平成28年4月28日(木)公開レッスン

今日は、明和高校で、海老彰子先生の公開レッスンがありました。高校2年生の私の生徒が出させて頂いたので聴きにいきました。

海老先生の暖かいお人柄に触れるような、素晴らしいレッスンでした。

ラヴェルのクープランの墓は、ウィーン留学中や、一時帰国した際のリサイタルなどで、たびたび取り上げて、自分が弾くのも好き、生徒が弾くのを聴くのも大好きな曲。全部通して弾くと、30分くらいかかり、リサイタルの最後に持ってくるのにふさわしい曲です。

生徒達が成長してきて、大曲をどんどんこなすようになり、毎回のレッスンがとても充実していて、本当に頼もしいです。今日も聴いていて、青春時代に自分が弾いたクープランの墓が懐かしく蘇り、私が、若い頃は、こんなに上手く弾いていなかった気がする、生徒達はすごい!と感動しながら、聴かせてもらいました。


平成28年4月26日(火)ピアノに馴染むことが大切

ピアノレッスンにおいて、指の形は丸くする、指使いはきちんと守ると先生から注意を受けて、なかなか直せずに、嫌がる子供は非常に多いと思います。

この2つは、守らなければいけない事でもありますし、守らなくていい事もあります。
私は、基本的に、その音楽が言わんとしている事がピアノの楽器から奏でられて、美しい音、不自然でない、音楽づくりがなされていれば、
形はあまり関係ないと考えています。

不自然な音が出てきた場合、歌っていて、ポンとある部分だけ飛び出たり、フレーズをおさめる時に、尻もちついたようにドスンと弾いた場合、適宜、指使いを直していくといった感じです。

幼い子供さんの場合は、まず、指の形や、指使いを口うるさく言わず、とにかく、ピアノで遊ぶ時間を沢山作ってあげるといいと思います。

指は、その人によっては、丸くしないと弾けない人もいますし、伸ばしていないと、弾けない人もいます。
それに、レガート奏法をするには、指が伸びていなければ、レガートになりませんし、モーツァルトのような細かいコロコロした速い動きは、丸くしないと弾けませんし、その作曲家のスタイルによっても変わります。ショパンなどは恐らく、指を伸ばして弾いていたと思いますし、ピアニストのホロヴィッツも指は完全に平らになっています。

あと、姿勢についても、グレングールドのような、変な姿勢でも、全部の声部が全て独立して聴こえているので、その人が上手く弾けているのなら、どうという事はありません。

結局は、その人が一番、弾きやすい形でしか、弾けないものなのです。
小さい頃、かなり指使いも、手の形も、どれもメチャクチャで、あ、何言ってもダメだこりゃ、(笑)と思っていても、ある程度、音楽の面で大人になった時に、
あ、これではいけない、と本人が自覚するようになってきます。そうなったらしめたものです。そうなった時に、こちらが、色々とアドバイスしてあげることは、
その子にとって、とても為になりますが、まだ、精神的に幼くて、心の受け皿が整っていない時に、力ずくで、教え込もうとすると、きっと子供は、拒絶反応を起こし、まずピアノが嫌いという方向に進んでしまいます。。

なので、私の場合は、幼い時は、その子がやっている事を楽しそうに見ているという感覚で見ていきます。
指が丸かろうと、伸ばしていようと、かなり変な指かなと思っても、美しい、音楽的によく歌われたいい演奏であれば、いいと思います。それくらい、その子をまるごと受け止める心で、ゆったり、大きな気持ちで、レッスンしていれば、そのうち、子供の方から、あ、直さなくちゃ、て気付く時がきます。それを辛抱強く待つことが、とても大切です。


平成28年4月24日(日)仲間がいれば、頑張れる!

