絵日記ログ・ルーカス紹介1
 ナンパ男がロリッ子と出会ってメロメロになるなんて、古典的でいいじゃないか、と言ってみる。
 と、同時に感情を知らないマシーン男が、委員長的な女の子に恋をして「なんだこの感情は……? 理解出来ない」っていうのも、王道だと思うんだよね。
 と言うわけで(何)、ルー君の紹介です。

 ルー君は、ファーストと同じくだてでんの悪役。エリさんの造った人造人間。本名というか、エリさんからつけられた名はセカンド、自分で必要な時に名乗る偽名がルーカス。ルー君というのは私が彼を呼ぶ時の愛称なんだけど(痛々しい……)、作中ではイリジャとアイミさまがルー君と呼びます。
 能力面は、ファーストとあまり変わらない。ド器用だし、家事上手だし、魔道力戦闘力共に高い。ただファーストがとにかく馬鹿力であるのに対し、ルー君はバランスのとれた能力っていう差異がある。ファーストが力強い感じなら、ルー君はしなやかな感じなんだよ。あとファーストは創成魔道がちょっとだけ使えるけど、ルー君は使えない。
 ファーストが人造人間のくせに感情豊かで思いやりがあるのに対し、ルー君は人造人間らしくエリさんに言われたことをただただ遂行するマシーン人間。人間らしい感情を知らず、ファーストを見ては不可解な生き物だなあと思っている。
 ルーカスは、大切なものを持たない人。ファーストがエリさんと言う大切なものを持っていて、それを守るために生きているのに対し、ルー君は大切なものも守りたいものも何もない。ただ、死ぬのは嫌だなって思っている程度。だから、エリさんに逆らう気はさらさらない。逆らえば死ぬので。
 ルー君はそれが必要な場面では営業スマイルは出来るけど、心の底から笑うことは無い人。この世に友情とか愛情とか絆とかがあるらしいと言うことは知っているけど、自分とは無関係だろうなあって思っている人。感情は行動を抑止するから、最大限に自由に動くためには感情はむしろ障害じゃないかって思ってるような人。(でもルー君は自由でも、やりたいことも特にないので、結局自由か不自由かは関係なんだよね……)
 でまあ、そんな人だったのですが。ファーストが魔界で世界滅亡工作(笑)していたのに対し、ルー君は天界にスパイとして送り込まれます。

