絵日記ログ・クレア紹介8
 ここでやっとアヤメ君の死亡フラグ回収しますね!(オイ)
 さて、魔王都の方は、相変わらず魔鏡君とドンパチやってます。クレアは魔鏡君たちと戦うために一生懸命やってます。アヤメは自分も戦うことが出来たら、クレアの横に立てるのではないかと思ってます。ルレンとの婚約指輪だった魔道石を使えば自分も戦うことが出来るんじゃないか、って思ってます。
 そんでこの辺のことは詳しく考えてないんですが(オイ)、アヤメ君、戦いに巻き込まれて、魔道石を使って、失敗しちゃうんですね。何とか命はつなぎ止めるのですが、魔道石がヘンな風に影響して、精神に傷を負うんです。で、このままにしておけば廃人になってしまう!みたいな状況になるんです。
 クレアはアヤメが大変なことになったと知って、何とか自分で治療出来ないか試してみるのですが、クレアの能力ではアヤメを治すことは出来ませんでした。ルレンちゃんもアヤメのことを心配して、でも自分には何にも出来なくて、クレアと2人、肩を落とします。
 エイジがその状況を、運命システムを通して見ていて、「これはいいぞ」って思うんです。エイジはアヤメを直すことが出来る能力を持っています。エイジは、アヤメを直す代わりに、ケイタの心を癒すように頼めるのではないかと踏んだのです。

 クレアとルレンの前に、エイジが現れます。クレアはエイジが現れたことに「やった!」と思います。自分では無理でも、マインドマスター・エイジならば、アヤメを直すことが出来るのではないか、と思っていたからです。
 クレアは自分がちゃんとアヤメと向き合っていれば、アヤメはこんな早まったことはしなかった、忙しさにかまけてアヤメをないがしろにした自分の所為でアヤメはこんなことになってしまったと悔いていました。なんとしてでもエイジにアヤメを直してもらえるように頼もうと思いました。だけど、クレアは、エイジが頼んだだけで何かやってくれるようなお人好しではないことをよく知っていたのです。
 エイジは、魔王の部下でもなければ、創造主の部下でもありません。見返りがあるなら協力するという立場の人間です。だからエイジとクレアは「仲間」ではないし、友達でもないわけです。エイジは結構えげつない性格の持ち主で、他人が苦しんだり困ったりするのを、ニヤニヤ眺めるようなタイプの人です。クレアは昔からエイジのことを知っているので、エイジが鬼畜だって知ってるのです。
 クレアはタイミングよくエイジが現れたことを「やった!」と思うのですが、同時に、エイジがアヤメを直す交換条件に、何を言うか分からない、という恐怖を覚えます。自分の身に何かあったら……と思ってしまうのです。

 エイジは意地悪な笑いを浮かべて、クレアとルレンに言います。「この男はお前たちにとって大切な人間なのだろう」「この男はこのまま放っておけば、死ぬかも知れない」「俺にはコイツを直すことが出来る」
 ルレンは、エイジにはあまり会ったことがありませんが、彼がマインドマスターと呼ばれ、スピリットシェルを突破して精神をいじくる能力の持ち主であることは知っています。ルレンは迷うことなく、アヤメを助けて欲しい、と言います。ルレンにとってアヤメは大切な人です。例え、恋人でなくても、将来を共にすることが出来ないとしても、それでもルレンにとって、アヤメはかけがえのない人なのです。アヤメが死ぬなんて絶対にイヤだし、自分が何かして、それでアヤメを助けられるなら、何でもしよう、と思っていました。
 エイジはルレンの言葉を聞いて、言います。「俺はただでコイツを直すつもりはない」「交換条件がある」ルレンは言います。「アヤメが助かるためなら、私は何でもする」その言葉に、クレアは驚きます。エイジに対して「何でもする」と請け合うことが、どんなに恐ろしいことかルレンは知らないのです。だからそんなことが言えるのだと、クレアは思い、ルレンを止めます。エイジは何をするか分からないから、そんなこと言わない方が……と。でもルレンの心は変わりませんでした。「アヤメが助かるためなら、私は何でもする」とルレンはエイジに約束します。
 エイジはクレアを見て、あざ笑いました。「滑稽だな、クレア=ファントム。この男はお前の恋人だろう? この小娘はこの男のために何でもすると言った。お前はどうなのだ? 恋人の生死より、我が身の方がかわいいようだな」
 それを聞いて、クレアは愕然とします。視線を落とし、歯を食いしばります。しばらくして涙が流れました。ルレンがアヤメを想う気持ちに比べて、自分の想いはなんて薄っぺらいのだろうと、思い知らされたのです。
 ルレンはクレアの背に触れて、声をかけました。クレアにはやるべきことがたくさんある。クレアにはクレアにしか出来ないことがあると、ルレンは言います。クレアはそんなもの何になるのと思います。ルレンは言葉を続けました。アヤメが選んだのはクレアなのだから、アヤメが直って、クレアが元の場所にそのままでいてくれなかったら、アヤメは悲しむだろう、と。ルレンは、それはクレアにしか出来ないことだと言うのです。アヤメに選ばれなかった自分には、出来ないことだと。自分はどうなってもいい、クレアは無事でいてと、ルレンは言うのです。
 クレアはルレンに何も返せませんでした。
 エイジはルレンの「何でもする」という交換条件をのみ、アヤメを直すことを約束します。そして、エイジは、その場からルレンを連れ去ります。

