2003年08月25日

SIGGRAPH2003報告会に行ってきました

walking_teapot.jpg
SIGGRAPH東京主催のSIGGRAPH2003報告会に行ってきました。この写真はCGに関わる人にはお馴染みのティーポットですが、ただのティーポットではありません。「歩くティーポット」です。下から足が生えていて、ぜんまいじかけでジージーと音を立てて歩いていました。エクサの安藤さんがExhibitionの報告の最後で、今年のPixarのブースではこんな物を配っていましたということで見せてくれました。

今年はサンディエゴで開かれた1週間にわたるSIGGRAPHの内容を3時間程度で紹介しようというのは無理があるのか、スピーカーの方々はみなさん「時間がないからこれは飛ばして...」
という場面が多かったのが少々残念でした。私は1999年と2001年は直接現地(どちらもLA)
に行って参加したことがあるのですが、やはり現地に行って自分の目で見ないことにはかなわないなと思いました。
とはいえ、面白い話もありました。Papers(発表論文)の報告を担当された東大の西田先生の研究室から投稿された「Real-time Rendering of Aerodynamic Sound」はCGの中で刀などを動かすと、その動きに合わせた風きり音まで物理シミュレーションによりリアルタイムに作ってしまうというもので、画像だけにとどまらない新たな可能性を感じました。

投稿者 ktaka : 22:30 | コメント (0) | トラックバック

2003年08月21日

Stanford大学ではこんな講義が...

シリコンスタジオによるspin(リアルタイムグラフィクスな人をサポートするサイト)で見た情報なのですが、米Stanford大学のComputer System Labでは "Architecture and Compilers for Embedded Applications"という講義があり、Lesson 10 : Graphics Processorsにおいて GeForce FX のアーキテクチャや NVIDIA での製品開発についてNVIDIA社の人が自ら講義を行ったそうです。さすがシリコンバレーの大学、うらやましいかぎりです。

Stanford 大学と言えば、われらが半谷先生も客員研究員として行っていた時期があるらしいです。
#後期はその半谷先生の「デジタル信号処理」の講義が始まります。頑張って受けるぞ!

投稿者 ktaka : 22:00 | コメント (0) | トラックバック

2003年07月15日

SGIから新グラフィクスワークステーション登場

tezro.jpg
SGIから久しぶりにデスクトップ向けグラフィクスワークステーションの新製品が出ました。
その名も「Tezro」、#でもどう発音するのだろう....
形は久しぶりにやりましたねという感じでいかにも SGI、かっこいいけど置きにくそう。
グラフィクス部分は VPro V12.... ここは進歩がないようです。
CPU が MIPS R16000 を最大4個搭載できるということは OCTANE2 を置き換える製品といったところでしょうか。価格はU.S.で$20,500 からとなっています。
これともう1つ、Onyx4 Ultimate Version というハイエンドマシンも発表されています。Ultimate Version という名前の通り、性能はもちろん、価格もすごいことになっているかと思ったら、$45,000からとなっています。Onyxにしてはずいぶんと安く出してきたようです。

Onyx4 Ultimate Version のグラフィクスはなんと ATI 製なのだとか。SGIオリジナルのスーパーなグラフィクスシステムの時代も終わったということでしょうか。もちろん内部のバス速度などは高性能なものなので、単なる普通のPCとは違うのはわかっていますけど....
SGI (Silicon Graphics)マシン と言えば、ちょっと前までは憧れのグラフィクスワークステーションでした。瞬間最大風速的なパワーはあるけどちょっと安定性に欠けるよねと言われつつも、私も今の会社に7年前に転職した頃から数年は社内でも客先納品システムでもバリバリに使っておりました。しかしここ何年かは価格対性能比で見るとどうしても採用しづらい状況(特にデジタルメディア用のハードを組み合わせると)で、今は放送局向けのシステムには主に NEC の TE5 を搭載した PC を使っています。(本当はWindows用のプログラムは書きたくないのですが、仕方ありません。)
ハリウッドの大手CGプロダクションでも最近はLinux PCが幅を効かせてきているようです。
コンシューマ向けのゲーム用グラフィクスカードとは一線を画すものはあると思うのですが、どうしてもOnyxを使わなければならないような超ハイエンドなシステム以外では厳しいですね。
#個人的にはSGIにもっと頑張ってほしいと思っているのですが....

投稿者 ktaka : 04:45 | コメント (0) | トラックバック

2003年05月16日

SmoothTeddyでお絵書き

smoothteddy.png
東大の五十嵐さんSmoothTeddyという3Dモデリング&ペインティングのアプリケーションをリリースされています。この前身のTeddyは99年のSIGGRAPHでもPaperとして採択され、PS2用のゲーム「ラクガキ王国」のもとになったことでも有名ですよね。さっそくダウンロードして試してみたところ、なかなか面白いですね。
紹介文をそのまま借りると、「手書きスケッチで輪郭を描くと膨らんで簡単に3次元形状が作成でき、 その上にお絵かきの感覚で色を塗ることができます。」ということだそうです。

サンプルのかわいいくまの絵が出ていますが、五十嵐さんはこういうかわいい絵を描くのが好きなのだそうです。
このかわいい絵の中に、もの凄いユーザインターフェースとコンピュータグラフィクスの理論が隠れています。同じサイトに、サーフェス生成に関する論文とテクスチャペイントに関する論文が載せられています。#今度じっくりよんでみよう。

投稿者 ken1 : 15:10 | コメント (0) | トラックバック