令和4年11月25日(金)私のウィーン国立音楽大学の留学生活を振り返って

←ウィーン留学時代に下宿していた私のマンションの中で、ピアノを練習する私。

大家さんから、ピアノの音がうるさいから、ピアノの上に毛布を置きなさいと初めに言われ、毛布をかぶせています。

それでも、日本の住居とは違うから、ものすごく響きます。
(1995年9月撮影)








私が、22歳の時に、ウィーン国立音楽大学の合格が決まって、正規の留学生として、初めて、レッスンを受けた日の事を思い出します。
初めに、先生は、「毎回、レッスンでは、必ず、アウスヴェンディッヒ(暗譜)で、持ってくることを私とお約束して下さい。
次回のレッスンまでに、ベートーヴェンのソナタOp.27-1、シューマンのダヴィッド同盟舞曲集、ラヴェルのクープランの墓を弾いてきなさい」。

それを聞いて、「次回のレッスンって、来週までに?1週間で、全部暗譜?」ギョッとしました。

ベートーヴェン20分、シューマンは30分、ラヴェル25分、全部繰り返しをして、毎回、暗譜で、持ってきなさいとニコニコして言われるのです。
全部通せば、立派なソロリサイタルプログラムです。

他の留学生達の子にも聞いてみました。「うん、そうだよ。だから、譜読みと同時に暗譜する感覚だよね。ピアノ弾いていないときは、
CDもしょっちゅう聴いているよ」。とどの子もそう言っています。
私の先生だけでは、ないんだ、それが、ウィーン国立音楽大学のレヴェルなんだなと思いました。

私が桐朋時代、ついていた先生は、アメリカのジュリアード音楽院とボストンのニューイングランド音楽院を出られた先生なので、ピアニストになりたいなら、それが、常識だとよくおっしゃっていました。

「もし、私が、今日、この曲は、暗譜していません・・・と言ったら、先生は、どうおっしゃられるだろうか?」と考えると、先生のあの何とも言えないお優しい笑顔と、眼差しが、とてつもなく、恐ろしく思えてきました。

同じ門下の子に「じゃあ、万が一暗譜出来ていないときは、どうするの?」と尋ねると、「その時は、先生用にちゃんと楽譜をコピーして持っていくよ、申し訳ありません、って先生に謝ってね」。

と話していました。しかし、どの子も、譜面を見て弾いている学生は、いないのだなと私は、思い、4年間の留学生活で、いつもリサイタルプログラムを暗譜で用意して持っていき、先生と初回のレッスン時に交わしたお約束を一度も破った事は、ありませんでした。

ものすごく真面目で誠実、実直そのものの先生でしたので、この先生を裏切ることなんて、絶対に出来ない、そう思ったのでした。

しかし、後から振り返ると、意外とそんなに真面目にやっていない学生も多かったらしく、私が、相当、真面目だったんだなという事にも気づきました。
私が過ごした、ウィーンでの留学生活の様子は、又、書いていきます。


令和4年11月24日(木)大学の休講のお知らせ ハガキを下さった 私がウィーン留学時代の23歳当時

←ウィーンのシュテファン寺院の広場で。(1998年時代)

街行く人の為に、大道芸人が人形を操ります。

流れる音楽に合わせて、人形がオペラを歌ったり、ギターを弾いたり・・・。

「DANKE SCHÖN(ダンケ シェーン)ありがとう」と書いたカバンの中には、オーストリアシリング(その当時の通貨)が、沢山入っています。






←1995年12月10日ウィーン

ゼーア ゲールテス(手紙の始まりに書く決まり文句)岩野さん!

1995年12月13日水曜日の授業はありません!
私に電話をかけてください。

リーベ グリューセ(手紙の後ろにつける決まり文句)
ミヒャエル シュテファニーデス(先生のお名前)





今から28年前は、まだ、インターネットは、勿論、メールも携帯もない頃でしたから、大学の休講を知らせて下さる時は、こうやって、先生がお葉書を直接私に送って下さっていました。
メールなどなかった時代でしたから、私が、ウィーン留学時代の大学の先生とのやり取りは、全て、手紙や、電話や、ハガキなどでした。
懐かしいです。

ところで、昨日は、大学の授業がありました。通勤の電車の中が、いつも満員なのに、何か人が少ないなあと思っていたら、祝日だったんですね!

私の父が、今日は、「勤労感謝の日」なのに、祝日でも先生達は授業をするのか?大学の先生も大変だなって・・・。(笑)


令和4年11月18日(金)若い頃読んだ本読み返したら、より深く共感できた

先週末に門下生コンサートの集合写真の立ち位置の紙を幹事さんが早速作成して持って来て下さいました。
レッスン室の前に貼ってありますので、ご自由に写メしていって下さい。
チラシの配布も幹事さん達があちこちの会場へ配布して下さいますので、外部の方は、どうぞお持ち帰りください。

レッスンに来られている生徒さん達には、チラシを見せながら、新しい生徒さん達の事や、現在の生徒さん達、歴史の長い生徒さん達の事を
ご紹介しています。
皆さん、興味津々の様子で、聞いています。当日、自分の演奏だけではなく、他の生徒さん達は、どんな人達なんだろう、どんな先輩方が育っていったのか、又、今後育っていくのか、と門下生全員で興味を持つことによって、より、楽しみも深まるかと思います。

