平成27年6月28日(土)色んな楽しみ方あっていい

PTNAのA1級を受けに行った、小学2年生の生徒が優秀賞で、予選通過!おめでとうございます。
必死で頑張っていましたから、良かったですね。

又、今日は、エリーゼ音楽祭もありました。津から通ってみえる大人の生徒さんが、いつもは、震えるのだけど、先生のトイ!トイ!トイ!を思い出したら、いつもより落ち着いて弾けたのとの事。
良かったです。

ピアノを職業にしていくのもよし、趣味の方は、ピアノが何よりの気分転換になる心の慰めとなる事も良し、色んな楽しみ方があっていいなと思えるのがピアノです。


平成27年6月25日(木)根源的な力がどの子にも備わっている

ある生徒の日記から・・・。
「学校でも家でも、勉強しろとばかり言われてうるさいです。放っておいてくれたら言われなくてもやるのに・・・・」
私は、笑いながら、「そうだよねえ、人から言われてやるのは一番嫌だもんね!」と共感してあげました。

よく聞きますね。勉強しようと思う前に親や先生から先に言われてやる気が失せたとか(笑)よくある話。
これも、注意する人にもよりますね。何か、すごく好きな人から言われた言葉なら、全部いい意味で、素直に受け取れる場合と、嫌いな人から言われると同じ言葉でも素直になれないなどなど・・・・。

私の場合は、ピアノの先生が大好きだったから、怒られてもほめられても全部嬉しくて、ぜ〜んぶ自分の都合の良い方へ、都合の良い方へ、素直に受け取っていましたよ。でも、同じ勘違いでも、そういう風にいい方向へ勘違いした方が得ですね。
言われた言葉を全部いい方向に受け取れる素直な心を持っていると上達するのは確かです。素直だとどんどん伸びます。生徒達を見ていてそう思います。

指導する際に私が、生徒達にピアノをもっと練習しなさいという言葉は、言ったことがないのではと、思います。そんなこと言わなくても、皆とても真剣だし、一生懸命やってくれているので、言う必要もありません。

元々、練習するとか勉強するとかいう事は、人から言われて、義務的にやっているうちは、決して、本人の身につきません。あの曲弾きたい、この曲弾きたい、そういう強い欲求があれば、とにかく練習したい気持ちも自然に強まります。

知らない事を知りたい!見てみたい!動きたい!学びたい!そう思うのが、人間の本能です。

私は、生徒達に、今の年齢でこれだけは必要だと思う事だけを言って、あとは、本人に出来るだけ任せるようにしています。任せられると、人間は、自分に責任を持つようになります。

1人1人の生徒の力を信じて根気強く待ってあげることが大切ですね。人間がもともと持っている根源的なパワーに任せることがとても必要だと思っています。


平成27年6月20日(土)自分が出来るほんの少しの事だけに最善を尽くせばいい

今年も、PTNAのコンクールが始まりました。

今日は、A2級を受けに行った5歳の男の子。「合格しました!」と本人嬉しそう。きっと生まれて、初めて受けたコンクールがPTNAのコンクールでしょうね。

まだ、小さい子だし、焦らずに、楽しんで続けていってほしいです。

まだまだ、これから続く生徒さん達も、焦ってはいけませんよ。精一杯、今の自分のレヴェルで最善を尽くしていれば、大丈夫です。
入ってもよし、入らなくてもよし、自分が出来ること、ほんの少しの分野だけに対して、最善を尽くしていれさえすれば、それで十分なのです。
期待通りの結果が出なくても、「それはそれでよろしい」と、いちいち心を揺さぶられないくらいになるまでの強い心を鍛え上げることの方が余程大切な事です。

生きていく上では、沢山、何もかも出来なくては、と思わない方がいいですよ。そうやって自分を追い詰めないように、気楽にやって下さいね。


平成27年6月18日(木)気休めとしか思えないような事が案外大事

大人のアマチュアさんなら、どなたでも参加出来る、エリーゼ音楽祭というイベントがあります。コンクールといっても、競い合うイメージとは違い、
音楽が心から好きな人たちが集まって参加するようなコンクールです。

私の教室からも、参加される方がいます。毎年参加される方もいますが、今年初めての方もいます。
普段は、大手銀行会社にお勤めされている、若いお嬢さんで、三重の津市から私の教室に通って来ています。

ベートーヴェンの悲愴の2楽章を弾くと張り切っています。レッスンの帰りにドレスを買いに行くとか言っていたので、
「もう、ドレスは決めたんですか?」と聞くと、「はい、深紅のドレスに決めました!」とニコニコして話してくれました。

本番が近づいているので、私が「緊張されますか?」と聞くと、「すごく、私、緊張しいなんです」とのこと。

私が、本番前、不安がっている生徒達にいつもしてあげることを、その方にもしてあげました。
「これをすればね、皆、本番、落ち着いて弾いてきますから大丈夫ですよ。」と言ったら、すごく喜んで、安心されたようでした。

