令和3年9月30日(木)ヴィラ・ロボスの想い出 ~ ピティナ全国決勝大会の生徒さんの動画配信~

←先月開催されたピティナ全国決勝大会グランミューズA2カテゴリーで、第3位を頂いた生徒さんの今井あかねさんの演奏が現在動画配信されています。 

あかねさんが決勝大会で演奏されたのは、ヴィラ=ロボス/ブラジルの詩より第2曲「吟遊詩人の印象」です。

ヴィラ=ロボスというと、私が、2003年の頃、グリーンエコーの稽古ピアニストを務めさせて頂いていた時に、
ショーロス第10番を皆さんで練習して、ものすごく楽しかったことを想い出します。

井上道義先生が指揮、管弦楽は、名フィル、面白いリズムにワクワクで、その中で哀愁漂う何とも言えないダンスミュージック、愛知芸文のコンサートホール一杯に歌声とオーケストラが調和した本番を聴いた時は、何か月もかけて一生懸命皆さんと練習してきただけにものすごく感動したことを憶えています。

あかねさんの演奏された曲もやはり、ショーロス第10番と似通っているところがあって、とても素敵な曲です。


ご興味のある方は、是非、ご覧下さい。


令和3年9月24日(金)ピンチはチャンスだ、ありがとう  ~私の好きな詩~

つらいことがおこると 感謝するんです これでまた強くなれると ありがとう
悲しい事がおこると 感謝するんです   これで人の悲しみがよくわかると ありがとう
ピンチになると感謝するんです  これでもっと逞しくなれると ありがとう
つらいことも悲しい事もピンチものり越えて 生きることが人生だと言いきかせるのです・・・・・(清水英雄先生の詩)

私の好きな詩です。


今年の夏は、とても嬉しい夏でした。現在、愛知県立芸大に通っている生徒さん達、ウィーンから一時帰国している生徒さん、皆レッスン室を訪れて下さり、ピアノを弾いて、近況を報告して下さいました。今、大学で頑張っていること、ピアノの実技は勿論の事、生徒さんのレッスンの様子、図形を見て作曲したものをピアノで弾く、などなど、色々面白いお話が聞けてとても楽しかったです。

最近、よく思うのは、私も若い大学生の頃は、まだ、随分と先が長い、永遠に時間がある、と思うような錯覚にとらわれたりすることも多かったのですが、やはり、この歳になると、人間誰しも、必ず、終わりがくるんだな、ということを強く感じます。

臨床心理の河合隼雄先生も「人間と人間の根本からくる優しさは、皆、死ぬという自覚。あなたも死ぬ、私も死ぬという事を日々共有していられれば、お互いが尊重し合えるし、相手のマイナス面も含めて受け入れられる・・・」というような事をおっしゃっていますが、その通りだと思います。


河合先生が、カウンセラーが高いところにいて患者さんを引っ張り上げるのではなく、私は常に患者さん達に訓練されています。私達が鍛えられるのは、来られる方によってです。とおっしゃっているように私もつくづく、生徒さん達に鍛えられて、教えられて、鍛えられて、教えられて、段々訓練されていきます。
同じ生徒さんは1人としていないので、前の事を生かしてやるということは、ほとんどなく、人間関係そのものが修行の場であります。

昔の生徒さん達が、今現在でも私を訪ねて下さることが本当に嬉しいです。生徒の皆さん、本当にありがとう です。
←フィンランドのオッコ・カムを指揮者にお迎えして、韓国のKBSシンフォニーオーケストラとの合わせ練習をしている桐朋学園大学3年生当時の私。
韓国までオケ合わせの練習に行きました。

この時は、オーケストラのメンバーが全員韓国人、指揮者は、フィンランド人なので、指示が英語で出されます。

私は、日本人、オケのメンバーは韓国人、指揮者はフィンランド人、共通語は、ここでもやはり、音楽です。
音楽で色んな国の人達と意志の疎通がとれるのですから、音楽程素晴らしいものはありません。この時は、シューマンの「序奏とアレグロ・アパッショナート」をオーケストラと共演しました。(1992年韓国のソウルで、21歳の私)。


