2009年3月30日(月) 春休みの生徒の練習

今日は調律師さんに来て頂いて私の愛用のスタインウエイピアノの調子を見て頂きました。
響鳴する所があり、日によって鳴らなかったり鳴ったりするのです。
湿度計は常に55%を保てる状態にしていますが、これが雨が降ったりして湿度が高くなると60%〜70%位になり
本当にデリケートな楽器で維持するのも大変です。

ヨーロッパだと乾燥しているから、問題ないのですが・・・。つくづくピアノはヨーロッパの楽器ですね。

さて殆どの生徒達は、PTNAの曲選びも終わり中には、「えっ もう明日弾くの?」というくらいに一生懸命研究、
練習して「4曲暗譜しました。」と、言って弾いている生徒達もいます。
こういう時にやはり譜読みが早いと自分に合う曲をすぐ選ぶ事ができ、暗譜も人より早くできて心に余裕も持てます。

4月から学校が始まり、学年が変わるとなおさら、学生達は、日常生活だけでも、手一杯になってしまいますから、
この春休みのうちに暗譜してしまうと良いですね。

昨日も今度中学一年生になる生徒が4曲ともとても綺麗に暗譜して持ってきたので「すごいねー」とほめたのですが。。。。。
譜読みと暗譜は、音楽の世界へ飛び立つ前のいわばスタートラインのようなもの、スタートラインに立ってからようやく、
細部にわたって見通すゆとりができ音楽の美しさを一つ一つ味わう事ができます。

ポリフォニーの曲なら、各声部が全て弾き分けられているかどうか、クラシックなら統一感の有るテンポをとっているのか、
ロマン派や、近、現代ならアゴーギグを上手に取り、多彩な色彩感を持って表現できているのか、
ペダルも弾きにくいところをごまかすために踏むのでなく、音を色づけるためにふみ、濁らないよう工夫しているか、
フレーズの取り方など、その他細部にわたり一つ一つ職人のように丹念につくりあげていかなければなりません。

そういった細かい作業を家でやっている子とやらない子では、格段に演奏の質が違ってきます。

いつも言いますが、譜読みして、暗譜して、間違えないできれいに弾いただけでは、弾いた事にはなりません。
一週間に一度のレッスンも大切ですが、それ以上に、残りの6日間をどのようにピアノに向かってきたかで歴然とした差がついてくるでしょう。

今後3ヶ月間の間に皆の演奏が色とりどりに変化していくのを聴くのがとても楽しみです。


2009年3月27日(金) 曲選び(その2)

まずは第一に技術的に自分の手に合うかをまず考える。という事が重要なポイントです。

いくらその曲が自分に気に入ったからといって、トリルは回らない、16分音符はもつれる、といった状態では、弾く事だけに精一杯
になってしまい、肝心の「音楽」に到達できませんし、この場合はただ、ピアノの音を鳴らしたに過ぎません。又弾きにくい場所は何ヶ月練習しても弾きにくいという事も知っておくと良いでしょう。

そうではなく「音楽」とは向こうにあるもの。自分がピアノを弾いている時は弾いているという事を忘れた時に初めて音楽の美しい世界を感じることができます。弾く事に必死の時はパソコンのタイプを打つことと変わりありません。機械的な演奏ほどいやなものはありません。ミスをしてもいいから音楽の世界をみせてほしいですものね。
「音楽」がよく分らず、まだ音楽性が未熟だとテンポが早くてガチャガチャガチャガチャ音を大きくしているだけで、弾けた!と
思う子がいますが、そのようなのは、弾いた事には全くなりません。

人間の身体は、やわらかい系・かたい系がありますから柔らかいものが似合う子は、そういった曲を選ぶ事が第一ですし、
硬い子は、バリッとしたものを弾くのが最適です。自分がどちらかわからないと言う人は身体つきをみればすぐわかるでしょう。肉体から音がでるわけですから、身体がやわらかいと柔らかい音がでますし、硬い人は硬い音がでます。いずれにしてもそれぞれに長所と短所があります。

殆どの場合技術的な限界というのは必ずありますから、2週間ほど必死になってさらっても弾きにくいところが沢山
ありすぎる場合は、曲を変えた方がよいでしょう。

まず技術が安心して弾ける事が第一で、曲の映える、映えないは2の次、一般的に見て♯系のほうが♭系のものより指になじみやすく、
又、黒鍵の数が少なければ少ないほど指に易しいのです。

