東京ベイエリアにカジノを!




「ゆりかもめ」ってご存じだろうか?新橋から東京国際展示場(ビッグサイト)までをつなぐ新交通システムで、出発本数がそれほど少ないわけでもないが、通勤時間帯の混雑度は立派にJRなみだ。 TBSをはじめとしていくつかの巨大なビルが建つその一帯は2代前の鈴木都知事の時代に計画され、分譲されようとしたが、青島知事になって結局そのスタートイベントとなるべきだった「都市博」が中止になった場所で、今でも広大な土地が未利用で残っている。
一方東京都は財政赤字に苦しんでいるという。石原知事があみだした?起死回生の策、大手銀行をねらい打ちにした「外形標準課税」は訴訟騒ぎになっており、一筋縄で徴税にこぎ着けるのは難しい状況だ。銀行側からは「取りやすい所、(みんな銀行には反感を持っていて)都民の支持を得られやすい所だけに課税するのは不平等だ」という、とても分かりやすい反対理由が開示されている。
東京都では、「大きな資本で経済活動を行っている限り、社会に負担をかけているのだから赤字だからといって都市運営のためのコストを払わないですむわけではない」というようなことを言っている。これも私のような凡人が聞くと「なるほどなぁ・・」と膝を打ってしまう。

要はカネだ。税金をどこから取るのかが問題であるのなら、他の手を考えればいいだろう。そこで言いたいのが広大な土地で今や不良債権化しているベイエリアだ。ここにカジノを誘致したらどうだろうかというのがこの拙文の論点。いわば東京のラスベガスだ。現在認可されているギャンブルは競馬や競輪、競艇、オートレースなど、年間の売り上げはそれぞれ競馬が4兆円弱、競艇2兆円強、競輪2兆弱、オートレース4000億前後、1997年に売り上げの最高を記録していらい右肩下がりのマイナス成長という。パチンコはどうだろうか、この不況の中、さすがのパチンコも売り上げ成長とはいえないようだが、それでも推定30兆円の売り上げだ。 ギャンブル不況の原因は、たとえば競馬ではかつてのようなスター競走馬の不在とか、いろいろあるだろうが、最近売り出されたサッカーくじ「TOTO」が人気を集めているように、要はアイデア勝負である。パチンコは日進月歩のIT技術を利用して次々と新しい機械を導入、その人気をかろうじて保っている現状だ。

それならばギャンブルの枠組みを変えて公営の「カジノ」を導入して見ようではないか。 ラスベガスのようにスロットマシンのような気軽なマシンから、ルーレット、カードゲームなど高級な?ギャンブルに到るまで取りそろえる。中ではもちろんバニーちゃんのサービスがあり高級感を演出する。大事なのは誰でも参加できるギャンブルではなくて、厳しく入場制限することである。服装コードはもちろん「ブラックタイ」夜だからタキシード着用ということだろう。女性はイブニングドレス必。年齢制限があり、30歳以下は入場不可。夫人同伴推奨。
東京ローカルのこととて、30兆円の全てを代替できるわけではないがパチンコ売り上げの1割程度、つまり3兆円の売り上げを見込みたいところだ。TDLや今度オープンしたUSJなどのひとり当たり平均支出金額は一日約1万円。ギャンブル場なのだから、その5倍は狙いたいところ。一日1万人の入場を考えても、総売上は(ギャンブルだけで)5億円、一年で2兆円弱だから不可能な数字ではあるまい。カジノやその周辺の経済や雇用に対する貢献も大だ。公営ギャンブル場の周辺にはもちろん劇場、ホテル、レストランなどが必要で、これだけ考えても雇用創出効果は抜群。東京都の税収不足もいっぺんに解消されること請け合いだ。

首都東京のベイエリアに、世界有数のカジノセンターというと眉をひそめる向きもあるかもしれぬ。しかし今の不況の原因は預金を抱えている個人が消費に動かないということが大きい。それは将来に対する不安感が財布のひもを堅くしているといえなくもないが、消費に回したくても「買うものがない」状況があるからだ。それ故新しいサービス形態がぜひとも必要で、それが現代人好みの「エエカッコシイ」がおおっぴらにできる、どころか推奨されるのなら、みんな喜んで「タキシード」や「イブニングドレス」を買いに走ると思うのだが如何だろうか?
ベイエリアはなによりも都心から近いのが良い。その上交通手段が限られているから入場制限にはもってこいだ。

実は石原知事も一時期このような事を言っていたが、最近はその話を聞かない。まさか「ギャンブル」に臆しているわけでもあるまい。日本人の働いたカネを外国人に横取りされて、どこかわからない超独裁国家の体制を支えるための資金にこっそりと流用されるよりは遙かにましだと思うのだが?