気休めといったら、気休めかもしれません。しかし、人間はそういった、気休めをしていくことで、あらゆる困難な事、辛い事をやり過ごせて乗り越えていけると私は思っています。

普段は、銀行でバリバリと働いている彼女に、私がしてあげた、「気休め」的なこと。

本番、きっと落ち着いて、弾いてくれると思っています。


平成27年6月16日(火)ラフマニノフコンチェルト2番

弾くのも聴くのも、私が、大好きなのが、ラフマニノフのピアノコンツェルト2番。今、大学4年生の男子学生が、一生懸命譜読みに取り組んでいます。

全然、先に進まなくて、すみません、とレッスンに来るたびに、私に悪そうに、彼が言います。私は、「ほら、プールに水を1ミリずつチョロチョロためていくようなものだと思ったらいいのよ。その時は、全然、たまらないなあと思っても、いったん、水があふれだすと、どんどん、流れ出す。それと同じで、チョロチョロためていくときに決して、焦ってはダメ。いずれは、バアーっと流れ出すようになると、信じて、根気強く取り組んでね」と話すと、納得した様子。

この曲をウィーンから帰国したばかりの時に、地元の四日市文化会館で弾かせて頂いた、私にとっては思い出深い曲。とにかく、オーケストラの大音量に負けまいと必死で、しかし、最高にロマンチックに弾きました。アンコールは、エリーゼのためにを弾いたんですが、ラフマニノフの後で、エリーゼのために、はどうかなと心配していましたが、意外と、マッチして、お客様に大変喜んで頂けました。

ラフマニノフは、2メートル近い長身で、12度も届いたような大きな手をしていたようです。私の手は、一般的だと思いますが、とにかく、柔らかくて、ものすごく大きく広がるので、ラフマニノフが弾きにくくはありません。

彼に、新しい曲を決める時に、ブラームスのインテルメッツオなど聴かせると、「ああ、何とも切ないですね・・・・・」
そして、このラフマニノフを弾いてきかせると、「今、先生のを聴いていて涙が出そうに・・・・・」「これにします!いい曲ですね!」

さすが、大学生!音楽を感じる心が大人です。

彼は、流行りの歌なんかより、一番、クラシックが好きとかで、スマホでも、いつもクラシックを聴いているとか。

彼が、小学6年生で私の所に、初めて来たとき、ギロックのワルツエチュードを弾いていました。

今や、ラフマニノフの協奏曲が弾けるまでに成長したかと思うと、感慨深いものがあります。全然、先へ進まないと彼は言いますが、そんなことはありません。
前回は、全く弾けなかったけど、今回は、7ページも先に進めることが出来ました。それでいいのです。

レッスン室を出とたん、「すっごくいい匂いがしますね!」(夕食時だったので)「おなかすいてるんでしょう?」と私。
「これから食べます。又、よろしくお願い致します」。

小学生、中学生、高校生の時は、ほとんど、何も、話せなかった彼。しかし今は、しっかりしたもの。自分から、どんどん話してきます。
小さい頃からの歴史を知っている私は、どの子も今のままでは、なく、お話も、ピアノもどんどん上達していくのが手にとるように感じられ、どの生徒の成長も私の一番の楽しみとなっています。


平成27年6月10日(水)ゆっくりと、そして落ち着いて・・・

大学での講義を終えた後、明和へ。レッスンまでにちょっと時間があるから、私の好きな図書室へ久々に行ってみました。

「岩野先生!!」今、教育実習に来ている私の元生徒が声をかけてくれました。

実習期間中、どこかで出会えるとは思っていましたが、図書室で偶然バッタリ出会えて、感激。私は、彼女をしっかり抱きしめて、「わあ〜、嬉しい!!」
彼女も「先生にお会いしたかったです〜!!」と私に抱きついて2人で再会の喜びを味わいました。

実習の様子を色々と話して聞かせてくれました。大変な事もあるとは思うけれど、すごく生き生きしていて、私も嬉しくなりました。

ひとしきりお話した後、1年生達のレッスン。1年生はまだ、学校に慣れるだけで精一杯だと思うけど、初々しくて一生懸命なところがいいですね。。

初めての試験に向けて、皆、よく頑張っていると感心します。若い時は、情熱も沢山ありますし、体力も一番ある頃なので、一番頑張れる年頃ですね。

かといって、焦りは禁物です。自分の同級生や、先輩を見ていたり、又、生徒達を沢山教えてきて、つくづく実感できることは、才能があっても、人生何が幸いするか、最後までわからないということは、確実ですね。

先日、生徒が、「テストが沢山あって嫌になる。でも、ピアノを弾くとピアノがこんなに好きだったと実感出来る。そのわりには、なかなか早く弾けるようになりません・・・・」と書いてきたので、私は、
何でも、早くやれる事がいいのではない、という事を話して聞かせました。