スケール、アルペジオを弾いてみるとよく分ると思います。

曲の組み合わせ云々よりも、自分に最も似合う曲を選んでください。


2009年3月26日(木) 曲選び(その1)

門下生コンサートが終わり皆さんから、メールやお手紙をたくさん頂きました。
心暖まるたくさんの力強いお言葉を頂き感謝しています。
又、来年を楽しみにしていて下さい。

さて、昨日は、マリンバの先生のお宅へ伺い4/29のコンサートに向けて合わせの練習が始まりました。
その中にチャイコフスキーの”くるみわり人形”があり、ウィーンにいた頃、何度もマラーホフの踊りを
ウィーン国立歌劇場で見たけれどオーケストラとは又違ってマリンバだとこんなふうになるんだなぁと
新しい発見があります。

ことしのPTNAのD級の課題曲の中でチャイコフスキーの”松雪草”が出ていますが、この曲をきいても
オーケストラの息の長いフレーズがロシアの広大な土地を思わせ、又、チュチュを着たバレリーナが踊る情景が目に浮かびます。
そういえば、今度中学1年生になる生徒がレッスンノートに松雪草をとてもきれいに描いてきてくれましたが、イメージを沢山持つ事はとてもいいですね。
ピアノという楽器はどうしてもそれだけでとらえるには、抽象的過ぎて、心の中に沢山、色んな音を持っていないとつまらなくなりがちです。
アンサンブルをすることは、その面で心の中にパレットを沢山持てることにつながるのでおすすめです。
もっぱらピアノのために書かれたようなショパンとは違い(それでも違う楽器に置き換えてみる事は、別の側面から音楽を捉える事ができるのでおすすめ)

特にチャイコフスキーなどは、オケ版に編曲されているものなどきくと、バレエ音楽そのものですね。

門下生コンサートが終わり、PTNAの曲選び、受験生は受験曲選びと、皆、必死になっている事でしょう!

さて、そこで曲選びのポイントをいくつか書いてみます。
明日へ続く


2009年3月23日(火) 明和高校 4人合格!

門下生コンサートも終わり、やっと今日、伸び放題の髪の毛を切りに美容院へ行く時間が取れました。
普段は、携帯電話とは、無縁の生活をしている私は、今日は、明和高校音楽科の一般入試の合格発表なので朝
10:00に連絡が入るからと思い、美容院の椅子に腰掛けてしっかり携帯電話を握り閉めていました。

このような時は携帯電話も役に立ちますね。
「プルプルプル・・・」心臓が飛び上がるほどびっくりして「えっ?どうだった?」
「2人とも受かったって!!」母の声の嬉しそうな事。「良かった。良かった!」
美容師さんも興奮している私に「よかったですね。おめでとうございます!」と言ってくださいました。

すでに推薦入試で2人は合格が決まっていたのですが、今日一般入試で2人の合格が更に決まり、4人の今年全ての受験生が
明和高校音楽科に進学する事が決定しました!」

難関の明和高校への合格ですし、おまけに4人そろっての明和高校入学の日を迎えられこんなに嬉しい事はありません。

しかし生徒達の合格の喜びは自分の時以上に、喜びが大きいものです。何故なんでしょう?
自分の時より生徒達の合格の方が嬉しいものですね。

私は自分が幸せになるためには、まず自分の身近にいる人を一番大切にし、幸せにする事と、
相手を喜ばせる事だと常に信じていますが、やはりそうなのですね。

今日は又、特別そのように感じました。「情けは人のためならず」とは、その言葉通りです。

さて、4月からフレッシュな4人組が明和高校で先輩達と共にピアノを勉強して行きますが、
今日のこの感動を忘れずに又、気持ちを新たにして私も生徒達と頑張っていきたいと思います。

本当に皆さんおめでとう!!



2009年3月22日(日) 第7回門下生コンサート

昨日無事に第7回門下生コンサートが終了しました。

たくさんの方に聞いていただき、皆様本当に有難うございました。

客席から私も1人1人の演奏を聴きながらハラハラドキドキしどおしでした。又、弾く生徒達の一生懸命な姿に
涙ぐんだり、幸せな気持ちになったり感動を一杯もらえました。

皆さんお疲れ様でした。そして本当に有難う!!

