絵日記ログ・エリ紹介3
 さて、エリさんの続きをー。
 その前に、きょん吉からメール貰いました。とても嬉しかった……。イリジャってレッドスパイダーなの?ってメールだったので(笑)、ちょっとだけイリジャの身の上話書きますー。
 イリジャは赤蜘蛛の民(レッドスパイダー)だよー。赤蜘蛛の民は青剣の民と同じように、山の中の村にこっそり住んでいました。イリジャは生まれた時から魔力容量がとても多く、有り余る魔力を制御することが出来ず、暴発させることがしょっちゅうでした。そんななので、村の中ではやっかいな子どもだと疎まれて育ちました。イリジャは驚異の魔力容量と共に、人の心を読む能力も生まれた時から備えていて、周りの大人たちが自分のことを疎ましく思っているのをひしひしと感じて生きてきました。
 まあでも、いじめられたりとかはしなかったので、それなりに育つのですが、ある日、すごく大きな暴発を起こしてしまい、村をまるまる滅ぼしてしまいます。
 イリジャは家族も、友達も、村の人々が全員自分の所為で死んでしまったことにショックを受け、絶望します。滅びた村で数日を過ごすうち、もう生きていても仕方ないと考えるようになります。しかしそこへファーストが現れるのです!
 ファーストは、エリさんとほとんど同じ身の上のイリジャにものすごく同情します。ファーストは、マスター(エリさん)はあのとき、どんな言葉が欲しかったのだろう、あのときなんと声をかけてあげられたなら、マスターの人生は歪まずに済んだのだろうと、必死で考えを巡らせます。どうしてもこの女の子をマスターと同じ目に遭わせちゃいけない、絶対助けたいと思うのです。
 もう生きる意味がない、自分の大切な人はみんな死んでしまった、ひとりで生きるのは寂しいから死ぬと言うイリジャを、ファーストは抱きしめて、寂しいなら俺が一緒にいるから、生きよう、と言うのです。
 イリジャはファーストの必死な気持ちが分かり、ファーストと共に生きようと決心するのです。
 その後、イリジャはファーストにくっついて来ていたエリオに連れられ、魔王城に預けられることになります。イリジャは例え離ればなれになっても、自分はファーストと共に生きているのだと、強く思い続けました。
 ファーストが魔王都に来た時、イリジャは真っ先に会いに行って、ファーストに飛びついて、ファーストはそれを受け止めて、くるくるします。(くるくる?) そんでふたりで笑いあうのです。どんなに時を隔てても、再び会えば、離れていたことなど無かったかのように、ふたりの心はひとつなのです。
 俺は絶対イリジャとファーストの盤石ぷりだけは譲らないゼー!!。・゚・(ノД`)・゚・。

 なんかこう、エリさんの話なのに、一向にエリさんが出てこないですが、スイマセン。しばらくサードのターン!

 さて、自由を知り、エリから独立したいと考え始めたサード君ですが、まず手始めに、意識改革の一環として自分に名前を付けます。エリから数字で呼ばれる存在ではなく、自分で自分に名前を付け独立した存在になろうと思ったのです。サード君は魔鏡(まきょう)という名を自分に付けます。(私は魔鏡君という呼び名の方が慣れているので以下サード君のことは魔鏡君と呼びます)
 そして、どうしたらエリさんの支配下から抜けられるだろうと考えます。魔鏡君の思いついた方法は、エリさんをコピーすること、でした。エリさんをコピーすることが出来れば、エリがいったん出した「命令」をエリとして解除することが出来ます。つまりエリに化け続ける限り、魔鏡君はエリさんから自由になれるのです。
 こうして魔鏡君は虎視眈々とエリさんの情報を得る機会を狙います。エリさんの方は魔鏡君の二心など全く思い至りません。ただ、自分をコピーされると、魔鏡君が「命令」を聞かなくなる可能性については思い至っているので、魔鏡君に情報をとらせないようには注意していました。