新学期が始まって、私の教室も、又、新しい生徒さんのお問い合わせが多くなっています。しかし、私のホームページのお問い合わせ欄から連絡が取りにくい方もいらっしゃるようです。
そういう方達は、PTNAのホームページのピアノ教室紹介の欄から、「岩野めぐみピアノ教室」をクリックして頂くと、PTNAを通して紹介して頂けますので、どちらかの方法でお入りください。

6月11日(土)南文化小劇場で試験や、各種コンクールを受ける子達のステージリハーサルをします。
幹事さん達のお世話のもと、参加者が決定しましたので、時間帯も、決めて私のレッスン室の掲示に貼ってありますので、見て下さい。

今まで、「弾き合い会」というタイトルだったのが、「ステージリハーサル」というタイトルに変わりました!狭いお部屋で聴いていると、広く、遠く、天井が高く、音の響きを感じられないので、空を高く、伸び伸びと弾いてもらいたいという思いで、楽しく、演奏していってもらいたいです。

ピアノを弾くことは、とっても楽しい事だから、苦しみにはならないはず。楽しければ、どんな苦しみも乗り越えられます。生徒達は皆、仲良しなので、励まし合える、同じ仲間がいれば、辛さも分かち合えるし、頑張れます!

門下生の方なら、誰でも聴講出来ます。ご興味のある方は是非、聴きにいらして下さい!


平成28年4月21日(木)前向きになるには?


「努力を楽しんでするには、どうすればいいですか?」「前向きな気持ちでいるには、どうすればいいですか?」学生の皆さんから、よく聞かれます。

コツコツと努力して一生懸命頑張っている人に対して、周りが見放すことはまずありません。能力がある人よりも、怠けない人の方を社会は、愛でるのです。
働くとは、人のために動く、と書きます。人のためになれた、自分が、役立った、そういうやりがいを感じることこそが、生きていて、本当に楽しいと思える瞬間です。

私も、毎日、色んな学生さんを教えるので、日々、学びの毎日です。ドイツ語では、レッスンすることを、ミットアルバイテンともいいます。
これは、共に働く、といった意味ですが、そんな感覚です。

生徒も一生懸命練習してくる、私も、一生懸命その生徒が上手くなるように、勉強していく、そうして、お互いが、一歩一歩前進していければ、それが、自然と、楽しみながら、努力をする、
前向きになっていく心を育てると私は考えています。

ペギン修道院








平成28年4月18日(月)くるみ割り人形

名音大のピアノコースの子達が、今、チャイコフスキーのくるみ割り人形を2台のピアノで弾いています。

くるみ割り人形と言えば、思い出すのが、ウィーンでの美しいクリスマス時期。クリスマス前に、ウィーン国立歌劇場の演目で必ず、取り上げられる演目なので、クリスマス=くるみ割り人形というイメージが私の心にはあります。

バレエの作品では、音楽も内容も、プロコフィエフのロミオとジュリエットが一番好き。それと同じくらい好きなのが、チャイコフスキーの白鳥の湖。主役を踊るウラディミール・マラーホフにハマりにはまっていた留学時代が懐かしい。マスネのマノンも素敵すぎて、どれもこれも、マラーホフの踊りにうっとりしていた
私でした・・・・。

マラーホフの踊りは、すごく音楽的。なぜなら、彼は、筋肉で音を聴くから。一回目のフレーズと2回目のフレーズも全て陰影が変わる。そういうちょっとした
ニュアンスが、ピアノの演奏と通じていく。

くるみ割り人形は、オーケストラで聴くのもいいけど、ピアノ2台もいいなあと、今日の子達の演奏を聴いて思いました。ソロのレッスンもすごく楽しいけど、
デュオのレッスンも、すごく楽しい。

2人が、最終的にバレエの情景が目に浮かんでくるような演奏に仕上がるのが、今から楽しみです!