令和3年9月23日(木・祝)楽しかったオーケストラとの練習を聴いて

昨日から、椙山の方の大学も始まりました。まだ、対面ではなく、ズームでの初めましてですが、ちゃんとつながって、お話出来ました。皆若くてとても可愛いです。

その後、来月の10月7日の名音大のオーケストラの演奏会でラフマニノフを演奏される生徒さんのオケ合わせの練習を聴きに名音大へ行きました。


もう、すっごく楽しかったです!もう聴いているだけで、ワクワクしました。今回指揮者の先生のすぐ隣で、真ん前からオケの方達の演奏を見せて頂き、ピアノの生徒さんは勿論の事、お若い皆さんが、真剣に一生懸命弾いて下さっているのを見て、心から感動しました。

聴きながら、初めて私が中学2年生で、オーケストラと共演した時の事を想い出しながら聴きました。

今から思えば、中学2年生の時、自分のピアノの事ばかりしか考えていなかった未熟な私でしたが、あれから、35年の月日が経ち、自分が客観的にオーケストラとの練習を見せて頂けて、本当にわかることが一杯あり、私の勉強にすごくなりました。

それもこれも、生徒さんのお陰です。そういう機会がなければ、私が立ち会う事もなかなかないですし、皆さんに感謝の気持ちと、感慨深い想いで一杯になりました。

私の教室の生徒さん達も、「お母さんに10月7日のオーケストラのチケットを買ってもらいました。今から、本番がとても楽しみです」。と皆さん、声をかけて下さいます。
生で聴くオーケストラとピアノの共演を見るのは、生まれて初めてという子もいます。そういう光景を目にして、自分も音楽家になりたい、、あんな風にオーケストラと共演したいと強く憧れると思います。

お若い皆さん方、本当に一生懸命練習に取り組んでいます。皆さん、10月7日、愛知芸術文化センターに是非聴きにいらして下さい!

←私が中学2年生で初めてオーケストラと共演した、1985年当時の愛知文化講堂。
それが、建てかえられて現在同じ場所に愛知芸術文化センターのコンサートホールがあります。

1985年当時は、警察官も動員して、お客様がわんさか。

今では、あまり見られないような賑やかな光景でした。








←中学2年生の私。この時は、モーツァルトの戴冠式を全楽章演奏しました。
その頃は、愛知文化講堂と呼ばれて、後ろにお雛様みたいな金屏風がありました。金屏風というのでしょうか?何て呼ぶのか、分かる方教えてください。
35年も前です。何か、長い事ピアノに関わってきたなあとつくづく思います。

私の全てが、50年間、ピアノ人生一色に染まっています。

生徒さん達を見させて頂いて、毎日新しい発見があり、本当にやりがいを感じます。







令和3年9月19日(日)動画配信

←今年の7月10日にしらかわホールで開催された、明和高校のサマーコンサートの動画が配信されました。

明和高校3年生の清水陽菜さんの演奏が見れます。


期間限定だそうなので、ご興味のある方は、急いでご覧下さい!

スクリャービンソナタ2番全楽章演奏されています。

明和に勤めさせて頂いて、22年間。その間に動画配信なんていう時代が来るとは想像もしていませんでした。

演奏者は、お客様の暖かい拍手が本当に嬉しいものですが、生で見れて、又再度動画も見れるというのは、とても嬉しいですね!