昨日は数日前から熱を出して体調の悪かった生徒もおり非常に心配しましたが、本番無事に穴をあけずに立派に弾いてくれました。

私の高校時代の同級生のバイオリニストの諏訪内晶子さんは、チャイコフスキーコンクールで優勝した際、39度の高熱をおしてステージに
出たと聴きますが、それでこそ、プロの根性です。

昨日の彼女も辛かったと思いますが全員参加でき本当に楽しいコンサートとなりました。

又、私の教室で6歳のころから毎週ほとんどレッスンを休まず一番長く通ってきている生徒1人に表彰をしたのですが、折角最後まできちんと読もうと思っていたのに
読んでいる途中で彼女の来たばかりの小さい頃を思い出してしまい取り乱してしまって申し訳なかったです。

彼女ばかりではありません。
昨日弾いてくれた門下生の1人1人初めて出会った頃の事を、どの生徒の事も全て鮮明に記憶しています。

私の教室から巣立っていく生徒、又、新しく入ってこられる生徒、さまざまですが、1年に一度門下生全員が集まる機会はそう度々あるものではありません。
1人1人に、こういったコンサートが素敵な思い出となって人生に彩りを持たらしてくれる事こそ私の望みです。


2009 年3月20日(金)

昨日まだ、入門されて半年しかならない中学2年生の生徒が素晴らしい日記をレッスンノートに書いていたので載せたいと思います。
半年で私の言いたい事がよくわかってくれたなぁと本当に嬉しかったです。



3/12(木) 今日のレッスン
最初の発表会の曲を弾いた後、涙がでそうになってしまいました。
もうずっと前からミスタッチをしていたのに、まだ直せない自分にとても悔しかったからです。でも仕方がないと思いました。なぜなら通して5回以上はかならずやっていたけど、その時
ミスタッチをしずに5回弾けたことがなかったからです。どこかでかならずミスタッチをしてしまっていました。なのに私は自分に甘くて「他の曲もあるし」
といい訳を自分の中でしてしまいました。毎回のレッスンでいつも”ミスタッチを次こそなくそう”と思っていたけれど、できませんでした。
私は逃げていました。今、とても深く反省しています。今日から私は変わろうと思います。自分が出来ない事、注意された事、真正面からうけとめて、それと向き合っていこうと
思います。過去は変えられないけど、未来は、変えられるので発表会までの9日徹底的に練習します。
先生こんな私に熱心にごしどうしてくださって本当にありがとうございます。私は今日から逃げてばかりの私から変わります。

3/17(火) ミスタッチ
ミスタッチしやすい弾き方は、あるのでしょうか?私は、以前からずっとミスをよくしていたので・・・。でも「ミスを絶対しない!」と思いが強ければ、少なく
なると最近わかりました。

3/18(水) 岩野先生へ
私が門下生になってから約半年が過ぎ、コンサートがせまってきました。左のページに書いたことをもっと早く気づけば・・・。とも思いますが、
気づくことも私にとって、とても重要なことだったと思います。
半年かけて1曲を練習したのは、はじめてで、人前で演奏できるようになるには、どれほど大変のことか知りました。
それまでの私は、簡単に思っていて、どれほど失礼な事をしてしまったか反省しています。はじめてのコンサートでは、この半年の成果を出し、
先生の熱心なご指導にこたえられるような演奏がしたいです。この1曲で演奏法だけでなく、音楽に対する考えなどたくさんのことを学ぶ事ができました。ありがとうございました。

      熱心な音楽に対する、気持ちはきっと皆さんに伝わりますよ。
           がんばってね!


2009年3月19日(木) 根気強さ

先達てある方からお電話を頂きました。
「今年も門下生コンサートを楽しみにしているのですが、催し物案内に載っていなくて・・・。」とおっしゃられます。

今年は「3月21日(土)PM2時から東文化小劇場で開催しますよ」とお答えしました。

「毎年このような生徒さんをどのように教えられているのか教えているところを公開レッスンなどで見せて欲しい」とも言われました。

毎年門下生コンサートや、私のピアノリサイタルを楽しみにして下さるファンの方々本当に有難うございます。

どのように教えているかという事については、私としては、何も特別な事はしません。
しいていえば、美しい音楽に仕上げるために完全に身体が覚えるまで何ヶ月かかっても飽くことなく何度も同じことを繰り返させ、徹底させるという一言につきるでしょうか?