平成28年4月17日(日)フレッシュコンサート

来る、4月23日(土)13:00開演5/R Hall&Gallery(地下鉄千種駅4番出口徒歩2分)菊里高校と明和高校新3年生有志を迎えたフレッシュコンサートが開催されます。

門下生からは、明和高校3年生の渡部菜々美さんがベートーヴェンのワルトシュタインソナタの2,3楽章を演奏致します。

ご興味のある方は、応援に行ってあげて下さい!


平成28年4月13日(水)名古屋音楽大学のホームページ(教員紹介)がアップされました!

水曜日は、いつも朝から、椙山と明和をハシゴします。椙山のレッスンを終えると、急いで、明和の子達のレッスンへ。皆、それぞれのペースで、よく頑張っていて1人1人の成長がとても嬉しい。
生徒さん達とのレッスンは、私の生活の中で一番楽しい時間です!

今日、名古屋音楽大学のピアノ演奏家コース、ピアノコースの教員紹介のホームページが正式に出来上がりました。教員紹介の欄の「岩野めぐみ」をクリックすると、ピアノを学ぶ皆さんへのメッセージが書かれてあります。ご興味のある方は、是非読んでみて下さい。


平成28年4月11日(月)恵まれた最高の環境

今日は、名古屋音楽大学で、初めてのレッスン。レッスン室に入ると、天井が高くて、私が、留学していた時に通っていた、ウィーン国立音大のレッスン室に
そっくりでした。
私のレッスン室!すごく広くて、響きがヨーロッパみたい!ドイツ語だと、ゲミュートリッヒ(居心地よい)お部屋という言葉がピッタリ!とっても静かだから、ヨーロッパにいた時みたいに音だけに耳を澄ます事が出来て最高!。








天井が高いから、ここでは、ヨーロッパの響きが出せるなあ、何て素晴らしい環境なんだろう、こんな場所で、レッスンを受けられる学生さん達は、本当に幸せだなあとつくづく感じました。
窓からは、名古屋市のセントラルタワーズなど、一望出来て最高の眺め!

レッスン室の窓から、名古屋市が一望できます!
広々していて気持ちいい〜!夜景も見てみたいです!










又、名音の学生さん達は、すごく礼儀正しく、人間的にもいい子ばかりでした。そして、音楽が皆、心の底から大好きな子ばかりで、音楽的で、上手な子が多いなあという印象を持ちました。
学生さん達は勿論の事、私自身もこんな素晴らしい環境で、レッスンさせて頂けて、本当に嬉しいです!素晴らしい学生さん達を沢山育てていきたいです!


平成28年4月8日(金)明和


私達、恋人同士!高校3年生の仲良しこよし!明和での一番の先輩だよ〜!










皆、小学生の頃から見ている高校2年生!こんなに大きくなりました!










ホヤホヤの新高校1年生!慣れるまで大変だと思いますが、思いきり、音楽高校生活を満喫して下さいね〜!










平成28年4月6日(水)椙山

今日は、椙山。今学期受け持つ学生さん達は、19名。皆、キャピキャピの女子大生で可愛いです。
私はと言えば、椙山で、勤めさせて頂いて、9年目にもなるのに、今日、学生さん達を色々な教室に連れて行くとき、目的のお部屋がわからなくなってしまい、
「あれ?どこだっけ?」皆、大爆笑!

さて、来る4月16日(土)しらかわホ―ルで、今春東京音大の演奏家コースを卒業した、門下生の小島理紗さんが、読売中部新人演奏会に出演いたします。理紗さんは、1部の10番目、2時45分頃演奏されるとの事です。曲は、三善晃先生のアンヴェールです。興味のある方は、是非、応援に行ってあげて下さい!理紗さんは、明和高校卒業生で、小学6年生の頃から見させて頂いていますが、秋学期より、ドイツのデトモルト音大へ留学予定です。
彼女と明和高校時代を一緒に過ごしたことを懐かしく思い出します。いつも私が出勤すると、嬉しそうに、玄関前で、お出迎えしてくれていた可愛い素直な子でした。

ドイツに行くなんて、子供の成長の早い事と言ったら!明和高校に入ってものすごく彼女は伸びました。留学するまでにもなってくれたことを本当に嬉しく思っています。














平成28年4月4日(月)名古屋音楽大学の初出勤


初めまして、名古屋音楽大学のピアノ実技を今年から担当させて頂く岩野めぐみです。

私の初出勤!名音大の入り口です。ワクワク、ドキドキ!














