映画の時代
梅園竜子は、1935年にPCL(東宝の前身)の専属女優となる。好きなバレエを捨て、なぜ映画界に入ったのかは不明だ。一説によると、川端康成の口利きだという。その可能性は高いが、本人がこの人気作家に口利きを依頼したという話は怪しい。
しかしその映画出演期間は、先の年表にもあるように1935年から戦争の激しくなる1940年まで、ほんの5年間ほどのことであるにもかかわらず、出演した映画では、ほとんど準主役に抜擢されている。多くは高名な成瀬巳喜男監督作品だ。



下記の写真は「東宝映画」(昭和13年12月1日発行)
   
=「東宝映画」12月上旬号目次=

表紙:梅園龍子
・表2:広告(軍港の乙女達)出演霧立のぼる。堤真佐子、神田千鶴子、椿澄枝、沢村貞子他
・3頁:対談「ニュースカメラマン」
・4頁:寄稿「向上しつつある映画」芹澤光治郎
・5頁:寄稿「映画を若し女性が作ったら」 窪川稲子
・6頁〜8頁:スタア出世物語「江戸川蘭子歌姫日記」瀧川保吉
・9頁〜11頁:写真集 高峰秀子、原節子、花井蘭子、澤村貞子、江島瑠美、袁美雲、竹久智恵子
・12頁〜13頁:すなっぷ 中山貞雄慰霊会、豪華セット炎上、キャメラマンに転向したエノケン、
・14頁〜15頁:「待望の名作『武道千一夜』完成愈々近し」
・16頁:写真 むかしの歌、胡椒息子
・17頁:寄稿 澄みわたる青空の下に傷病兵士を慰問して
・18頁〜19頁 「胡椒息子はいたづら息子」由谷三郎
・20頁〜21頁 寄稿欄・東宝サロン
・22頁質問室
・表3:広告「胡椒息子」出演:徳川夢声、林文夫、水町庸子、神田千鶴子、清川玉枝、梅園龍子
・表4:広告「武道千一夜」出演:大河内傳次郎、山田五十鈴、黒川彌太郎、藤原釜足
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