絵日記ログ・エリ紹介4
 エリはファーストに指示して、イリジャを連れてくるようにと言います。
 ファーストは、このことをとても恐れていました。ファーストはイリジャを救いたいと心から願っていました。しかし、ファーストはエリに忠誠を誓う身。もしエリさんがイリジャを殺せと言えば、ファーストはイリジャを殺すしかありません。エリさんが大事な実験材料であるイリジャを簡単に殺すとは思えませんが、そうでなかったとしても非道いことをされる可能性はあります。そうなった時、ファーストはそれを指をくわえてみていなくてはならないのです。ファーストにとって、それは避けたい事態でした。なんとかイリジャはあまり傷つかず、エリの研究心を満足させるような、そんなふうになることを願うしかありません。
 ファーストが魔王城に忍び込み、イリジャの自室に行くと、イリジャは「きっと来てくれると思ってた」と言って、ファーストについていくと言います。
 ファーストはイリジャに、自分はエリの「命令」ならば、イリジャを殺すし、そうでなくてもイリジャはきっといい目にはあわないと思うと、告げます。イリジャはそれを聞いても、ファーストについていくと言います。
 イリジャは、自分は村を滅ぼした時、一度死んで、今はファーストによって生かされたのだから、ファーストの側ならば生きるのも死ぬのも構わないと言うのです。ファーストがイリジャに対してすることについて、イリジャは心がよめるから、「命令」でするのか、ファースト本人の意志でするのか、区別出来ます。だから「命令」で殺されることになったとしても、それは「命令」だから仕方がなかったんだとちゃんと分かるから、大丈夫だと言います。
 ファーストはイリジャが死ぬのも非道い目に遭うのも嫌だと思いますが、イリジャを連れてこいという「命令」なので仕方ありません。イリジャ自身がファーストに対して抵抗して、悲鳴を上げて助けを呼んだならば、あるいはファーストはイリジャを連れて行くことが出来ないかも知れません。それはファーストが「命令」に逆らったのではなく、「命令」を遂行しようとして失敗した、と言うことなので、あとでエリさんから「なにやってんの!」と怒られることはあっても、「命令」に逆らった時の苦痛を受けることはありません。だから、ファーストは出来ることならイリジャに抵抗して欲しかったのですが、イリジャはファーストと一緒に行くという決心が揺るぎないので、そのまま連れて行くことにします。

 さて、エリさんのアジトに連れてこられたイリジャですが、まずは空いてた部屋に放り込まれます。
 エリはイリジャが心を読むというので、自分の心を読まれることを警戒し、最初イリジャには会わずに、ファーストにイリジャの世話をさせます。
 そのうちにエリはファーストがイリジャに思い入れているのだと言うことを感づきます。ファーストがイリジャについての指示を仰ぐ時、妙にビクビクして、それが当たり障りのないものだと分かると、ホッとするのを見て、そう感づきます。
 エリはファーストからイリジャの身の上話を聞いて、優しい性格のファーストが、かわいそうな少女に同情したのだなあと理解します。(エリさんは、自分の家族のことや自分が家族を殺してしまったことは、あまりに辛すぎるので普段は忘れています。なのでエリさん自身とイリジャとの身の上が似ていることには思い至りません)
 ファーストは、エリに対して忠実だし、魔道回路もあるのだから、言うことはなんでも聞きます。それでもエリはファーストのエリに対する心証を悪くすることは、自分に利さないと考えました。もし、死もいとわないほどファーストがイリジャを愛していたら、ファーストはいつ「命令」に逆らって死ぬとも限らないのです。エリはそんなことで、ファーストという優秀な手駒を、失いたいとは思っていませんでした。

 昨日書いたの読み返してみて、ずっと魔鏡君のターン! かと思ったら、途中からすぐイリジャのターン!になっててビックリした。(笑) それにしても誤字脱字が非道い。文の組み立てとかおかしいのもあるし_| ̄|○ もうダメポ。

