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ワールドカップ2010 ベスト8 スペインーパラグアイ


度々パラグアイ代表の皆様、国民の皆様にはお詫び申し上げます。

貴国の戦術、勇気を過小評価していたとお叱りを受けても返す言葉はございません。

誠に申し訳ございません。

 

と言わなければならないぐらい、パラグアイは素晴らしかった。

引いて守るのではなく、積極的にプレスをかけ、巧みなカウンターからチャンスを作り続けた。

もちろんポゼッションの不利は致し方なく、スペインに比べれば守備的としか言えないのではあるが、

スペインに比べて攻撃的なチームなどドイツしかないのだ。

しかも、過去の守り方、世界最高レベルのmen to manではなく、フォアチェックとバランスの良いゾーンで守り、決定機をほとんど与えなかった事は特筆されるべきだ。

しかし、やはり120分の延長ドローという負荷はスペイン相手では重過ぎたのか。

それほどまでしてベスト8に残った代償なのか。

出足が遅れて来たところでイニエスタのドリブルを許し、不運としか言い様のない失点。

何故、と言いたくなるほどビジャの真正面。

ビジャのシュート自体もポストに当たって跳ね返って 反対のポストに当たってゴール。まさにミリ単位の不運が重なった。スペインにとっては神懸かり的な幸運である。

逆にパラグアイはPK、 更には一対一からの二度のシュートチャンスもカシージャスに阻まれてしまった。

サン・カシージャスと呼ばれるだけに神懸かり的なセーヴである。

ついでに言えば、カルドーソは阻まれながらも、カルドーソが蹴る前にはスペインの選手がペナルティエリア内に進入しており、厳密に言えばやり直しが命じられるべきだった。

これに気づいてシャビ・アロンソのPKもやり直しになったのだろうが・・・・(笑)

もうこうなると、この大会の運気の傾向としか言い様のない結果である。

一つ何かが咬み合えばパラグアイはスペインを破っていた。

しかし不運に取り憑かれ敗戦してしまった。

より攻撃的なチームが勝つ、そういう大会なのだ。

パラグアイは紛れもない強豪であった。

ブラジルやアルゼンチンに比してすら、ベスト4に残る可能性を有していたと思う。

ただし、スペインも優勝を見据えているだけにまだ全開ではなかっただろう。

思惑通り、というのが正しい結論かもしれない。

全開にするのは次、準決勝だろう。