令和3年9月16日(木)23歳当時の私の日記から・・・(ウィーン留学時代)

←プラハの街並み。
(1997年3月25日~27日プラハに行った時に買った絵葉書)












1995年4月28日 ウィーン留学時代23歳当時の私の日記から・・・

ロートリンガーで、(ウィーン国立音大のピアノ科の実技レッスンがある校舎)レッスンだった。ドビュッシーの映像Ⅱ集そしてスクリャービンのエチュードOp.42-1を見て頂いた。「しかも月は廃寺に落ちる」は、もっと色んな動きがあって、風がこちらへヒュウ~と来るとき、歌が聴こえ、又、向こうに去っていく、こちらに聴こえては、向こうへ行くといった感じだと言われた。
金色の魚は、もっと鯉が速く動かなくてはいけませんといわれた。
スクリャービンは、初めゆっくりとさらい、それから段々と速くしていくように、と言われた。
「Saeulen」(ゾイレン)という言葉、「大黒柱、支柱」の意味で、「しかも月は廃寺に落ちる」で出てくる。


令和3年9月14日(火)大学も始まりました

昨日から、名音大も秋学期のレッスンが始まりました。

夏休みといっても、どこにも行けませんでした、という学生さん達が多かったですが、皆さん、とても元気そうで嬉しかったです。

実技レッスンは、対面でやっていますが、ほとんどの授業は、遠隔授業のようです。

秋学期も皆さん、よろしくお願いいたします!


令和3年9月9日(木)2回目ワクチン接種の副反応がこんなにきついとは・・・

昨日、ワクチン接種の2回目をしたら・・・夜中からどんどん熱が上がり出して、ビックリ!

今日は、来月10月7日に愛知芸術劇場でオーケストラとの本番を控えている私の名音大の生徒さんが、名音大でパスカル・ドゥヴァイヨン先生の特別レッスンを受けさせて頂けることになり、以前から、行くと約束していたのに、行けないなんて、とベッドの中で、熱があっても行くべきか悶々としていたところ、いつも私の尊敬する経営の神様、松下幸之助さんの言葉がよみがえってきました。40度熱があっても自分は、働いた、血を吐いても無我夢中で働いた、熱なんて、仕事に燃えていれば、吹っ飛ぶものだ、という言葉が私の脳裏に浮かび、「よし、決めた!身体はふらふらだけど、やっぱり行こう!行かなくて後悔するより、行った方がいい!」と飛び起きて、解熱剤で、熱を下げて、聴きに伺いました。
やっぱり、行って本当に良かったです。

しかし、20年ぶりの発熱で、つくづくワクチン接種の2回目の副反応はきついんだなと思い知りました。

今日は、又、べーテン音楽コンクールを受けた、中学3年生の生徒さんが、優秀賞で予選通過と喜びの報告を頂きました。

おめでとうございます!


令和3年9月3日(金)ピアノ移動、エアコン取付

←今日は、エアコンを新しく取り換える日です。

エアコン取付作業のためにスタインウェイ、ヤマハのピアノ2台を移動しなければなりません。

業者さんお
2人来て下さり、ピアノを手で持ち上げるのをずっと固唾を飲んで見守りました。









←エアコン取付作業が出来ないので、ピアノを縦にして、スペースを開けます。













←ピアノのペダルや、足、バラバラに解体されています。

明日早朝、これを又、元に戻す作業に業者さんがいらして下さり、
朝10時からの生徒さん達のレッスンに備えます。










ピアノの運搬、移動は、これまでに何度となく立ち会ってきました。私が小学2年生の時に三重県の四日市に住んでいた頃のヤマハグランドピアノC7の1台は、クレーンで外から入れました。