                               私が受け持つことになった名音の学生さん達!皆さんにお会いできたことが嬉しくて嬉しくて・・・・自己紹介してもらいました。皆、若くて可愛い子ばっかりだった〜!
















今年、入学したピアノ演奏家コース特待生の倉橋千遥さんと。明和からそのまま引き継いで見ていけるから、すごく幸せ!彼女に続く後輩達が来てくれると、こんな嬉しい事はないです!

名音には、素敵な学食もあり、ボリュームたっぷりのランチも。
普段、レッスンだけで、なかなか、お話しする時間がないけれど、大学だとこうやってお食事もしたりできて楽しいね!







名古屋音楽大学は、昨年から、ピアノ演奏家コースが出来ました。2人の先生で指導していく、ダブルレッスン制をとっています。名古屋は今、最も熱い都市と思います。コンクールの審査などで、あちこちへ行くと、色んな先生方から、「どうして、名古屋のピアノの生徒さんは、あんなに熱心なんですか?」と尋ねられます。
私は、この先、名古屋音楽大学が、日本の音大の中で、最も熱い音大の1つになると信じています。
1人1人の力は、すごく大きいです。留学したい人や、国際コンクールを受けたい人など、名古屋から、世界に羽ばたくピアニストを育てていきたい、そんな思いで演奏家コースは生まれました。

私は、学生さん達を育てる情熱と希望だけは、誰にも負けません!すごく嬉しいです!頑張ります!


平成28年4月3日(日)ブラームス

高校2年生の生徒がブラームスの作品118−2を弾いています。彼女に、ブラームスの人物像について尋ねてみました。

私が持っている、ブラームスの本を見せたりしながら、色々と話し合いました。「すごく内向的な人で、45歳頃から、顔にひげを蓄え始める(笑)けど、それも、世間から身を守るため。恥ずかしがりやさんだったのね」。

私が、ブラームスで一番好きな曲は、ヴァイオリンソナタ第1番の「雨の歌」そして、協奏曲の1番の第2楽章です。2楽章は、シューマンの奥様、クララを想って作曲したといわれています。一生涯クララを愛していて、他の音楽家同様、独身を貫いた、ブラームス。

Op.118−2も私のお気に入りですが、ウィーンでお習いしていた恩師が、「ここはね、私を愛して、私のために歌って、
と歌っている所」。という最高に美しい箇所があります。そこをどんな風に弾くかがポイント。

初対面の誰もが、蒼く澄み切った瞳に惹かれた魅力的な、美青年だったブラームス。すごくモテたと思いますが、音楽家全般に共通している孤独を愛した、ブラームスだったと私は思います。
孤独の向こうに見えるのが、真の美しさなんだろうと思います。それが音楽の美しさなんです。一度、その美しさを知ってしまえば、孤独だけど、美しい世界から離れたくなくなるのが、音楽の世界。その孤独にスッと入っていける人は、ずっと音楽家でいられる人だと思います。やはり孤独はいや、といって、戻ってきてしまう人には、永遠に味わえない、美しい世界が待っています。

ドイツの森が私は大好きなんですが、深い緑、オーストリアの至る所にある澄み切った、エメラルドグリーンの美しい湖。
ブラームスの音楽は、そんな中から生まれたのです。
ウイーンから帰国するときに、「メグミにプレゼントします」とおっしゃって下さった、恩師の協奏曲第2番のCDは私の宝物。出だしのホルンを聴けば、私の心は、羽が生えてしまい、ドイツの深い森の中へ飛んでしまいそうに・・・・。