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ワールドカップ2010 ベスト16 ニポーンーパラグアイ

さて。はっきり言って観たくなかった試合である。
チラベルでパラグアイの面白さに目覚めて以後、大好きなチームであるパラグアイと、
グダグダながら頑張ってきたニポーンとの試合である。
どちらが勝つにしても気分的に優れない。
ので寝過ごすつもりだった処を親切なアンドロイド女性に叩き起こされてしまえば
目も冴えてしまい、 結局観る羽目になってしまった。
 
結局、ニポーンに足らないものは世界レベルでの真剣勝負の場と、
監督(=戦術構築)の能力なのだと実感せざるを得ない。
カメルーン戦で露呈した守備ラインの乱れは相当に改善されており、
長短のパスを使い分けるパラグアイにもかなりの対応を見せた。
縦方向のポジショニングにはさほどの問題は無い。
横方向には首を傾げる場面は多いのだが。
これら改善は、短期間での成長と呼ぶものではない。
元々在って然るべきポテンシャルなのだ。
自然と身に付いたレベルなのである。
それに併せて、頑張って走れば多少のポジショニング、カバーリングの拙さを補う事はできる。
この4試合、そのために走り続けた、ただそれだけなのである。
選手の頑張りは認める。わしの予想以上に頑張った事は認める。そして賞賛もする。
 
しかしそれだけでは勝ち上がれない事を証明した試合ではなかったか。
パラグアイとニポーンの差はすなわち、選手個々の能力差ではなく、
戦略と戦術の差そのものではないか。
パラグアイは前半、 プレッシングを含め積極的な攻守であったが、
以外にニポーンの守りは意外に固いと判断し、
〜 事実4-3で守っていた状況であった〜
且つカウンターも普通にできるチームであると判断したのだろう、
後半にはインターセプトを除き積極的な守備はなくなり、
また攻撃に於いても人をかける事は少なくなった。
延長に入ると更に固くなった。
PK戦の強さは言うまでもなくパラグアイはトップクラスであ る。
わしはドイツ、アルゼンチン、パラグアイ が世界の三強であると思っている。
従って、PKになっても勝つ自信があり、むしろパラグアイとしては思う壷なのだ。
 
要するに、パラグアイとしては
1.最初はかまして得点すれば良し
2.人かけたらやばそうだからちょっと守りも固めとこう
3.しんどいからPKにしとこう
と、 戦略/戦術を徹底しただけの試合であり、
ゲームの支配は完全にパラグアイのものだったのだ。
パラグアイはボールの支配とゲームの支配は全くの別物である事を熟知している。
ボールとゲームの双方を支配できれば最高だが、
ボールの支配が無理ならゲームの支配に切り替えのできるチームなのである。
従ってニポーンがゲームを支配するためには、得点を挙げる以外に無かったのだ。
そしてそれを打破できる戦術など、選手交代しかなかったのだ。
攻撃にかける人数、 選択すべき攻撃パターン、
プレッシングを始めるポイント、最終ライン、そういったものに意識的な変化は見受けられない。
なんという無策。
要するにニポーンは積極的にプレッシングをかけ、そこからショートカウンターを狙うだけなのであり、
それがカウンターの手練手管を腐る程持っているパラグアイに通用する筈などなかったのだ。
敢えて残酷な表現をすれば、ただ選手が皆で頑張っただけの試合である。
ただ、死力を尽くした、ただそれだけなのである。
 
いくらダイヒョー呼ばわりしていても同胞である。
頑張っている選手には胸を打たれるし、応援する気持ちも当然ある。
解説の金田さんの広島訛りへの同調もあって(笑)、
熱くなる場面など何度でもあった。
PKを外してしまった駒野の苦悩も解る。
しかしわしは常に言うし、今回も豊中在住 の筋肉バカに激しく反論するが、
誰が外したとか誰が止めたとか、全く意味のない話なのである。
そんな処で語るのは白痴の視座でしかな い。
まあそんな白痴はおねいちゃんとわしを間違え「love」と最後に書いたメールを 送ってきたのであるが。       ほんまもんの白痴である。
 
PK戦はほぼ運である。
それを運で済まさないために徹底しているのが前記の三ヶ国なのである。
パラグアイなどは最も徹底している部類だろう。
勝てば実力、負ければ運。
そんな開き直りとも言うべき自信がみなぎっていた。
そしてそれはゲームプランに裏打ちされた自信でもあるのだ。
 
語るべくは結果論ではなく、試合の内容である。
そしてその点では、 全くの完敗である。
相手のゲームプランを一時でも覆せなかったという点ではウルグアイー韓国戦の韓国にも劣る。
更に言えば、内容を与えるのは監督の仕事 である。
監督を選ぶ協会の仕事でもある。
そして今回も、そういった人々の仕事は全く内容を持ち得なかったとしか言い様が無いのである。
 
まあ前回より選手は頑張れたし、運もあったなあ、という程度である。
 
「惜しかった」これを選手が語るのは解る。
しかしこれは選手だけが持ちうる特権であり、
他の誰も言いうる言葉ではない。
気持ちで戦えるのはとっくに経験した事実である。
気持ちだけで一次リーグは突破できるのである。
そんなものは8年も前に証明されているのだ。
更にその上を目指すのか否か。
そのための手段と努力があるのか否か。
わしが決める代表の条件はこれである。
 
そう考えると、残念ではあるし、選手には申し訳ないのだが、
今回もダイヒョーであったなと言わざるを得ない。
 
この結果を以て監督継続とか言い出さない事を切に祈る。
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