平成27年2月25日(水)生徒の方がよく憶えていて驚き

私の所に小学6年生から、通い始めて、現在大学3年生の男子学生がいます。かれこれ、もう10年の長い付き合いになります。
音楽学生ではないのですが、大学のオケにも入って忙しい合間をぬってレッスンに通って来ています。

今年は、門下生コンサートでラフマニノフのプレリュードを弾いてくれます。彼が、小さい頃、先生は、鍵盤の下には美しい音の世界がある、ただ強く押すのでなく、奥にある、音の集合をホールの遠くまで飛ばすイメージを持つ、深い音、低くてもはっきりと、高くても優しい音が出るようにするのは難しい・・・・などなど、私が教えた言葉をいまだに覚えているとの事で、私の方が驚いてしまいました。

最近でこそ、ピアノを弾く男子は多くなりましたが、やはり少ないですね。私の父も私の所に通っているピアノ男子がうらやましい、会社に行ったって、ピアノが弾ける男なんか周りにめったにいないもんなあ、ピアノが弾けるのはすごい事だ、といいます。

そうですね。彼もそうですが、やはり、ラフマニノフの音は、男でないと、という音が出るので、大学4年生になってもずっと続けてほしいです。


平成27年2月20日(金)門下生達が喜んでくれて

今日は、明和でのレッスン日。昨日の合格発表を皆、生徒達が心配してくれており、レッスン室に入るなり、どの子も、口々に、「合格おめでとうございます!」とすごく嬉しそうに、言ってくれます。昨日も、どの方からも、祝福のお言葉を頂き、涙ぐんで下さるお母様もいらっしゃいました。

こういう光景を目にすると、私の教室の門下生全員が、受験生を応援してくれて、又、合格を自分の事のように喜んでくれる暖かい門下生達に囲まれて、有難いなあと、私も、つくづく幸せを噛みしめています。

明和の1年生の子達は、後輩が出来るとすごく嬉しそうで、新しい、ホヤホヤの1年生の入学を今から、心待ちにしている様子で、私もワクワクしています。

どんなにピアノが上手く弾けても、心が美しくなくては、絶対、伸びていかない、と私は思っているので、生徒達全員が、ピアノだけでなく、素直で魂が
磨かれた、美しい心の人格を持って成長してくれているのが、何よりも嬉しい事です。

私の門下生達は、他人との比較、競争とか、いがみ合ってケンカして、とか、お母様達が鬼のようになって、という雰囲気が全くないのは、ちょっとした
私の自慢でもあります。そういう雰囲気をつくる事が私の第一の夢だったから。門下生同志が、ケンカ腰でやるような感じでは、絶対、何れ、伸び悩む時がくると私は信じているからです。

どなたか、お母様が言って下さったんですが、「先生はお優しいけど、レッスンの内容は、決して、易しくない」。

私のレッスンを一言で言い当てている、その通りかなと思いました。どの生徒にも、声を荒げて怒ったりとかはないと思いますが、私が話す一言が、
音楽に対しての厳しさとして真剣にとらえる生徒達には、すごく厳しく感じる事もあるかもしれません。

音楽の道は厳しく、闘いのようで、何度も、壁を乗り越えていかなければなりません。その苦労が身にしみてよくわかるだけに、音楽から、離れたところでは、生徒達の心のケアは暖かく充分してやり、しかし、音楽に対しては、すごく厳しく、向き合っていることが、どの生徒達にも伝わっているのが本当に嬉しいです。


平成27年2月19日(木)明和高校推薦入試合格発表!

今年1月に入り、夜は眠れず、物も喉に通らなくなるほど、神経質になっていた私。この私としたことが、自分のリサイタルの時も、自分の受験も、留学した時だって、何も恐いと思ったことはなかった、いつも冷静だった私が・・・・・。

今日は、明和高校推薦入試の合格発表の日。朝、10時。脈拍も、血圧もピークに達していて、半狂乱になりそう・・・・

そこへ、電話が。「先生、受かりました!」大喜びの生徒の声。続いて、もう1人。「受かりました!!」

私は、もう何もいえなくて、ただただ、号泣するばかり。「先生のおかげです。有難うございました。有難うございました」。先生があまりにも、取り乱しているから、生徒がおろおろしている(笑)

彼の場合は、当日、空き時間に、練習に来たので、自由に弾かせていました。隣の部屋で聴いていると、テンポが走ってる、そんなに早く弾いてばっかりいたら、本番メチャクチャになったらどうするの、どうしよう、いや、今さら、そんなこと言ったって本番前に何か言われることほど、気になって余計弾けなくなるのは、この私が体験して一番よく知ってるじゃない、とにかく、何も言わずに、励ますだけにしよう・・・・

色々言いたいのはグッと押さえて、「すごく上手だよ。上手い、上手い」とほめる私。しかし、この年齢になっていたら、その言葉を真に受けるはずはなく、そんな私を見て、
「ウソばっかり!全然上手く弾けてないのに、先生ウソついてる」と彼の顔に書いてありました(笑)

まあ、男の子は、短期集中型だと頭ではわかっていながら、この1年間、女の子とは、全く、違う練習の仕方で、とにかく、モチベーションを保ち続けてもらう事に必死だった私。明和に勤めて16年ぶりに初めての男子生徒が、誕生します。男の子という事もあり、将来がかかっているという事で、私の責任はものすごく重たく、しかし、その強い気持ちに充分応えてくれて本当に嬉しいです。

2人に暖かい春がやってきました。長い長い、受験期でしたが、私のレッスンに応えてくれる本人達の努力は素晴らしいものがありました。

2人共、本当におめでとう!そして大きな喜びを有難う!!