言葉で言うだけではダメ、私が実際にいく通りも弾いて示してやり、それを試させるという事。

ピアノの上達は、スポーツや外国語の学習と同じ。身体や筋肉が何も意識しないでも自然に動く事が出来るまで、反復練習が、必要不可欠なんです。

それも馬鹿みたいに繰り返すだけでは勿論ダメ。絶対にミスしないように、美しく音楽が歌いますように。語りかけますように。と、
強い憧れと情熱を持って何度もフレーズの歌いまわしを反復練習させるのです。
それを毎回やります。レッスンの時、私は、生徒達に毎回、同じことを注意します。

それでやっと、短い曲を半年かけて、ステージにのせられるかな?といった位、繰り返させるレッスンをしなくては、なりません。
それでもまだまだ物足りない、自分の演奏に納得いかない、私の指導に慣れた生徒なら皆そう感じるはずです。

それくらい人間は一つの事を学習して覚えるまでに、ものすごく時間を要するものなのです。
そうやって人前で弾く一つの曲は深くつっこんで勉強させます。
それと同様、新曲の譜読みも沢山させます。
譜読みが早い事はそれだけですでに音楽家としての1つの成功を意味するからです。

一つの曲をつっこむ事で、人前で弾く時は、このくらい深く突っ込んで勉強していなければならないのだという事を生徒の誰もがわかるようになります。
それこそ、一つの外国語を覚えるには、ものすごく時間と努力と忍耐が必要でしょう。
それをしかもスラスラと流暢に話せといわれればなおさらです。
それと同じ。

その中でサッと反応できる子もいますが、そうでない子も沢山いる。
そうでない子に「何度いったらわかるの?この前いったでしょ?」は絶対禁句!!(私も人間なのであまりひどい場合は言ってしまうことも・・・
後で反省)

1人1人の生徒を根気強く鉄の意志で教えていく、教える側も教えられる側もそれは、想像を絶するほどの根気強さがあって初めてピアノは上達するのですよ。

毎回の私のレッスンで根気強くついてきてくれる生徒達に感謝し、21日を楽しみに迎えたいと思っています。


2009年3月17日(火)暗譜が不確かになる原因(その2)

@ その曲をいい加減に考えて練習している(真剣になっていない)

A ハーモニーがはっきりわかっていない。

B 打鍵があやふや、指使いがあやふや

以上3つの事が全てあてはまります。どうしても出来ないという子は別として殆どの生徒は真剣に覚えようとする気があれば、
誰だって出来るものです。

先程述べたドビュッシーの彼女は先達てPTNAのステップの本番前にこの曲を50回以上(1日に)弾いたと言います。
それくらい真剣な態度でピアノに向かった子と、たった2,3回チョロチョロっと弾いて他の曲ばかり弾いていて出来ないという言葉を私は信用しません。

本番前ですが、50回以上1日に暗譜の練習をして出来なかったというなら、納得できますが暗譜が出来ないという生徒に私はこのように言いたいです。
「あなたは、その曲を1日50回以上繰り返しましたか?」 
それをやって御覧なさい。絶対出来ます。
必ず誰にでも出来る事なのです。
要は、それを実行しようとする勇気があるかどうかにかかっています。

暗譜が出来ないのでなく、暗譜をするための「努力」が、私には意志が弱くて出来ません、といった方がまだ素直でよろしい。
鉄の意志を持って暗譜してください。
そうすれば、必ず、ステージで完璧に弾けるはずです。


2009年3月16日(月) 暗譜(その1)

門下生コンサートが迫ってきました。
先週殆どの生徒達は、リハーサルを終え、今週の21日(土)に向けて体調を整えていると思います。

先日、中学2年生のレッスンノートに「思い出が沢山詰まったこの曲を聴いて下さる皆さんの心をあたたかくするような
思いで演奏したいです。今まで、この曲をご指導いただき本当に有難うございました。」
と締めくくっていました。
   
   彼女の弾くショパンの「別れの曲」を聴きながら言葉がないのに音楽がまっすぐ語りかけてくるその神秘に
   ただ ただ感動し、涙があふれてくるのをこらえられませんでした。