 エイジに連れ去られたルレンちゃん。
 ルレンちゃんは突然、移動の魔道でエイジに運ばれて、ビックリします。が、パニックにはならず、覚悟を決めます。何でもすると言ったのは自分なのですから。
 移動した先は、まっくらで右も左も分からない場所でした。ただ、近くにエイジがいるのは分かります。ルレンちゃんはそこがどういう場所なのかを、すぐ理解しました。、そこは「狭間」と呼ばれるところで、世界のどこともつながっていないけれど、世界のどこともつながる可能性がある、という場所です。ちなみにエリさんや魔鏡君のアジトがあるのも狭間だし、運命システムがおいてあるのも狭間です。
 エイジはルレンについてくるように言い、歩きながら話をしました。
 エイジはルレンに、ケイタが心に傷を負い心を閉ざしてしまったこと、自分は制限がかかっていてケイタを直せないということを話しました。そしてこのままでは運命システムの魔力供給を自分がずっとやらなくてはならず、それは面倒なので、ケイタをどうにか立ち直らせて欲しいと言うのです。
 エイジは最初からクレアではなく、ルレンが狙いでした。ケイタを癒せる可能性があるとしたら、ケイタと親しく、またケイタが想いをよせるルレンの方だと思っていたからです。運命システムを通してルレンの過去を見ていたし、ルレンならば大切な人を救うために「何でもする」くらいは言うだろうと思ったのです。だからまあ、クレアに嫌味を言わなくてもいいんだけど、エイジはそういう性格なので言ったのです。
 ルレンは突然、ケイタを立ち直らせて欲しいとか言われても困ってしまいます。ルレンちゃんはそういう問題の専門家ではないので、自分にそんなことが出来るのだろうかとエイジに言います。エイジは「お前は何でもすると言ったのだから、しろ」とか無茶なことを言います。ルレンは真面目で真に受けるタイプなので、「分かった、やろう」と答えます。どっちにしろ、アヤメの命を質にとられてるので、出来ないよぉとゴネるわけにはいかないのです。また、ルレンはケイタに助けられたことが何度もあり、恩を感じていました。そしてケイタが自分に想いをよせていることも知っていました。そんなケイタが大変なことになっているとしたら、アヤメと関係なくても、助けてあげるべきだと思いました。ルレンちゃんはとにかく自分に出来ることをやろうと決心します。アヤメのために、そしてケイタ自身のために頑張ろうと思うのです。
 エイジは狭間の中を歩き、そして再び移動の魔道を使いました。そこは家の中でした。アパートの一室という感じの部屋でした。窓の外に魔王都の町並みが見えます。エイジは寝室の扉を指して、「あそこにケイタがいる」と言います。そして、ケイタが立ち直るまで、ここで生活しろと言います。必要なものはそろってるはずだと。時々様子を見に来るから、足りないものがあればその時言えと言います。そして、質問はないかと言って、ルレンが黙っていると、じゃあ帰ると言って去ろうとします。ルレンはアヤメのことを頼むと言い、エイジは了承して去りました。

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