軽井沢シンドローム
端的に言えば、軽井沢に作られた一種の理想郷の寓話であるとわしは思う。
キャラクターの区別も曖昧になるほど(爆)、登場人物は多く、
さらにその各々にまつわるエピソードが同時進行していく複雑なストーリィ進行である。
ぶっちゃけた話、何人「そういう意味の」兄弟姉妹おんねん(爆)。
この登場人物のそれぞれのエピソードを編み込んでいく手法は
作者であるたがみよしひさとその兄である小山田いくの兄弟により
確立されたものと評されることもある。
一応断っておくが、別作品で、である。
もう一つお断りしておくが、理想といったのは主人公・耕平の性生活ではない。
(もちろん理想といえば理想と言えなくもないが
・・・・それは否定しよう(爆))
周囲の人物への洞察、理解力と、それを表す言葉が理想的なのだ。
登場人物はそれぞれに差はあるものの、周囲の人物に対する洞察を見せ、
且つ難解なほどに言葉を最小限に留めて話す。
またそれぞれの距離感を持ちながら、突き放す時は突き放し、
受容する時は受容する台詞は、相当に言葉を選び、絞り込んだものである事が見てとれる。
つまりは、わし個人がこんなつきあい方っていいな、という理想なのであるが(笑)。
ただし、登場人物のキャラクター分けはそれぞれの距離感の相違によると思うのだが、
似通った者達による理想郷であるため個々の差は微妙なものであり、
そのためキャラクターの区別がつきにくいと揶揄されたのではないかと思う。
この辺りが読みとれるかどうかで、評価が分かれるのではないだろうか。
本筋とは関係ないが、サブタイトルは全て曲名、またはその捩りである。
また近年「SPROUT」として相沢耕平の息子、薫平(くんぺい)を主人公とした
作品が連載を終了した。
・・・やっぱ親父は強いんだなあ(^^;