 天界は人間界の上空に浮かぶ小さな島で、天帝と天使が住んでいます。だてでん界は基本的に不安定で、あっちこっち空間にほころびがあるのですが、天帝と天使は人間界が安定するようにそのほころびを見つけては直すという仕事をしていました。(ちなみに魔界のほころびを直すのは魔王と魔王近衛隊のお仕事)天使は生まれてからしばらくはその仕事に従事することが義務ですが、ある一定以上の年数を勤めたら自分で好きな進路をとれるようになっています。(だてでんの主人公であるハヤト君は天使だったけど、規定年数勤めたので天使をやめて自分探しの旅に出ました)折しも天界では、前代未聞の人手不足になっていて、お手伝いしてくれるような人材を欲していました。そこに何喰わぬ顔でルー君がやってきて、僕は魔界から来ました、是非お手伝いさせて下さいと言うので、平和ボケの天帝は、渡りに船とルー君を天使として採用します。
 ルー君は、エリさんから天界に忍び込み、しばらく天使として勤め、とりあえず天帝と天使達の信頼を得よと命令されて、その通りにします。
 魔界から来て右も左も解らないルー君に、お世話役としてかぐやという天使のお姉さんが付き添ってくれます。かぐやんは委員長タイプの子で、ルー君みたいな新入りにはとても親切にしてくれます。天使達はだいたい生まれた時から天界でずっと一緒で、全員幼なじみで、誰もみんな穏和で優しい性格なので、外から来てサバサバしているルー君というのは、かぐやんにとっては新鮮な感じでした。しかもルー君は(ファーストもそうだけど)面食いのエリさんが精魂込めてデザインしたので超☆美形です。時折見せる冷たい表情やら、色んなコンボでかぐやんはルー君に恋をするようになります。ルー君はというと、どうやらかぐやんから好かれているらしいと言うことに気付き、あわよくばコレを利用出来るのでは、とかグロいことしか考えません。エリさんから次の行動を支持されるまでは、恋人ごっこをして懐柔しておくのがよいだろうと判断し、かぐやんと付き合います。
 そんで1年後か2年後くらいに、チャンスが訪れます。主人公のハヤト君と、ヒロインの魔王アイミさまが、結婚する時が来たのです。魔王アイミと天帝ゆうたは、双子の兄妹です。それぞれ任務があるので、天界と魔王城を離れることが出来ず、幼い頃に別れて以来、何十年も会えていない(連絡は時々取るけど)という兄妹です。天帝は愛する妹の結婚式だけはどうしても出たいと考え、天使達も敬愛するゆうたさまをなんとか結婚式に行かせてあげたいと考えます。天帝と魔王はそれぞれ、天界と魔王城にある世界の空間を安定させるシステムに魔力を供給するという使命があり、そのせいで持ち場を離れられないのですが、少しの間なら、他の人が魔力供給を肩代わりすることが出来、その間だけは外に出られます。天使達は交代で魔力供給をすることをゆうたさまに申し出て、ゆうたさまは晴れて妹の結婚式に行くことになります。
 ルー君はこのチャンスを見逃しませんでした。エリさんに指示を仰ぎ、天帝不在の間に天界に結界をはって天帝が帰ってこられないようにしようということになりました。
 天帝と魔王はだてでん界では最強の魔力を持っているので、いくらルー君でもその天帝に真っ向勝負を挑むのは無謀でした。だけど、天使なら、一対多でも、奇襲をすればなんとかなるかなーって感じでした。そもそも天使達は超☆平和ボケしてるし、魔力が高くても実戦経験は無いので、百戦錬磨のルー君に軍配が上がるだろうという感じです。しかも天使たちはみんな優しくて疑うことを知らない清純な子ばっかりなので、今まで一緒に仕事をしてきたルー君が突然敵に回るという事態にはにわかに対処出来ないだろうと思われました。なので、ルー君とエリさんにとっては天帝不在はこの上ないチャンスなのです。一番やっかいな天帝を相手にしないで済むのですから。天帝というリーダーがいないと言うことも、天使達の足並みを乱す要因になります。
 まあそんなわけで、ルー君は天帝を見送ったあと、天使達に奇襲をかけて、適当にボコしたあと、自分は逃げて天界に結界をはります。(この時、ルー君の攻撃から恋人を守るために天使のひとり葉月が死にます<ここあとでテストに出ます<何ソレ) ルー君が逃げる時、かぐやはルー君を追いかけてそのままついていきます。
 かぐやんはルー君が敵だったと言うこと、みんなのお兄さん的存在であった葉月を殺したことを、混乱した頭で受け入れ、自分こそがルーカスを討たなければならないと考えます。だけどかぐやは自分の中に、変わらずにルーカスへの恋慕があることも知り、葛藤します。
 ルー君の方はもう任務も終わったし、勝手に混乱しているかぐやんなどは放っておいてもいいかなと思い、帰り道の間、勝手にかぐやんがついてくるのをそのままにしておきます。でもなんだが鬱陶しいのでやっぱり殺しておくか、と思って振り返ると、かぐやが泣きそうな顔で、死ぬ覚悟は出来たから最期にキスして欲しいと言います。ルー君は、まあそれくらいならいいか、と思ってかぐやんにちゅーしてあげます。で、ハッと気付くとかぐやんの腕がルー君の腹を貫いています。かぐやは、真っ向勝負ではルーカスに適わないと判断し、乙女っぽく振る舞ってルー君を油断させて、そのすきに致命傷を負わせたのです。かぐやは委員長タイプなので、ルーカスを赦せなかったのです。自分の使命としてルーカスを殺さなくてはならないと思ったのです。だけど、血を吐いて倒れたルーカスを見て、やっぱり自分は彼を好きだった、大切な人を手にかけてしまったと、後悔します。
 ルーカスはと言うと、死の淵でかぐやんが泣くので、なんだかそれはそれでいいか、と思います。このまま死ぬのかーとぼんやり思ってると、突然かぐやんがルーカスが死ぬのは悲しいけどルーカスはどうしても死ななきゃならないので仕方ないから私も死ぬわと言って自殺するのでビックリします。ルーカスにとってはかぐやの行動は、理解出来なかったし、それ以上に、かぐやまで死ぬのは割が合わない、そんな必要は全然無い→自分は死んでもかぐやには生きていて欲しい→あれ、僕って実はかぐやさんのこと好きだった?って具合になります。
 そんでまあ、ルー君は自分の気持ちに気付いたけど、それはもう手遅れで、二人は死んでしまいました、完。

 まあなんだ、続きあるんですが、ちょっと今日はもう寝ます。

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