対物レンズ有効径

双眼鏡や望遠鏡・カメラなどを普段使わない人が双眼鏡を買うとしたら、選ぶ基準の1番は恐らく倍率の高さでしょう。 それから、なるべく小さく軽いものを選ぶのではないでしょうか。 実はこれは良くない例の典型です。 一概には言えませんが、基本的に性能の良い双眼鏡とは倍率が低めで大きな双眼鏡なのです。 倍率に関しては別項で解説するとして、対物レンズが大きいということはその分たくさん光を集めますから明るく良く見えるのです。 暗い所で眼の瞳孔が開くのと同じ理屈です。

しかし幾ら性能が良いからといって対物レンズ有効径100mm、重さ5.8kgもある双眼鏡をハイキングに行くのに持っていく人は居ませんよね。 対物レンズが大きくなるということは大きく重くなるということで、性能と操作性のバランスが大切です。 (実際は大きい必要は無いコトの方が多いんですが、それは後ほど。)

口径用途
φ 〜20o程度携帯・美術館用
φ 〜30o程度昼間の屋外での使用など
φ 〜40o程度自然観察全般
φ 〜50o程度天文・海洋業務・監視用等
1kg超の品も多く、手持ちではこの辺りが上限
φ 〜80o程度天文・海洋業務・監視用等
要三脚
以降巨砲 市販最大はFujinonの150o
コメットハンター御用達品だとか

気軽に色々使えるのは32o辺りでしょうか。ご覧の様に用途によって色々変わってきますから1台では満足できないという人が出てくるわけです(笑

又、対物レンズ有効径のことを単に口径と言うこともあります。 っていうか寧ろそっちの方がよく使われます。

それから、どうでもいい話ですが・・・。上の文は口径(対物レンズ有効径)の意を対物レンズの直径のように話を進めていますが実はちょっと違うのです。

口径≠対物レンズ直径
口径=入射瞳径

が正しい式です。厳密に言えば。 ただ、プリズムやアイピースの大きさなどが十分であれば普通は問題になりませんから

直径(外径)≒入射瞳径

となります。一部例外もありそうですが。ってことは数字を多少偽ってる製品も世の中には在りそうな予感・・・。

最終更新日 2006.01.09


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