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96年7月

 メンバーはこの冒険をサバイバルと呼ぶ・・・。
 これは御坂山地(富士五湖の周りの山地)を征服し、最後に日本の最高峰富士山を制覇しようというものだった。

 サバイバルメンバーは
KE・・・口は達者。登山について多少の経験はあるもあまり役に
     立たず。体力も少ない。午後になると体が起きるようで
     調子が出てくる。並ぶときは真ん中。

後ろに見えるのは河口湖
先輩KA・・一番年上の先輩。色黒、優しい人であり、後輩に混じっ
    て冒険するも一番おとなしい人。しかし、知識、経験ともに
    メンバー随一。並びは真ん中。

先輩AT・・のちに共に生意気な自分と一緒にオーストラリアを冒険
    してくださった先輩。メンバーのリーダー的存在。登山につ
    いては経験薄だが頼れる存在。生意気な後輩の自分や他の後

    輩たちをよく面倒みてくださる。並びは後方。
御坂峠で一服
先輩IS・・もう一人のリーダー的存在。冒険好きで体力もメンバー
    最強。きっと早く歩けるのだろうけど歩くのがのろい自分
    たちを気遣ってくれた優しい先輩。並びは最も大切な先頭

同級HU・・自分の同級生。言動の弱さと裏腹にかなりの体力を持つ
    一緒に坊さんバイトも経験。庶民的なところも自分と類似

同級HI・・もう一人の同級生。顔はメンバー随一。一番登山が似合
    わない顔をしているが、黙々と歩き続けるなかなかの根性
木無山山頂
黒岳頂上     持ち。並びは真ん中。
 地図を広げ、山の中、何もないところで寝て、1日中歩き続ける。宿泊が長く、満足な水も途中なかなか手に入らず、きつい冒険だった。先輩が寝袋をなくし、寒さで眠れなくな
ることもあった。また天気が悪く景色が良くなく、日にちに感覚もなくなっていった。
 最後に精進湖に到着したときはみんな原住民のような顔になっていた。
 しかし、まだこの時点では最後のボス、富士山が待っている。
 青木が原樹海で一泊し登る。今までの登山と違い、単調な道で退屈だったが青木が原樹海から登った富士山は異様な雰囲気があった。
 5合目到着と同時に通常の登山客と混じって一般の登山道を登っていった。途中7合目くらいで河口湖の花火が下に見えて、上から見下ろす花火は初めてだった。変な感じがした。空気が薄いためか、たった数百メートル歩くだけで、息が乱れ、体が重く感じる。呼吸を整えるために頻繁に休憩を取りながら登っていった。
女坂峠
 夜12時に頂上についに到着!普通は山小屋で一泊するものだが、野宿だったため、氷点下の気候の中、朝日が昇るのを待っていた。寒さで死ぬかと思った。
 朝2時ころから山小屋に泊まっている人たちはご来光を見ようと頂上に登ってくるのだが、山に登ってくる人々の明かりの波ができ、頂上から見ていると異様な光景だった。 
 もちろん自分たちは一番乗りでご来光ポイントに着き、寒さの中で待っていた。
 
富士山5合目
 ようやく5時頃ご来光。天気がずっと悪かったので心配だったが、このときは晴れて、太陽が出てきたときは感動的だった。太陽が出てきてから、あの寒さが嘘のようにあっという間に周りが暖かくなった。
  メンバーはみんな達成感や満足感から泣きそうだった。来てよかったと心から感じた。その後、火山口を一周し、須走口より一気に下った。登りに比べたらあっという間だった。バスで帰宅の途に着いたのですが、メンバーは全員爆睡でした。
富士山山頂!