 さて、サード君を完成させたエリさんは、次なる人造人間の開発に取りかかっていました。プロトタイプとしてのファースト、その改良型であるセカンドは、同じコンセプトで造りました。そのコンセプトはとりあえず動いて戦えて言うことを聞く、というものです。それでとりあえず、セカンドで完成を見たので、今度は違うのを造ろうと思ってサードを造りました。サードのコンセプトはメタモン人間です。色んな能力を盗んで使えるようになり、また潜入ミッションにも使えるだろうということで、造ってみました。サードが盗んできた情報を元に、エリ自身が扱うことの出来ない能力を身につけた人造人間を造るという構想もありました。(ファースト・セカンド・サードは、それぞれエリさんがもともと持っている能力を延長させた能力しか持っていません)それで今度はまた違うヤツを造ろうと思ったのです。
 新しく開発に取りかかったフォースのコンセプトは、「未来視」でした。少し先の未来を見ることが出来る能力をもった人造人間を造ろう、と考えたのです。
 エリさんは、以前からファーストが救い出したという赤蜘蛛の民の子(イリジャ)に目をつけていました。赤蜘蛛の民は、魔界の古い5種族のひとつで、多大な魔力容量(RPGで言うところのMPのようなものと思って下さい)が特徴です。イリジャはその中でも突出した魔力容量を持っていました。そして更にイリジャは他人の心を読む力も持っていました。
 エリが赤蜘蛛の民の村へファーストを向かわせたのは、赤蜘蛛の民のめぼしい魔道士を暗殺させるためでした。しかし、ファーストが到着した時、既に村はイリジャをおいて全滅していました。ファーストはイリジャをエリオに連れて行かせた後、エリにイリジャというレアな能力を持った少女がいたこと、そして自分の判断で魔王城へ預けたことを報告します。
 エリは、イリジャがファーストにとても懐いていることから、魔王城におくことでいずれスパイとして使えるのではないかというもくろみもあり、ファーストのとった行動をヨシとします。
 この時、エリはイリジャが他人の心を読む能力の持ち主であると言うことを聞き、興味を抱きます。他人の心を読むとはどういうことなのか、エリなりに研究をします。

 さー皆さんお待ちかね!(誰も待ってないよ) スピリットシェルの話を始めるよー!(オイ) スピリットシェルっていうのは、精神の外壁のことだよ。ATフィールドとは似てるような似てないようなって感じかなあ。
 肉体は、触ったり殴ったりすることで、影響を与えることが出来るけれど、精神には簡単に干渉出来ない。それは何故か、スピリットシェルがあるから、なのです。精神は脆く崩れやすいものだけど、スピリットシェルで守られているので、外部から干渉されないのです。
 で。スピリットシェルを突破出来る者というのは、限られています。ひとつは魔界の古い5種族のひとつ、忘却の民(イエローヒース)です。忘却の民は、自分が物理的に触れている相手のスピリットシェルを突破して、相手の精神に直接触れて操作することが出来る能力を持っています。記憶を消したりねつ造したり出来ます。
 もうひとつは、幻術士。つまりクレアのことです。クレアは魔界で唯一の幻術士なのです。クレアは、自分が相手を五感+レーダー能力のいずれかで捉えることが出来れば、その相手のスピリットシェルを突破して、精神に影響を与えることが出来ます。ただ、忘却の民のように器用なことは出来ません。眠らせるとか、嫌なことを思い出させるとか(これはトラウマを持つ者にはかなり効果が大きいです)、幻覚を見せるというようなことが出来ます。
 まあそんなわけで、スピリットシェルを突破できる能力者というのは、忘却の民かクレアしかいないわけです。これは生まれた時から持ち合わせた能力なので、研究や鍛錬で身に付くものではありません。

 で、エリはイリジャの心を読む能力を最初、イリジャが相手のスピリットシェルを突破して感情を読み取るのではないかと推測しますが、イリジャは忘却の民ではありません。もちろん幻術士・クレアでもないわけです。イリジャが突然変異か何かで、赤蜘蛛の民なのに忘却の民のような力を持って生まれたという可能性はありますが、エリさんは違う線でも考えようと思います。
 もうひとつエリさんが、イリジャの能力の正体として考えついたのは、運命システムへのアクセス権というものでした。
 運命システムというのは、創造主が造った魔道システムです。だてでん界で起こった全てのことを記録するシステムというものです。このシステムに魔力を供給しているのが、運命を守る天使・ケイタくんです。テストには出ないけど覚えてくれると嬉しいです。(オイ)
 運命システム自体は、空間の「狭間」のすごくわかりにくいところに隠してあるのですが、運命システムに対してアクセス権のある者は遠隔から情報を呼び出すことが出来るのです。
 つまりイリジャは運命システムにアクセス権を持っていて、今目の前にいる相手の一瞬前の感情という情報をピンポイントで呼び出せるのではないか、という推理です。
 そして、運命システムの主な機能は、だてでん界で起こったことを全て記録する、と言うことなのですが、副作用として、「少し未来を予測出来る」という機能があります。つまり、一瞬前までの全ての出来事が記録されていて、そこから演算して一瞬先の未来を予測出来る、という訳です。
 運命システムが記録したログ(過去の出来事+予測された未来)を、読み取ることが出来たなら、「未来視」の人造人間を造ることが出来るかも知れません。
 エリさんはイリジャたんの身体を調べてみたくってウズウズします。

Back
-TOP(フレーム復帰)
-月面研究所