R.O.D
いきなりこの書き出しはどうかと思うが、
なにせギターの音がいいね。
音がいいの「いい」は気持ちいいの「いい」ね。
メンバーが気持ちよく演ってるのが伝わる「いい」。
緊張もあった事がヴォーカルから伝わってくるが、
それもいつしか溶け、他の楽器と融合し始める。
氷が溶け、暖かい水になり、 そして流れて行くような印象。
体温。
メンバーの、体温を感じさせるライヴ。
アルバムを購入した時から感じてきたことではあるけど、
名鏡氏の唄はわしに対し引っかかりが強い。
特に、詩が。
失礼を承知で言えば青臭いことを唄っているんだけど、
それは明らかに自分の中にあって、
忘れた気になっているもの、
忘れようとしているもの、
でも逆に忘れてはならないと解っているもの、
そんなものを唄っているような気がする。
特に”君が好きだよ”と”Return of the Dream”が そうだったりする。
”君が好きだよ”は。
捨ててきた感情への葛藤が記憶の淵から涌き上がる。
愛妻の前ではこの曲の良さを語れない葛藤とともに(爆)
”Return of the Dream”は。
自分の中で消化した筈の憧憬。
諦観を正当化してきた自分。
そんな感じで。
気恥ずかしさも葛藤も、
ヒトとしての 体温の中に含まれるんだろうね。
だから、引っかかりができてしまう。
あったかいのは、やっぱいいね。