   彼女のこの「別れの曲」を声楽家でいらした天国のお母様は、どんなにか待ち望んで聴かれたかった事でしょう。
   本当に彼女は人一倍真面目で努力家だし、文句1つ言わず言われた事を絶対に守る子ですし、
   安心して天国から力強く見守ってくださっているのでしょう。

   又、小学4年生の弾くドビュッシーの「グラドゥス・アド・パルナッスム博士」を弾いている彼女の強くみなぎる音楽性には、
   圧倒されます。
   彼女が弾くのを聴くと全身これ音楽といった感じで小さな身体に強い音楽の力がみなぎっています。
   聴いていてその人の魂からエネルギーが、ものすごいパワーでワーッと出てくるのを聴くと本当に嬉しくなってしまいます。

ところで、私のクラスの生徒達だけでなく全国のピアノを学んでいらっしゃる学生さんへ本番向けての「暗譜」の事
についてアドバイスしようと思います。

暗譜がすぐ不確かになる原因は何故だかわかりますか?
緊張しているからでも精神が弱いからでもなんでもなく原因があるのですよ。

明日へ続く

2009年3月11日(水)日本モーツァルト音楽コンクール

今日は朝早くから岐阜のサラマンカホールで本番です。

岐阜のサラマンカホールは、本当に素敵なところ、一音ならすと、ポーンと柔らかく響き私の脳裏にザルツブルグで聴いた
あのヨーロッパの音が懐かしく思い出されます。

懐かしいといえば、私がウィーン留学中に同じケラー先生の所で一緒に学んでいた クラスの男性の友達とばったり出会い、「○○君でしょう??」
「あれ?めぐみさん?」
二人とも何十年ぶりかの再会でした。

彼は、ウィーン留学時代から非常に才能のあるピアニストでしたが、今日も伴奏ピアニストとしてわざわざ、岐阜にいらして今も活躍されていることを知り本当に嬉しく思いました。
今彼は結婚しているという話も聞き「あれ?めぐみさん!結婚してないの?」と聞かれ
「してないよー忙しくて当分そんな時間はないし、ずっとこないかもしれないね。逆に主婦が欲しいくらい!」と私。二人で大笑い。

しかし、ピアノを弾いていると、あちこちの街や、国を訪れ、お友達が出来、又、何年ぶりかにあちこちの街で再会出来る・・・・・・・・。
本当に音楽の世界はせまいなぁ、どこへ行っても知った名前の方が活躍しているといった感じです。

特に留学中の友人は、日本と違い不便な生活でお互い助け合わなければ生きていけませんから、同じ所で学んだ友人とは格別の想い出があります。

皆さんやはり、こうして演奏活動もされながら、大学などで教えたりしている・・・・・。
何だか私もますます、やる気が沸いてきました。
ピアノを弾いていると本当に素敵な方ばかり、に出会える。
もう一度生まれ変わっても私はこの道を歩みたいです。


2009年3月9日(火)モーツアルトが一番難しいのは歌も同じ

今日は、声楽家の方とのあわせがありました。
曲はモーツァルトが殆どで後はシューベルトや、ハイドン、リヒャルト・シュトラウスなどです。
モーツァルトは、本当に美しいし、俄然張り切ってしまいます。
声楽のかたに「ピアノ曲は作曲家のなかでモーツァルトが一番弾きにくく難しいのですが、歌もそうですか?」と
お聞きすると、「勿論です。一番歌いにくいし難しいです。」との事。
やっぱりそうなんだなぁ、モーツァルトを弾くと大体その人の実力がわかるものなぁ・・・。ピアノも・・・。

若い男性の方とのあわせをしたときに、あぁ、若いっていいなぁ、気持ちよいほど声が出て、と、つくづく思いました。
上手な歌い手さんの伴奏をすると、大きな船にのっかかったような感じでグイグイ引っ張っていってもらえます。
勿論ピアニストにも同じことが言えると思います。