桐朋の高校に東京へ引っ越したときは、調布寮にまず、ヤマハグランドピアノG2を買って入れました。その後、府中市の音楽学生用マンションにお引越し。そのマンションの中でも2回引っ越したために狭いワンルームの部屋から又、違う部屋へピアノを移動する時は、すごく大変でした。桐朋の大学を卒業後は、東京から三重に又、いったんそのピアノを持ち帰り、三重には、グランド2台誰も弾かないピアノが眠っていました。私が、ウィーンに留学したためです。
ウィーンに留学した時は、C3のヤマハグランドピアノを月々22000円で借りてウィーンのマンションに入れ込みました。ウィーンの中でも2回引っ越したので、グランドピアノと共にトラックの荷車に乗ったのは、今でも鮮明に記憶に残っています。荷車の真っ暗な中で、ガタガタ揺れるグランドピアノがいつ倒れやしないかと怖くて怖くて・・・。これが倒れたら、私もう下敷きでウィーンで死ぬんだなとか(笑)多分、日本なら、絶対そういう危ない事はしないだろうと思います。何でも業者さんが至れり、尽くせり、丁寧に扱って下さるところが、日本の素晴らしさですね。
海外に出ると、日本の人達がとても協力的で、調和を保ち、どんなに親切で有難い、幸せな国かが、本当に身に沁みて強く感じ、日本に安全に住めていることを感謝する毎日です。

東京からのピアノは、三重に持ち帰り、名古屋の千種区には、又新しくヤマハのグランドピアノC3を買って入れて、現在の場所に引っ越してから、又、
ヤマハのC3を新しく買い、スタインウェイを買って・・・・一体、何台グランドピアノを買い替えた事でしょう。ここまでで、計算してみたら、私が生まれる前に母が勝手に買ってきて事あるごとに、夫婦ゲンカの種になったアップライト1台を含めて計8台買い替えています。そのたびに、ピアノを持ち上げたり、立てたり、ずらしたりするのを見てきましたが、こういう力仕事は、絶対女性では無理だなと。他の仕事なら、出来るものもあるけれど、ピアノを運搬する作業は、いくら、男女同権が叫ばれても、男女同権ということは、ありえない、というかそういう風に出来てはいないと私は、思います。
私の桐朋時代の時のピアノの先生が、男性の先生でしたが、肩で、ピアノを持ち上げて、ピアノの足の下敷きを1人で取り換えるのを見たときは、腰を抜かしました。

何はともあれ、明日からの生徒さん達のレッスンでエアコンが付くようになってほっとしています。
生徒さん達に何かあっては大変だから、他の部屋から3台クーラーをつけっぱなしにして、2台の扇風機をピアノの横に設置して、
私は、水着のような恰好をして、首には、保冷剤を巻いて、ここ数日間は、生徒さん達との猛暑の中の運動会みたいなレッスンでした。

たった1台のエアコンが壊れただけで、皆様に大変ご不便をおかけしましたが、明日から涼しくレッスン出来ますので、よろしくお願いいたします。


令和3年9月1日(水)新学期が始まって

今日から、明和高校のレッスンも始まりました。
いつもこの時期ですと、文化祭や、体育祭の練習などで、あちらこちらから、生徒達の賑やかな声が聞こえてきたり、音楽が流れていたりしますが、全体にシ~ンとしていました。

電車もガラガラ。愛知県に緊急事態が出たせいもあり、本当に静かです。
しかし、元々ピアノの音楽学生は、ステイホームには、慣れていると思います。

私は、学生時代、今現在もですが、ピアノを弾いている静かな時間が一番好きで、ステイホームは全然苦になりません。
「飲み会」などは、学生時代から社会人になっても行ったこともなく、昔からずっと、ほとんどピアノの前ですね。私が、一番落ち着く場所です。

←ワルシャワ、ショパンオケチェ空港へ向かうバスの中で。
背の高いポプラの木は、樅ノ木同様、私のお気に入りです。

日本語では、はこやなぎとも言います。風が吹くといつもさわさわと独特の音を立てます。

私が住んでいた、ウィーンにも沢山あって、ポプラの木を見るとヨーロッパに来たなと強く感じます。丸く柔らかい葉がさわさわと、かすかな風にたわむれるような、夢見るようなそんな美しさが印象的です。

今でも私の大好きなポプラの木と樅ノ木を見ると胸がときめきます。
シベリウスに「はこやなぎ」という曲がありますが、とても綺麗な曲ですね。

(2010年8月25日撮影 ワルシャワで)