物事を早くやれてしまうひとは、結構、あきらめも早くて、折角いい才能に恵まれていても、自分の才能を見限るのも早くて、意外とあっさりやめてしまったりします。

でも、出来ない自分に腹を立てず、「ゆっくりと、落ち着いて」コツコツと焦らず、続けていける人は、結果的に長続きします。

だから、どの生徒にも、「絶対焦ってはだめ」と繰り返し言ってきかせます。私は、生徒達1人1人が弾く事だけでなく、音楽的な事が、少しずつ、本人の胸に落ちるようになるまで、辛抱強く待ってあげないといけないと、いつも思っています。
焦って行っても、ゆっくり自分のペースを崩さず、ゆっくりコツコツ行くのも、結果的には、同じ事です。物事は、「なるようにしかならない」。

どの分野においてもそうでしょうけれど、「忍耐強い」「欲張りすぎず、まだ、理解出来ない自分自身に対して、辛抱強く待てる」ということが、
大切な事ですね。


平成27年6月5日(金)この人は一体誰なの?

5歳の男の子のレッスン風景から・・・・。もともと、お母様がまだ、独身時代の頃私の所へレッスンに通われていました。その息子さんがもう5歳にもなって、PTNAのA2級を受けると張り切って練習しています。男の子にしてはすごく、大人しい子です。私が、ずっと横で弾いてあげたり、もみじみたいなその可愛い手を持ってあげて、色々と教えている間中、ずーっと、私の顔を見つめています。とにかく、ずーっと。私が弾いているときも、話しているときも、あまりにじーっと見つめているので何だかこちらが照れてしまいました。(笑)

きっと、「この人は、先生なんだろうか、それともお母さんなのか、果たして、一体何を僕に教えようとしているのだろうか・・・・?」
色々、子供なりに、考えているんでしょうね。ピアノを弾く時も、その子は自分が弾いているときも私の顔色ばかりうかがって、「これでいいのかな?これで大丈夫?」と私の顔をみいみいしながら、弾いています。どんなに身体は、小さくても、すでに大人の考えを持っている子もいます。この先生が、突然怒り出すのではないかとか、色々不安に思いながらレッスンを受けているかもしれません。だから、まず、子供の不安をとってやることがレッスンを始める前にすごく重要ですね。

ピアノのレッスンってこんなに楽しいんだ!!ということが、わかってもらえれば、子供にとってレッスン室が安心な場所となります。
その子は、レッスン後、「めぐみ先生のレッスンは、楽しいね、わかりやすいね」とお母様に話したとの事ですが、どんな生徒でも、自分の演奏に対して、何を批評されるのか、恐がっているのは、大人だろうと、子供だろうと変わりありません。70歳を超えた方でも私の所で、レッスンを受ける前は、緊張して、どうにもなりませんとおっしゃられますから、どんなに年がいっても、緊張は誰でもするということがよくわかります。

今、来ている小学2年生の生徒もまだ、私の所で、習い始めて、短いですが、毎週のレッスンがすごく楽しみですと書いてくれるようになりました。
確かに、いくつになっても、ちょっと緊張するかもしれないけど、又その緊張感も楽しみの一つになって、レッスンが常に楽しいと思ってもらえることが私にとっても一番うれしいことです。


平成27年6月4日(木)6月に入り・・・・

昨日は、午前中、大学生たちの試験で採点に行って、午後から、高校の保護者会。
1年に1回の保護者会、お母様方と直接お目にかかれてお話できるのがとても嬉しい。

又、今の時期は、教育実習の期間でもあり、私の生徒がもう、教育実習に来ています。ついこの前、明和を卒業したばかりだと思ったのに、あっという間です。
教育実習生の控室の教室があって、「○○ちゃん、いるかな?」と思って、何度もそこを覗いてみました。昨日は出会えなかったけど、まだ、この先2週間、実習期間はあるから、きっとどこかで出会えるだろうなあと思っています。私は、中学の方に教育実習に行きましたが、私語が多い大騒ぎする生徒達をどう静かにさせるか、人間関係をとることの難しさと、又、それ以上に面白さを十分に味わいました。現場に出れば、本で読んだことも、事前に勉強したことも、もうすっからかんです。(笑)

もうとにかく、相手は、ワーッとこちらにぶつかってくる。こちらも、体当たりでぶつかっていく。こういったことは、マニュアル通りには絶対にいきません。人と人との間でしか、学べない事が、現場に出るとよーくわかります。それがすごく楽しい。5歳の子を教える時は、5歳児に、小学生を教える時は、小学生、中学生を教える時は中学生、高校生を教える時は高校生、大学生を教える時は大学生の目線に立って物事を見ることの大切さをつくづく実感しながら、教えていきます。
例えば、私は、スマホを持っていないので、「へえ、すごいね、どうやってやるの?」とか学生に聞いたりします。「先生、時代遅れ〜」とか笑われるけど、まあ、そういう人間もいて楽しいんじゃないかなって思っています。(笑)
コンクールや試験なども近づき、レッスンも残す所、あと3回くらいとなってきましたね。
そうしたら、あっという間に7月に突入です。皆さん、よく頑張っています。