1998.08.22−23 羅臼−硫黄縦走。


メンバー 釧路労山4人、T氏、ひぐま
天候   晴れ

 あこがれのコースに釧路労山が行くと聞き、申し込みの電話をいれ、一回目の打ち合わせ場所にいく。行く方が不安なら、連れていく方はもっと不安のはず。労山のM氏から登山歴などをあれこれ聞かれ、今年羅臼岳に登ってきたことを話して了解をとる。

 8.22朝釧路発。木下小屋の前に駐車し、共同装備を分ける。初めての縦走、かつ初めてのパーティ登山なので、普段持ち歩いているカメラや余計なものをはぶいて軽量化していたが、それでも今まで一番重い装備になった。
 車のデポをしにいった人がもどって来て登山開始。やはり自分のいつものペースよりも速い。最後までついていけるだろうか。弥三吉までは順調。ここからが未知の世界。縦走装備、高い気温の中、ハイペースで大沢を登っていく。大沢を越えたところでまいったのはT氏。かなり苦しそうで心拍数は150を越えている。自分から言い出すまでかなり無理していたようだ。彼の荷物を再配分し、ペースを落としてなんとか羅臼平まで行く。
 羅臼平に荷物をデポし、4人で羅臼岳山頂へ。さすがに速い。ついていくのがやっと。
 山頂からの眺めは絶景。三ツ峰から硫黄山への稜線が一望、両側に雲海が広がる。来て良かった。そしてこのあとの稜線歩きが楽しみになる。下山開始した瞬間、羅臼平で休んでいるはずのT氏とつきそいのM氏とでくわす。6人揃っての記念写真となった。

 三ツ峰、サシルイ、オッカバケと稜線歩きが続く。雪渓がないこの時期、足場の悪い涸れ沢のコースは時間がかかる。一般のコースタイムでは歩けず、二つ池に着く前に日没を迎え、少し暗くなりはじめた6時にテント場に到着す。
 テントを張り、あわただしく食事のしたく。炊事はすべてテントの中。食事を開始してビックリ。誰のリュックからも酒がでてくる。瓶のままのワインを持ってきている人もいる。そして途中ダウンしたT氏のリュックからもパック酒がでてきた。ダウンしても夜の酒だけは離さない、その根性には唖然としてしまった。ひぐまだって好みの酒を持ってきたかったのを、みんなに迷惑かけたくなくてがまんしたのに・・・。夜、ほろ酔いで眺めた満天の星は別世界にいるようだった。

 翌日は快晴、暑い中の稜線歩きが続く。はいまつ越え、アップダウンが多い。南岳から知円別岳へ向かうときはわかりずらいし、知円別岳から硫黄山に向かうときにはまちがって知円別岳山頂へ向かっていきやすい。死亡事故もおこっている。1550ピークから羅臼岳方向の眺めもいい。今日はクナシリの羅臼山は見えるが爺々岳は見えない。(実はこの日まで、ひぐまも羅臼山を爺々岳だと思いこんでいた。Nさんごめんなさい。)羅臼岳よりも、もっと危険を感じる硫黄山山頂によじ登り、記念写真。やっとここまで来た。
 しかしここからの下山が辛かった。ひぐま自身の左足の付け根がまいってしまい、左足があがらなくなってしまった。涸れ沢を下っているうちはまだよかったが、このあと足元のよく見えないハイ松帯が待っていた。さすがにしんどく不機嫌になってしまった。労山の人の歌でなぐさめられ、水を分けてもらいながらなんとか下山した。
 途中カムイワッカの露天風呂に入っている人達に手を振ったら下山直後にばったり会い、楽しかった。

 初めてのパーティ、初めての縦走で、パーティに迷惑もかけたし、自分自身も辛かった。でも、勉強にもなったし、何よりこのコースは何度でもきてみたい、そう思わずにはいられない素晴らしいコースだった。


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