タイトル:「古来征戦幾人か帰(回)る」。F15
2008年春の教室のテーマ(静物)。
教室には魚網で使う浮きなど静物がいくつか置いてある。また壁からは枯れ枝が下がっている。これをテーマにどう料理するか悩んだ。
また、「壁」が主題とも見えたので、結局廃墟の壁に見立てて描いてみた。
自分としては案外大胆に色を使ってみたつもり。赤い砂漠に赤い山脈。黄砂を意識したものでもないが黄色い雲(のようなもの)を配して、イメージとしては中国の西域あたり。東西文明交差点の廃墟というところか。
「古来征戦・・・」の文字、教室では別の意味のない漢字が並べてあったが、絵のイメージに合うような漢詩の一部に変更した。原題の文字では不都合なので、古代の文字に見えるよう工夫したが、成功しているようには見えない。いくつかの古い文字に関する書籍にも当たったが、相当する文字の古書体は見つけられなかった。
2008年11月