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大競争時代に入り、一昔前では信じられないようなことが起きている。「ミツイ・スミトモ・VISAカード」と盛んに宣伝し
ているが、私の持っているカードの一枚は「三井住友マスターカード」である。VISAは三井住友カード、マスターはダイヤ モンドクレジットとだれもが考えていた。しかし、三井住友カードは現在、VISAカードとともにマスターカードも発行してい る。
そのために先日問題が起きた。通信販売でこのカードを使った。電話でクレジットカードのブランドを聞かれたので、
マスターカードと答え、カード番号を伝えた。すると通販業者はその番号はVISAカードの番号であり、マスターカードで はないはずだという。結局埒が明かず利用をやめた。三井住友カード(株)にこのトラブルを伝えた。回答は、「三井住 友カード=VISAカードと思っている加盟店がまだたくさんあり、コンピューター上も三井住友カードの番号であるとVISA カードとして表示されることが多い。現在、加盟店を指導中である」とのことだった。
私はこのような混乱が起きないように加盟店を指導してからマスターカードを発行するのが筋であろうと三井住友カ
ード株式会社に抗議した。しかし、今後も努力するというだけであり、その後一年以上経つが、大手の加盟店でもいま だに利用控えに「VISA」と表示されることが多い。
こんなこともあった。全日空(ANA)で海外に行くとき、スケジュールの都合からタイ国際航空運行のANA便を使っ
た。成田空港に行って驚いた。日本の空港ではタイ国際航空のチェックイン、搭乗案内等の地上業務は日本航空 (JAL)が引き受けているのだ。したがって、ANAの航空券をもって、ANA便名の航空機に乗るのに、JALのカウンターに 行き、JALの搭乗案内を受けるのである。タイ国際航空が業務委託をJALに行っていながら、ANAとコードシェアを行っ ていることからくる不思議である。たぶん、タイ国際航空はスターアライアンスに加盟したため、同加盟下にあるANAと コードシェアしたのであろう。しかしながら、地上業務はJALに委託したままなのである。
まるで、トヨタ自動車を買ったのに日産自動車が届いたような感じである。JALのカウンターでANAのマイレージ手続
きをするのも妙だし、もし顧客対応に不満があったら、その苦情はANAが受けるのか、それともJALが受けるのか・・・ 面白い時代になったものである。
細川幸一
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