その人の言いたい事がはっきりしていて方向性が見える音楽には、安心して身を任せられます。

3月10日は高校一般入試でした。


こんな時、私が一番気をつけることは、体調管理です。
外へ出る時は、必ずマスク、カイロを身体にはって首を冷やさないようにして着ダルマになって出かけます。
帰宅後は、必ずうがい、手洗いを充分します。
それでもひいてしまう事もありますが、風邪はひく前に予防する事が一番。
ひいてしまうとなかなか直らないし、第一自分が辛い。
いつでも気持ちよく、皆さんのためになれるよう自分の身体は、自分でしっかり守って今後も努めて行きたいです。


2009年3月7日(土) 違いが判る事は、楽しい事

最近新しく入会された今度中学2年生になる生徒さんのお母様から今日は、嬉しいメールを頂きました。
生徒さん、お母様からこんなに感動していただけるなんてとても嬉しかったです。

昨日の帰り道、車の中で、とても興奮して

生徒さん「本当に岩野先生の演奏はすごかった。鳥肌が立った。。。」

      「自分には難しくて、出来ない事にもどかしかった。」

      「1小節だけに、あんなに時間をかけて説明を受けたのは初めてでおどろいた」

   と話していました。

お母様 「同じピアノなのに気持ちと注意を払うと、あんなにも素晴らしい音になるんだ。。。感動して震えが止まりませんでした。
 まだまだ、今までの悪い習慣が正されるまで、時間がかかると思います。・・・・・。親としては出来る限りの事をさせてあげたい、岩野先生について一流の本物を体験してほしい・・・・・・・」。

というような内容のメールでしたが、私にとって最も嬉しかった事はお母様にも生徒さんにも違いがわかって頂けたという点です。
なかなかその通り弾けないのは、もっともな事ですが、まずは違いが判るという事が上達の秘訣です。

ずっと以前、それまでは私が見ていた生徒ではなかった高校生に、わかりやすいためソナチネを2通りの弾き方で弾いて聞かせて「どちらの演奏が良いかわかる?」
と尋ねたことがあるのですが、「わかりません」と、いうので
「それでは、直しほうがないね。」と言ったのですが・・・。

先日来た生徒さんは、上記のように言ってくれています。
これから益々吸収していかれるだろうなぁと、とても楽しみにしています。

又、そのお母様は、昨年の先生の発表会を拝見し、「どうしたら生徒になれますか?」と、門下の生徒に尋ねてくださったそうです。
そうしましたら「私はエレクトーンからピアノに変わります。岩野先生に直接お願いしたら大丈夫ではないですか?」
とお答え下さったそうです。

ですが、「ロビーから、お姿を拝見するだけで、情けなく帰宅しました。
そんなご縁で先生にご指導いただけるようになった今、1年が経とうとしてる事実が夢のようです」。

といった内容を読ませて頂いて、

門下生以外の方が今年の3月21日に折角聴きに見えていただいてもこのような方々もいらっしゃってはお気の毒です。
私とお話をされたい方がいらっしゃるかと思いますので、終了後お話をさせて頂くお時間を取らせて頂きますので、
ご遠慮なく楽屋へお越し下さい。遠方からわざわざいらして下さる方々もお気をつけていらして下さい。門下生一同、心より
お待ち致しています。


2009年3月4日(水) 3月はあわただしい季節

昨日は、3月21日の門下生コンサートの今年の幹事さんと、来年の幹事さんたちとの打ち合わせに行ってきました。

幹事さんたちのおかげで準備が着々と進んでいます。
プログラムも昨年の写真入りで本当に素敵ですよー。
皆さん楽しみにしていてください。



さて、3月といえば、皆さん、卒業式や入学式や、又、お引越しや何やかやと、あわただしい季節ですね。
私は門下生コンサートの前に大きなコンクールの伴奏の仕事が入っていてそのために歌の方との合わせも
来週から始まりますので、自分の練習も忙しくなります。

又、新しい生徒さんのお問い合わせが多く、身体がいくつあっても足りません。
この3月に転勤が決まり、名古屋に引っ越してこられる方等、どの方も是非、先生の下で、ご指導を頂けたらと本当に熱心にメールを
書いてくださるのを読むと、心から感動してしまいます。
全国の皆さんがまだ私のレッスンを受けた事のない方でも私の日記を大変愛してくださっているようで大変嬉しいです。

皆さん、熱心に読んでくださり、本当に有難うございます。
その方達のためにも気力で頑張って書いていきます。

ただどうしても私の場合、流れ作業のような、いい加減なレッスンは出来ない性分で、そのために生徒の受け入れ人数に限度があり、
なかなか、お問い合わせを受けた全ての方達にレッスンをするわけにはいかないのが本当に心苦しいです。