平成27年2月18日(水)自由な心でいてほしい

昨日、今日と続けて、今現在東京音大演奏家コースに行った、元門下の大学3年の生徒2人が、レッスンに来ました。

東京音大の実技試験の追加課題にリャードフのプレリュードが出たとのこと。この曲は、ついこの間、私がリサイタルのアンコールで弾いたばかりという事もあり、生徒達が弾いてくれると何だか、すごく嬉しいです。

彼女たちだけでなく、元門下だった生徒達が、こうやって、名古屋に帰省した折には、必ず顔を見せて、成長した演奏を聴かせてもらうのが、本当に嬉しいです。

生徒達の幼い頃を知っている私としては、以前なら、私が何を言っても、ポワンとして、右の耳から左の耳に抜けているようなところがあったけど、今は、全然違う!!私の言う事が、わかるわかる、と納得している!これこそが、大きな成長の証であり、今すぐに直せなくても、頭では理解出来るようになっていることが、何よりうれしいです。

彼女たちの成長を見てもわかる通り、やはり、導いていくには、愛情をもって、忍耐強く、待つことがどれだけ大切かを思い知らされます。

導くということは、愛情を持って、出来ても、出来なくても、見守るという事だけで充分なんだなあと思います。そのうち、子供自身が成長していくから、無理にわからせようとしなくても、自然にわかるようになっていく、それこそが、本当の教育なんだなあと思います。

大切なのは、その子自身を絶対に変えようとしないこと。

どんな人間関係でもそうだと思いますが、相手に、強い願いがありすぎたり、期待が大きすぎたりすると、その関係はいつか壊れていきます。
大事だ、可愛くてたまらない、それだけに、自分の手で何とか相手を変えようとしてしまいやすいのですが、相手を変えようとすればするほど、相手の心は、頑なになっていきます。

性格も、人格も、能力も、成長の度合いも、皆、1人1人、全て違います。あなたのままでいい、そこが、あなたの良さなんだし、そこが、社会で仕事をするうえで、誰にもない能力になっていくのだから、ありのままでなくてはいけないよ、と生徒達にはよく言って聞かせます。もちろん、向上心を持って勉強することは大切な事ですが、他人と較べて、ああ、やっぱり、自分はダメな人間だとか、いくら努力しても、あの人のようにはなれないとか、そんな風に思っては絶対いけないよということです。

私の生徒達は誰からも、どんな人からも、心を束縛されない、どこまでも自由な心でいてほしいからです。

今日は、今年の幹事さん、来年の幹事さんと共に、門下生コンサートの打ち合わせもありました。お母様方と普段レッスンの時は、あまり、お話出来ないので、色々なお話が出来て良かったです。皆さん、それぞれに、色んな悩みがあると思いますが、そんな時は、1人で抱え込まずに、何でも相談して下さいね。


平成27年2月13日(金)1日早いバレンタイン

明日が本当のバレンタインデーですが、今日が明和の出勤日なので、一足先に明和の生徒達が、バレンタインのチョコレートをプレゼントしてくれました。

バレンタインは、女性から男性へ、愛の告白をする日だけど、逆も、いいものだなあ・・・・・男になった気分。美味しかったです!


私が学生の頃は、同級生にしろ先輩にしろ、男の子には、まるっきり興味がなく、真っ先に、ピアノの先生に!
プレゼントしていた想い出が懐かしいです。







平成27年2月11日(水)門下生コンサートも近づき・・・・・

先週で、明和の生徒達の後期実技試験は全て終わり、豊田で開催された、2日間にわたるYPF審査も終りました。

今後は、門下生コンサートも近づきます。幹事さん達が、一生懸命作って下さった、当日のお知らせも、皆さんにお配りしています。

又、来年の門下生コンサートの会場取りにご協力して下さるお母様方、誠に有難うございます。本当に助かります。

来週は、打ち合わせもあります。段々と近づいてくる、春。受験生達も、今が一番辛い時期。私も、生徒と同じ気持ちを分かち合っています。
しかし、そんな辛さも、必ず、終わる時が来ます。

今年の門下生コンサートは、3月22日(日)熱田文化小劇場で、午後2時開演です。又、皆さんの素敵な笑顔に会えることを楽しみにしています。


平成27年2月04日(水)試験

昨日は、明和高校2年生たちの公開実技試験が電気文化会館であり、点をつけに。

皆、ベートーヴェンのソナタを弾きます。以前にも書いたけど、つくづくベートーヴェンは難しいなと感じます。

個人的には、ベートーヴェンには、32曲も、作品があるので、その中の同じ曲ばかりでなく、色々な作品を選ぶと生徒側も、聴くのに、勉強にもなり、
楽しいのではないかなと思いました。

ベートーヴェンをレッスンしだすと、やることだらけで、1楽章だけでも、1時間一杯は、かかります。それを1年くらいかけてようやく、何とか、形になったかな、くらい。半年やそこら弾いたくらいでは、まだまだ、全然話にならないのが、ベートーヴェン。

そういった意味で、他の作曲家にはない、ものすごい偉大さを感じさせます。尊敬する作曲家と聞かれれば、恐らく、ほとんどの音楽家が、やはり、ベートーヴェンと答えるのではと思います。