ウィーン国立音大の留学生だった頃の日記帳。
あちらは、環境の事をよく考えて再生紙のノートが多いです。
蝶(シュメッターリンク)は、とても繊細な生き物です。環境が悪いと生きていけないので、蝶が住めるような環境をということで、100パーセント再生紙で作られているノートです。
お値段は、2,90シリング(日本円で約29円~30円)です。
←再生紙なので黒っぽい紙です。
下のチケットは、ウイーン楽友協会でのコンサートのチケットです。
ガブリーロフのピアノリサイタル。シューベルトの即興曲、ラヴェルの夜のガスパール、プロコのソナタ8番でした。
シューベルトがとっても綺麗でした。
Stehplatz(立見席)で500円です。本当にお安いです。
私は、整理するのが苦手なので、留学中も何でも、こうやってノートに貼ってスクラップしていました。
貼っておけば、失わないということで・・・。
30年以上たった今でも、日記帳に貼ってあるので、当時の記憶を呼び覚ますことが出来ます。
令和6年11月11日(月)無駄と思えることの中に大切な教えが含まれている
学生さん達と話していると、自分の学生時代は、どんなだったかなとよく思う。
私が桐朋の高校3年生の時に、担任の先生が変わり、まだ当時30歳のお若いフランス留学から帰られたばかりの
作曲家の先生が担任をして下さった。
「日本に帰ってびっくりしたことは、日本の女の子達の身なりがきちんとしていてとても綺麗でオシャレな事。
フランスは違う」。とおっしゃっておられた。
そして、初回のホームルームの最後に「お互いのプライバシーは守りましょうね。
プライバシーを守るという事は、一番大切で簡単なようだけど、守られていない日本!」とおっしゃられ、高校3年生の私は、「ん?お互いのプライバシーって何だろう。何か隠しごとでもあるのかな?(笑)」などと思ったりもした。
それまで、そういった言葉を話される先生がいらっしゃらなかったので、すごく新鮮に感じたりもした。
あと、「現代社会」の授業の先生もとても心に残っている。
その先生は、一切教科書を使わない。授業は、その先生の独り言をずっと聞いているような、今思えば、すごく不思議な、何かしら魅了されるすごく楽しい授業だった。
その頃、「私をスキーに連れてって」という映画が流行っていたのだが、その映画のタイトルを誰かに10回言ってみて、と頼んだという。
そこで、相手が「イヤ!」と言ったとかで、教室中、大爆笑だった。
何か、不思議な話術のある先生だった。雑談というものの中にもその人が発しているものが必ずあると思う。
又は、沈黙の中にもその人が出しているサインというものもある。音楽と一緒で、聴こうとする人の耳にはちゃんと聴こえるし、相手の心の中も見えてくるに違いない。そんな事をよく考えていた学生時代であった。
どんな体験も全て当たりくじ、外れは1つもないものだなと最近よく思うようになった。
むしろ、無駄と思えることの中にこそ、大切な教えを含んでいることが、沢山あるのだろうと思う。
←今日は、名音大でのレッスン日。
朝が早いので、空気も爽やかで気持ちの良い朝です。
←1日お仕事終えると日も暮れてあたりは、すっかり暗くなっています。
クリスマスモードでテレビ塔の周りもキラキラしていてとても綺麗です!
令和6年11月4日(月・祝)バッハの頭がトイレットペーパーの芯
今日も、昨日に引き続き、日本バッハコンクールの地区大会がありました。
中学B部門を受けられた中学3年生の永峯佳樹君が優秀賞で通過、又、中学C部門を受けられた中学2年生の
三宅佐保さんが優秀賞で通過、お2人共、全国大会へ進むと喜びの報告を頂きました。
おめでとうございます!
←ドイツのライプツィッヒにあるバッハ博物館の中で。
地元の小学生が、紙で作ったバッハ像です。
バッハの髪の毛(かつら)は、トイレットペーパーの芯で作ったとは、アイデアがすごいですね!
バッハ博物館は、見て、聴いて、実際体験出来る博物館で面白いです。
中に入って、バッハのありとあらゆる作品を聴くことが出来ます。
バッハの家系図も全て見ることが出来ます。
(2011年12月21日撮影 ライプツィッヒで)
令和6年11月3日(日)第15回日本バッハコンクール地区大会
今日は、日本バッハコンクールの地区大会がありました。
高校B部門を受けられた高校3年生の大藪真菜さんが優秀賞で通過、又、一般B部門を受けられた大野まどかさんも優秀賞で通過、お2人共、全国大会へ進むと喜びの報告を頂きました。
おめでとうございます!
今日は、お天気もよく、暑いくらいの1日でしたね。
私の家の近所に素敵なクリスマスツリーが飾られているのですが、私は、毎年の事ながら、まだ家の中は、半袖で
レッスンしております。
全然、クリスマス気分になっておりませんが、来月は、師走なんですよね・・・・。
令和6年11月1日(金)門下生の御活躍
←明日、11月2日(土)16:00開場、16:30開演 明和高校音楽科出身者によるコンサートが名古屋音楽大学のめいおんホールで開催されます。
現在、ピアノ演奏家コース2年在学中の小林春水さんが出演されます。
アンコールにグルグル連弾全員でするそうなので、ご興味のある方は、是非、応援に行ってあげて下さい。
めいおん音楽祭は、11月8日まで開催されています。
名音大の様子が知りたい方は、是非、お越し下さいませ。入場無料です。