しかし、今育っている生徒が成長して卒業もしていくわけですから、私の体力と時間が許す限り新しい生徒さんたちにも私の幸せを分けてあげたいと思っています。

私はいつでも皆さんに幸せを分け与える立場ですからね。
身体に気をつけてこれからも皆さんのために頑張ります。

又、お問い合わせを下さった方の中には、3月21日の門下生コンサートにも「是非聞きに行きたい」といって下さっている方もいらっしゃいます。
皆様に本当に有難うといいたいです。

2009年3月3日(火) 生徒を育てる時に心がけている事3つ(その2)

私の生徒達の中でもピアノ人生を歩む人も、又は、全く違う道を歩む人も、さまざまいる事でしょう。

私は本当に小さい頃からピアノが大好きだったので将来必ず「音楽家」という職業を選ぶと自分勝手に決め込んでいました。
周りは、全くそのつもりはなかったようですが・・・。
しかし、私の生徒達全員に、私のような道を歩んでもらいたいとは全く思っていません。

それよりも「音楽家」になる事を選ばなかった生徒達が、将来、「ピアノ」と聞いて苦い嫌な想い出を作ってもらうよりも
「ピアノ」ときけば、毎日努力して勉強していった事を先生に聞いてもらえて唯一そこが自分の居場所だったと
おもってもらえたり、心がふさいでいる時レッスンに行って先生に出会うと何となく心が落ちついたとか、
思ってもらえるように毎日生徒と触れ合うようにしています。

私が生徒と触れ合う時、いつも心がけている事が3つあります。

@、生徒がわかっていない、理解していないと思える時、興奮して腹をたてない。

A、自分が忙しくて疲れていることを原因に生徒に八つ当たりをしない。

B、絶対に怒って教えない。教える時は、優しく、相手を包み込んで教えていくようにする。(甘やかす事とは全く違う)

この3点には、全て共通している事があります。
相手の身になって教えるという事です。

わからない事を教えてもらう時に、怒られながら教えてもらうほど、嫌なものはありません。
相手も嫌な気持ちになるし、私も腹立たしさが残るだけでお互い良い事は1つもないというのがよくわかるからです。

腹が立つときは相手が0歳の赤ちゃんか、100歳の老人と思ってみるよう努めています。

なんといっても私たちの職業は、人々に、幸せを分け与える立場ですから。どの子にも幸せになってもらいたいです。だからこの3点はいつも心がけています。

さぁ、そこでみなさん、幸せに育っている生徒達の演奏がどのようなものか、どうぞ、聞きにいらしてください。
東文化小劇場でPM2:00開演です。大勢の方々のお越しを、お待ちしています。


2009年3月2日(月)生徒を育てる時に一番心がけている事

3月21日の門下生コンサートまであとわずかとなりました。
幹事さんをはじめ門下のお母様方がチラシ配りや来年のホールを取りに行って頂いたりと走り回って下さって本当に感謝しています。

今年で7回目を迎えますが、皆本当に大きくなりました。
幼稚園の時から教えている生徒も、もう4月からは中学1年生となり、早いものです。

毎年コンサートのDVDも作って頂くのですが、1年毎の生徒達の成長を見るのが本当に楽しみです。

私は「音楽家」という職業を選んだために「お母さん」にはなれなかったけれど、きっと子供を持つお母様方は目に入れても痛くないほど
、自分の子供が可愛く思えるだろうなぁというのがよくわかります。

それくらい私も生徒1人1人の事を愛しています。

今の子はDVDなどがあるので、自分の小さい時、どんな演奏をしていたかとかいうのが、残せてうらやましい限りです。

私達の世代は、勿論そのようなものは残っていないので、自分が小学1、2年の頃、どんな風にピアノを弾いていたかはわかりません。
カセットテープなどで聞けるぐらいですが、まぁとにかく、自分がこの世に生まれおちて、まだ言葉も話せない頃から音楽に囲まれ
ピアノ一色だったことは確かです。
小学校、中学校、高校、大学、ウィーン留学時代を経て、日本に帰って仕事を初め、今だに性懲りもなく、ピアノ人生を歩み続けています。

明日へ続く