 なんか構成ミスが多くて泣きそうだよ。時間軸があっちいったりこっちいったりで本当に申し訳ない。
 今日は昨日挿入し忘れた魔鏡君のターンをはさんでからイリジャのターン続きいきますよー。

 魔鏡君は、エリに対して不満を持ち、魔王都で一緒に住んでいたファーストにそれとなく「エリさんってどうよ?」と聞いてみます。ファーストはエリさんマンセー!なので、魔鏡君の態度が気に入りません。
 魔鏡君は、ファーストがエリを救いたいという願いを持ちながらも、それを最善の手でなすことは出来ず、次善の手としてエリに従い続けているということを、知ります。魔鏡君の目にはファーストは愚かに映りました。何故ならファーストがいくらエリを愛したところで、エリはファーストのことなどどうとも思っていないと感じたからです。魔鏡君はエリのことも愚か者と思っているので、そんな女に思い入れるファーストはもっと愚か者だと思います。
 エリはファーストの想いが重すぎて、無意識のうちにファーストを避けるようになっていました。ファーストを魔王都に住まわせたのも、ファーストと一緒に暮らすのが辛かったからです。ファーストがエリのためにつくし、エリのことを思って毎日エリの世話をする、それだけでエリにとってはもう辛いのです。
 エリは自分がひとりで死ぬのが寂しいから、世界と一緒に死にたいと願いました。そんなエリの寂しさを、ファーストは埋めかねなかった。エリは世界を滅ぼすことだけを目標にそれだけを心の支えにしていたのに、ファーストが側にいたのでは、根底にあるはずの寂しさが薄れてしまう。エリさんはそれを恐れて、ファーストを避けていたのです。
 そうしてエリさんがファーストを避けていることを知っている魔鏡君は、ファーストのエリへの想いは滑稽だと感じました。魔鏡君はファーストに「(お前がいくらマスターを想ったとしても)今マスターの(夜の)お相手は(マスターのことをこれっぽっちも想っていない)俺なんだぜ」というようなことを言ってからかいます。
 ファーストは本気で怒って魔鏡君を殴ろうとしますが、思いとどまって拳をしまいます。ファーストも魔鏡も、エリからケンカしないようにと「命令」されています。それもありますが、ファーストは魔鏡を殴ればプライドを失うと感じて、思いとどまったのです。
 まあなんだ、ファーストはルー君のことは弟として相棒として好きだし、大切にしたいと思っていますが、魔鏡君に対しては不信感を抱いています、ということです。

 あと魔鏡君はエリオ君にもちょっかいを出します。幻術士クレアの手下であり、絶世の美少年でもあるエリオ君。
 エリオ君には、ファーストや魔鏡のような、マスターの「命令」に逆らえないというような魔道回路は仕込まれていません。何故ならクレアはエリほど器用でないので、そんな複雑な魔道回路は造れないのです。それでもエリオはクレアの指示を受け、その通りに動いています。エリオ君には大した戦闘能力は備わっていないし、世間知らずだったりぼんやりしたところもあって、監視役としてこれっぽっちも向いていないように見えます。なんどまかれても必死にファーストについて回って、一生懸命やっているエリオ君は魔鏡君にとっては不思議でした。
 魔鏡君はエリオ君を誘惑してみます。(魔鏡君もエリさんの血を立派に引いてショタコンなのかもしれません……)エリオ君はとってもとっても初々しい反応をするので、魔鏡君はなんだか不思議な気分になります。
 エリオ君は魔鏡君に名前を教えて貰い、律儀に「魔鏡」と呼ぶようになります。エリオ君は素直で良い子なので、魔鏡が魔鏡として幸せになれたらいいね、なんてことを言います。僕ら似たもの同士だねとか……。
 魔鏡君は自分では気付かないうちに、エリオ君に惹かれていきます。エリオ君の方も、今までこれと言った友達がいなかったので、魔鏡と仲良くなれることが嬉しいのです。

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