先日、「あなたがピアノを教えるべき11の理由」(ヤマハミュージックメディア 協力ピティナ)を若い頃読んだ本ですが、もう一度読み返してみました。
川上先生の「教える事で、初めて勉強が始まる」という内容から、又、福岡先生の書かれた部分もとても共感出来ました。子供達に、これは、すごいんですよ、美しいですよ、と感じ方や、感動を強要することは出来ませんが、「センス・オブ・ワンダー(神秘さや不思議さに目を見張る感性)」のすぐそばの水辺に子供達を連れて行ってあげることは、教育者たる大人たちの責務だと思う、そして、
石田先生の「一音千心」という言葉もとてもよくわかりました。たった一つの音をポンと鳴らすだけで、そこには、千の表情をつけることが出来る、そのためには、音を聴き取る力がなければならない・・・などなど。他の先生方の文章も素晴らしいので、音楽学生さん達、ピアノ指導者の方達、是非音楽家を志す皆さんに読んで頂きたい本だと思いました。














←星ヶ丘の駅から、椙山女学園大学へ登っていく坂道にデザイン学科の学生さん達が作成したクリスマスのお家が沢山飾られています。

夜になると一斉にパ~っとイルミネーションが点灯して美しいでしょうね・・・







令和4年11月12日(土)第24回ショパン国際ピアノコンクール in ASIA 

今日はショパン国際ピアノコンクール in ASIA の地区大会があり、明和高校2年生の本村玲菜さんが、金賞で、全国大会へ進むと喜びの報告を頂きました。
おめでとうございます!


令和4年11月10日(木)PTNAホームページ 教室紹介 発表会紹介

←PTNAのホームページに来年3月21日の門下生コンサートの紹介文が掲載されました。

「教室紹介」と「発表会紹介」のどちらでもご覧になれます。














令和4年11月9日(水)名古屋音楽大学のホームページ

←名古屋音楽大学のホームページ、最新のトピックスに
第21回門下生コンサートのチラシが掲載されました。


下のURLをクリックするとチラシの文字がはっきりご覧になれます。

https://www.meion.ac.jp/topi/230321_piano/







令和4年11月6日(日)第21回門下生コンサートのチラシが出来ました

←昨日、幹事さん達がチラシを早速持って来て下さいました。
昨日の午後の生徒さん達からお配りしています。


幹事さん達には、毎年の事ながら、迅速にご対応頂きまして、誠に感謝しております。

又、御参加下さる生徒の皆様のご協力を頂きまして、素早くチラシが出来上がり、有難うございました。

外部の方々から「門下生コンサートを聴いてみたいのだけど、伺ってもよろしいですか?」とか、新しい生徒さん達の体験レッスンで、門下生コンサートを聴きたいと、お問い合わせを沢山頂いております。

その際に、チラシが手元になくては、そういった方達に差し上げることが出来ませんし、
何よりも、日頃、すごく熱心に練習を頑張っている生徒さん達が一生懸命演奏して下さるのですから、出来るだけ多くの方々に聴いて頂けるととても嬉しいので、幹事さん達にお願いして、早めに作成して頂きました。

来年3月21日(火・祝)開場12:30開演13:00です。

場所は、昨年と違い、南文化小劇場です。バスで千竈通2丁目で下車したら、真ん前が
南文化小劇場でとても便利なところです。

ご興味のある方は、是非、お越しください。どなたでも、お聴きになれます。
門下生一同、心よりお待ち申し上げております。(入場無料)





又、今日は、昨日に引き続き、バッハコンクールがありました。

小学6年生の三宅佐保さんが優秀賞で全国大会へ、高校1年生の大藪真菜さんが優秀賞で全国大会へ進むと喜びの報告がありました。
小学3年生の小林沙葉さんも優秀賞で全国大会へ進みます。
おめでとうございます。


令和4年11月5日(土)第13回日本バッハコンクール

バッハコンクールの地区大会があり、小学4年生の都築美渚さんが優秀賞で全国大会へ進むと喜びの報告を頂きました。

良かったですね。おめでとうございます!


令和4年11月3日(木・祝)門下生の御活躍

←来月12月18日(日)名古屋・伏見の電気文化会館ザ・コンサートホールで、
椙山女学園大学教育学部の第13回卒業生と教員によるコンサートが開催されます。
(14:00開演)


現在、小学校の専任教諭をされている、井上恵利那さんが、ブラームスOp.118の1番と2番を演奏されます。

先日、毎日の小学校勤務のお忙しいさなかに、レッスンに見えて、恵利那さんに受け持たれている生徒さん達は、本当に幸せでしょうね、と話したばかりでした。


(このチラシの表紙絵を書いて下さったのは、私の現在担当している学生、大学1年生の不破有由里さんです。素敵な絵ですね!)












←来年2月11日(土)は、卒業演奏会が開催されます。(12:30開演)

神戸菜々美さんがショパンのバラード4番を演奏されます。

恵利那さんは、小学2年生の頃から、菜々美さんは、小学4年生の頃から、私の教室に
長い事通って下さいました。

菜々美さんも学校の先生になられることが決まり、お2人共、立派な、職業人となられて、素晴らしいです。誠におめでとうございます。

ご興味のある方は、是非、応援に行ってあげてください。(入場無料・要整理券)